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関税定率法及び関税措置法の一部を改正する法律

(対中国経過的セーフガード関連部分のみ)

平成十四年法律第十六号)
成立日:平成14年3月29日
公布日及び施行日:平成14年3月31日

 (中華人民共和国の特定の貨物に係る緊急関税)
第七条の七  中華人民共和国(香港地域及びマカオ地域を除く。以下この条において同じ。)を原産地とする特定の種類の貨物の輸入の増加(本邦の国内総生産量に対する比率の増加を含む。)の事実(以下この条において「中華人民共和国特定貨物の輸入増加の事実」という。)があり、当該貨物の輸入が、これと同種の貨物その他用途が直接競合する貨物の生産に関する本邦の産業に市場のかく乱を起こし、又は起こすおそれがある事実(以下この条において「本邦の産業に起こす市場かく乱等の事実」という。)がある場合において、国民経済上緊急に必要があると認められるときは、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定第十二条1の規定に基づき中華人民共和国が世界貿易機関へ加入するため世界貿易機関との間において合意した条件を定めた議定書(以下この条において「加入議定書」という。)第十六節3の規定に基づき、政令で定めるところにより、貨物及び期間を指定し、次の措置をとることができる。

一  指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、関税定率法別表の税率(第二条、第七条の三第一項、第七条の四第一項、第七条の六第二項若しくは第三項又は第八条の二第一項若しくは第三項の税率の適用があるときは、その適用される税率とし、同法第九条第一項第一号又は第八項第一号の措置がとられている場合には、これらの措置による関税を含む率とする。以下この条において「一般税率」という。)による関税のほか、当該貨物の課税価格とこれと同種又は類似の貨物の本邦における適正と認められる卸売価格(類似の貨物にあつては、当該貨物の性質及び取引方法の差異による価格の相違を勘案して合理的に必要と認められる調整を加えた価格)との差額から一般税率による関税の額を控除した額以下の関税を課すること。

二  指定された貨物について世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定のマラケシュ議定書(以下この条において「マラケシュ議定書」という。)又は世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定(以下この条において「一般協定」という。)に基づく条約において関税の譲許をしている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、その譲許を撤回し、又は一般税率(前号の措置がとられている場合には、同号の関税を含む率)の範囲内においてその譲許を修正し、その一般税率又は修正後の税率による関税を課すること。

2  前項の規定による措置は、市場のかく乱を防止し、又は救済するために必要な期間及び限度を超えるものであつてはならない。

3  政府は、中華人民共和国特定貨物の輸入増加の事実及びこれによる本邦の産業に起こす市場かく乱等の事実についての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、これらの事実の有無につき調査を行うものとする。

4  前項の調査は、当該調査を開始した日から一年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる期間に限り、その期間を延長することができる。

5  政府は、第三項の調査が開始された場合において、その調査の完了前においても、十分な証拠により、中華人民共和国特定貨物の輸入増加の事実及びこれによる本邦の産業に起こす市場かく乱等の事実を  推定することができ、国民経済上特に緊急に必要があると認められるときは、加入議定書第十六節7の規定に基づき、政令で定めるところにより、貨物及び期間(二百日以内に限る。)を指定し、次の措置をとることができる。

一  指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、一般税率による関税のほか、当該貨物の課税価格とこれと同種又は類似の貨物の本邦における適正と推定される卸売価格(類似の貨物にあつては、当該貨物の性質及び取引方法の差異による価格の相違を勘案して合理的に必要と認められる調整を加えた価格)との差額から一般税率による関税の額を控除した額以下の関税を課すること。

二  指定された貨物についてマラケシュ議定書又は一般協定に基づく条約において関税の譲許をしている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、その譲許を撤回し、又は一般税率(前号の措置がとられている場合には、同号の関税を含む率)の範囲内においてその譲許を修正し、その一般税率又は修正後の税率による関税を課すること。

6  政府は、第三項の調査が終了したときは、中華人民共和国特定貨物の輸入増加の事実及びこれによる本邦の産業に起こす市場かく乱等の事実があると決定される場合を除き、前項の規定により課された関税を速やかに還付しなければならない。

7  第一項の規定による措置がとられている場合において、同項の規定により指定された期間の満了後においても同項の規定により指定された貨物の輸入の増加による本邦の産業に起こす市場かく乱等の事実が継続すると認められるときは、政令で定めるところにより、同項の規定により指定された期間を延長することができる。

8  第二項から第四項までの規定は、第一項の規定により指定された期間を前項の規定により延長する場合について準用する。

9  第三項の調査(前項の規定により準用される第三項の調査を除く。以下この項において同じ。)その他の加入議定書第十六節2又は3の規定に係る調査の対象となつた貨物については、当該調査が終了した日から一年を経過した日以後でなければ、正当な理由がある場合を除き、第三項の調査を行うことができない。

10  中華人民共和国において加入議定書第十六節2の規定による措置がとられた場合又はその他の国において加入議定書第十六節3若しくは7の規定による措置(第十六項において「関係国の措置」という。)がとられた場合において、これらの措置がとられたことによる中華人民共和国を原産地とする特定の種類の貨物の輸入の著しい増加(次項において「貿易転換」という。)が生じ、又は生ずるおそれがある事実(第十二項及び第十四項において「貿易転換等の事実」という。) があり、国民経済上緊急に必要があると認められるときは、加入議定書第十六節8の規定に基づき、政令で定めるところにより、貨物及び期間を指定し、次の措置をとることができる。

一  指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、一般税率による関税のほか、当該貨物の課税価格とこれと同種又は類似の貨物の本邦における適正と認められる卸売価格(類似の貨物にあつては、当該貨物の性質及び取引方法の差異による価格の相違を勘案して合理的に必要と認められる調整を加えた価格)との差額から一般税率による関税の額(第一項第一号又は第五項第一号の措置がとられている場合には、これらの措置による関税の額を含む。)を控除した額以下の関税を課すること。

二  指定された貨物についてマラケシュ議定書又は一般協定に基づく条約において関税の譲許をしている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、その譲許を撤回し、又は一般税率(第一項第一号、第五項第一号又は前号の措置がとられている場合には、これらの措置による関税を含む率)の範囲内においてその譲許を修正し、その一般税率又は修正後の税率による関税を課すること。

11  前項の規定による措置は、貿易転換を防止し、又は救済するために必要な期間及び限度を超えるものであつてはならない。

12  政府は、貿易転換等の事実についての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、当該事実の有無につき調査を行うものとする。

13  前項の調査は、当該調査を開始した日から一年以内に終了するものとする。ただし、特別の理由により必要があると認められる期間に限り、その期間を延長することができる。

14  第十項の規定による措置がとられている場合において、同項の規定により指定された期間の満了後においても貿易転換等の事実が継続すると認められるときは、政令で定めるところにより、同項の規定により指定された期間を延長することができる。

15  第十一項から第十三項までの規定は、第十項の規定により指定された期間を前項の規定により延長する場合について準用する。

16  関係国の措置がとられた場合における第十項の規定による措置は、当該関係国の措置が終了した日から三十日を経過する日までに解除するものとする。

17  政府は、平成二十五年十二月十日までの間に限り、第一項、第五項又は第十項の規定による措置をとり、又は継続することができる。

18  第一項又は第十項の規定による措置をとつたときは、内閣は、遅滞なく、その内容を国会に報告しなければならない。

19  前各項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

 附則
(施行期日)
第一条  この法律は、平成十四年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一  第二条中関税暫定措置法第七条の六の次に二条を加える改正規定(第七条の七を加える部分に限る。)  この法律の公布の日

二  第二条中関税暫定措置法第七条の三第一項の改正規定(「条約に規定する税率」を「世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定のマラケシュ議  定書に附属する譲許表の第三十八表の日本国の譲許表に定める税率(第七条の八及び第八条の二において「協定税率」という。)」に改める部分に限る。)、同法第七条の六の次に二条を加える改正規定(第七条の八を加える部分に限る。)及び同法第八条の二第一項第二号の改正規定  新たな時代における経済上の連携に関する日本国とシンガポール共和国との間の協定の効力発生の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日

(関税暫定措置法の一部改正に伴う経過措置)

第二条  第二条の規定による改正後の関税暫定措置法(以下この条において「新暫定法」という。)第七条の七第三項又は第十二項の調査(以下この項及び次項において「新暫定法調査」という。)の対象となる貨物について前条第一号に定める日前に開始された関税定率法第九条第六項の調査(以下この項において「定率法調査」という。)が継続している場合であって、当該定率法調査の全部又は一部が新暫定法調査と実質的に重複すると認められるときは、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定第十二条1の規定に基づき中華人民共和国(香港地域及びマカオ地域を除く。)が世界貿易機関へ加入するため世界貿易機関との間において合意した条件を定めた議定書(次項において「加入議定書」という。)第十六節の規定に反しない限りにおいて、当該定率法調査の全部又は一部について、新暫定法調査として行ったものとみなすことができる。

2  新暫定法調査の対象となる貨物について前条第一号に定める日前に開始された加入議定書第十六節2、3又は8の規定に係る調査(以下この項において「施行前調査」という。)が継続している場合であって、当該施行前調査の全部又は一部が新暫定法調査と実質的に重複すると認められるときは、加入議定書第十六節の規定に反しない限りにおいて、当該施行前調査の全部又は一部について、新暫定法調査として行ったものとみなすことができる。

(以下省略)

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