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平成27年度第1回グローバル・フードバリューチェーン推進官民協議会平成27年度第1回アセアン・豪州部会(平成27年6月22日) 議事概要

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議事概要:(PDF:241KB)

1 日時:2015年6月22日(月曜日)15時40分-18時20分

2 場所:農林水産省 講堂

3 議事概要

 

(1)冒頭、大澤 国際部長より、以下のとおり挨拶があった。

 昨年からグローバル・フードバリューチェーン(以下、GFVC)ということで、まずアセアン部会を立ち上げ、本日、アセアン・豪州部会と改組した。

GFVCの取組みに豪州が加わることは、2つの意味で役所のこれまでの考え方を超えているのではないか。

1つは、これまで固定観念として、途上国には国際協力を、先進国とは貿易交渉を、という思い込みがあった。今はどちらも崩れている。

GFVCの趣旨は、フードバリューチェーン上で生み出される付加価値が最大限となるよう日本の食料関係企業と政府が一体となって協力することにより、海外での日本の投資を推進していこうということである。それによって人口減少社会における食品産業の生き残りを図り、供給先である食品産業が生き残れば日本の農業も生き残っていくというWIN-WINの関係が築ければ、ということである。

今回豪州という先進国がGFVCの枠組に入ったことはこれまでの固定概念を覆す全く新しい取組みだと思っている。豪州の人口約2300万人に対してアセアンは6億人と、豪州自身がアセアンへの進出や中国あるいは韓国とのFTA実現などアジアに目が向いている。GFVCという考え方から言えば、日本企業のアシスト機会もこれから非常に多くなると考えられる。つい最近、豪政府が豪州の北の方、南半球なので熱帯に接した地域を重点的に開発するという白書を出した。これについても日本政府としてもどういうことができるかを考えている。そういう意味で明示的に先進国を含めたGFVCを進めるという第1の意味があると考える。

もう1つは、今までの豪州と日本の関係である。農林水産業ではともすると輸出国対輸入国という枠組で考えられてきた。ところが、昨年大臣と一緒に豪州へ行き、日本企業と意見交換したところ、豪州側は今まで日本向けの特別なスペックを一生懸命作っていたが、アジアの成長する人口と経済を見ると、スペックが簡単なものを求めるアジアにシフトしていかないと全体として経営が立ち行かなくなるという切実な話があった。その意味で、今までとは異なるWIN-WINになり得る部分が出てきた。

こうした形で豪州も入った部会ができるということは新しい展開につながる。アセアン関係単独でも色々な政策対話が提案されているが、アセアン・豪州一体のGFVCのますますの発展を狙っていきたい。

 

(2)続いて、在日オーストラリア大使館レオニー・モルドゥーン商務担当公使から、次のとおり挨拶があった。

 現在、豪州と日本はかつてない程の緊密な関係を築いている。豪州の広大な土地で生産性を高めるには、土壌の改良・農業用水確保等で、日豪の技術協力は欠かせないと考えている。今後、日本企業には、南半球にある豪州の気候を活かし、各地に向け、日本の技術によるプレミアム商品、ジャパンブランドの実現を期待している。

 

(3)農林水産省国際部経済連携チーム (仙台 光仁 参事官)

 「豪州とアセアンにおけるフードバリューチェーンの構築について」

 

(4)さらに、農林水産省及び以下の関係機関より、豪州及びアセアンについて、次のとおり情報提供があった。

豪州関係

 1. (独)日本貿易振興機構(JETRO)(助川成也 企画部海外地域戦略主幹(ASEAN))

 「東アジア経済連携時代におけるアセアン・豪州における日系企業の海外展開について」

 2015年末アセアン経済共同体が発足し、アセアンが一つの市場・一つの生産拠点になる。また、そのアセアンは豪州との間で高い水準のFTAを締結している。アセアン市場を開拓するという意味においても、アセアンと豪州とを一体として考えるべきである。

2.  (株)三井住友銀行(田沼 幹夫 豪州支配人支店長)

 「豪州農業・食品分野における取組み~日豪官民協働促進に向けて」

友好国であり農業国でもある豪州と協働し、日本の農業を盛上げていきたい。本協議会での議論や豪州政府・財界への働きかけ等を通じて、日豪官民共同で農業・食料分野におけるアジア市場の開拓、バリューチェーンの構築とビジネスチャンスの創出を可能としたい。豪州政府は、豪州北部はアジアに近く、アジアと共同して農業や産業を育成しようと思索している。

3. (株)野村総合研究所(矢島 大輔 上級コンサルタント)

 「アジアの安定的な成長のためオーストラリア北部地域を起点とした日本の農業、食品加工、物流、小売に関わる技術/ノウハウを活用した事業の開発」

日本の優れた農業技術(個体管理、土壌管理、水管理)を豪州で使うことで、豪州だけでできない発展に貢献しうる。

4.  日本郵便(株)(小池 信也 ソリューション企画部長)

 「日本郵便の海外展開について」

豪州で食品関係の物流も行っているトール社を子会社にした。トール社はアジア太平洋地域最大手の物流企業であり、日本郵便として同社をプラットホーム企業として位置付けて国際物流事業を拡大していきたいと考えている。

 

アセアン関係

1.  農林水産省国際部国際協力課(新名清志 海外技術協力官)

「アセアン各国におけるFVC構築の取組状況及び今後の方向について」

2.  農林水産省食料産業局輸出促進グループ(阿南 小有里 課長補佐)

「我が国の食品関連産業の海外展開をめぐる情勢および海外連絡協議会・AFC(Asian Food Community)について」

3.  農林水産省食料産業局企画課食品企業行動室(横田 美香 食品企業行動室長)

「食品安全マネジメントに関する規格・認証スキームの構築と東南アジアとの連携に向けて」

4. (独)国際協力機構(JICA)(作道 俊介 東南アジア・太洋州部東南アジア第三課長)/(株)ドリームインキュベータ(宮内慎 ベトナム法人取締役)

「日越農業協力対話におけるJICAの取組-ベトナム・ラムドン省における農林水産業・食関連産業集積化にかかる調査報告-

作道・JICA東南アジア・大洋州部東南アジア第三課長より、ベトナム・ラムドン省におけるJICAの取組みは、2014年6月から開始された「日越農業協力対話」での合意に基づき、日越双方の官民の参画を念頭に、FVCの構築に向けた課題や具体的な行動計画を検討することを目的に調査事業を実施されているとの説明があった。

また、宮内・(株)ドリームインキュベータベトナム法人取締役より、ラムドン省における農業分野に関する現状と課題、これらを踏まえた今後の戦略、また、農業分野におけるラムドン省のポテンシャルは高いと説明があった。3月末、JICA、東京三菱UFJ銀行、JETROが共催で「ラムドン省農業ワークショップ・ビジネス交流会」を開催し、40社以上の日系企業が参加、日越双方を足すと100社以上が参加しており、ラムドン省の注目度が高まっている旨発言があった。

 

(4)協議会メンバーよりの質問及び意見は次のとおり

1. 国際農林水産業研究センター(JIRCAS)を始めとする農業・食品関係の研究機関間で行っている研究のみならず、研究成果を民間企業間でビジネスに発展させる取組みを開始している。また、我が国もオランダや韓国等で進めている産学間での研究成果の橋渡しの取組みとして、知の集積を開始している。公的機関間の連携からビジネスに発展させるに際して、どのような課題があるのか承知したく、本協議会参加の民間企業から、提案や事例を御教示頂ければありがたい。

2. アセアン及び豪州へ進出されている企業の皆様には、それぞれの地域で問題等を抱えていると思うが、それらに対し政府がどのような働きかけをすべきか、今後も引き続きご意見を頂戴したい。

3. (豪州で、土壌の質のマップなどのデータを集めるのは困難ではないのかの質問に対し、)豪政府は情報公開が進んでおり、様々なデータが取得しやすい。各研究機関による研究が充実しており、それぞれ情報公開の体制が整っている。

4. (ベトナム、豪州ともに農業機械関係でのビジネス機会についての質問に対し、)ベトナムで策定される中長期ビジョンには、農業機械分野の民間の取組みもしっかり記載しているところ。

 

(5) 国際機関太平洋諸島センター(小川 和美 所長)

 「太平洋島嶼国への投資及びミッション派遣について」

 

(6)閉会にあたり、GFVC推進官民協議会の鈴木代表(ハウス食品グループ本社(株)国際事業本部国際事業開発部長)より、以下のコメントがあった。

今日いろいろとお話を聞いて、アセアンのみならず豪州には非常に大きなチャンスがあると感じた。

アセアンというマーケットと豪州をひとつの大きなパッケージと捉えると、一つの大きなバリューチェーンができ上がるだろう。日本の強み、豪州の強み、アセアンの強み、その3つのシナジーによって非常に大きなチャンスが生まれると思うし、我々が日本食材と日本食というブランドを世界に広げようとしている中で、オーストラリア、アセアン、アジアと連携することにより、日本食がアジア食に、グローバル食になっていくような、大きな可能性を見出していくと感じるので、ぜひこの会議を発展させていきたいと考えている。

アセアンはこれまで長く議論してきたので、中身も充実してきたが、豪州の方は今日一回目ということなので、もう少しターゲットを絞って今後このテーマについても取り組んでいきたいと思っているので、皆さんのご協力をお願いしたい。


 

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