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農林水産省

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第1回ロシア極東等農林水産業プラットフォーム会合(グローバル・フードバリューチェーン推進官民協議会平成28年度ロシア部会と合同開催)

議事概要(PDF : 210KB)

日時:平成29年2月23日(木曜日)14:00~15:40

場所:TKP赤坂カンファレンスセンター

1.冒頭挨拶

(松島農林水産審議官)本日は御多忙のところ、多くの方に御参集頂き、感謝申し上げる。ロシアとの二国間関係については、2013年に安倍総理がロシアを訪問したことを契機として首脳レベルで関係が深まり、昨年12月15日から16日にかけてロシアのプーチン大統領が訪日し、山口と東京で首脳会談が実施された。この際、合計80本に上る成果文書が署名され、農林水産関連では、政府間文書2本、民間等のプロジェクト7本の覚書等が署名された。今後は、これらの案件を具体化させ、また、新たな案件を育んでいくことが重要である。このため、ロシア極東等の農林水産業分野の取組みを官民が連携して進める日本側の体制として、プラットフォームを設置することとした。

  このプラットフォームでは、本日御出席頂いている関係省庁や機関の方々とも連携しながら、現地調査や官民ミッション等も行い、皆様のロシアとのビジネスへの支援を行っていくこととしているので、未登録の方はプラットフォームへの参加を是非御検討願いたい。

  また、ロシアと結んだ覚書の一つに、農林水産省とロシア農業省との農水産業分野における協力の強化に関する覚書がある。これに基づき、私がヘッドとなって政府間対話を行うこととしており、このような政府間のパイプも、今後、活用して参りたい。本年9月6日から7日には、ウラジオストクで東方経済フォーラムが開催されるところ、これに安倍総理が出席すると明言している。当省としても、政府間交流と併せて、民間の皆様のビジネスを支援したいと考えている。

  本日の会合が有益なものとなることを祈念して挨拶とさせて頂く。

2.ロシア極東等農林水産業プラットフォーム(資料1)

(山田参事官)この度、日本側の政府、関係機関、団体、企業による体制として、ロシア極東等農林水産業プラットフォームを設置し、本日が第1回会合となる。

  プラットフォームの活動について、一つ目は、29年度予算を活用しつつ、民間企業の皆様の関心を踏まえた基礎調査や事業化可能性調査、情報提供を行う。二つ目は、官民ミッションをロシアに派遣するなど、ビジネスの機会づくりを支援する。三つ目は、主として個別の課題に対応するものだが、政府間の対話等を活用して課題解決に取り組んでいく。

  このプラットフォームに御参加頂いた方には、会合開催時の他、随時メール等で情報提供し、また、個別に意見交換等を行いたいと考えている。現在約90社が参加登録しているが、随時受け付けているので、是非参加登録願いたい。

3.平成29年度日露協力関連対策(資料2)

 農林水産省 平成29年度日露協力関連対策

(山田参事官)ロシアとの協力の関連対策を一覧に示しており、各々が8項目の協力プランのいずれかに対応している。既存事業の一部を活用するものと新規事業があるが、いずれも予算成立後4月以降に動き出す。

 「海外農業・貿易投資環境調査分析事業」(3.5億円)は、ロシア以外も対象とした事業であるが、ロシアについては、事業化可能性検討のための現地調査、セミナーやマッチングの会合等を実施する予定である。調査対象の分野としては、植物工場や水産加工施設等について想定しているが、いずれにせよ調査結果が広く皆様に裨益する内容となるようにしたい。

  • 国際水産資源調査・評価推進事業

(水産庁漁場資源課:河上漁場監督指導官)平成29年度は14.9億円のうち4千万円を予定している。公海では、中国や台湾などによるサンマ等の漁獲増により、資源に悪影響が出ている。これに対処すべく、関係国の納得する科学的データを取得し、国際会議などで示すことを考えている。公海では、日ロ共同での調査を実施する予定である。また、事業は、水産研究・教育機構に委託して実施する予定である。

ロシア極東森林火災要因調査共同研究事業

  • 戦略的国際共同研究推進事業

(技術会議国際研究官室:掛部国際研究専門職)「ロシア極東森林火災要因調査共同研究事業」は、国際機関である「国際林業研究センター」への拠出金である。

「戦略的国際共同研究推進事業」は、8項目の協力プランのうち「日露の知恵を結集した先端技術協力」に該当する。昨年12月に技術会議事務局とロシア科学基金との間で締結したMOUに基づき、日露共同で研究を実施するものである。(1)及び(2)は公募中であり、(3)は公募準備中である。

 

  • 「中小企業交流・協力の抜本的拡大」(テストキッチン、テスト販売等)に係る事業等

(食料産業局企画課:井上企画官)8項目の協力プランのうち「中小企業交流・協力の抜本的拡大」に関連する食料産業局の事業について紹介する。「食産業海外展開検証事業」は、テストキッチンの実施(例:ロシアでの試験的な飲食店舗の設置)を通じて、現地の食嗜好やロシアでの事業ノウハウを取得し、外食事業者等のロシア出店に向けた課題等を調査する。また、外食産業はロシア進出の実績が少ないので、現地市場調査を実施し、その結果を情報提供することでロシア進出を後押しする。

 「中堅・中小食品関連企業海外展開特別対策事業」は、(1)商談会等を通じた連携先開拓、(2)情報・課題の共有・議論による課題解決、(3)日本産品のテスト販売とプロモーションを行うものである。テスト販売は、一定期間現地に拠点を設置し、試食等の実施により現地消費者ニーズ・嗜好等を把握し、日本産品の信頼向上と普及を図るものである。

 「食品産業グローバル展開推進事業」のうち一部メニューは、ロシアにおいて商談会等による連携先の開拓を行うものである。

 「食文化発信による海外需要フロンティア開拓の加速化」及び「輸出総合サポートプロジェクト」は、関連予算としてロシア向けにも活用しうるものである。

  また、8項目の協力プランのうち「健康寿命の伸長」に関連するものとして、「病院食等に関する調査事業」がある。これは、ロシア人の食生活を踏まえながら、日本式病院食の提供を検討するものである。例えば、日本では当たり前に適時に温かい食事が提供されるが、ロシアでも同じことが可能なのかといったことを制度的なことも含めて調査する。

4.「中堅・中小企業分野における協力のためのプラットフォーム」における食関連の取組(資料7)

(食料産業局企画課:井上企画官)8項目の協力プランのうち「中小企業交流・協力の抜本的拡大」では、経済産業省と連携しつつ、「中堅・中小企業分野における協力のためのプラットフォーム」の下で食関連の取組を行っている。本プラットフォームは、日露双方がプラットフォームを設置し、関係者が集まってそれぞれが相手国への中堅・中小企業進出を支援するもの。日本側は、昨年9月末に片瀬経済産業審議官を議長としてプラットフォームを設置(ロシア側も昨年10月に設置)し、その下に昨年11月末に松島農林水産審議官を座長とする食関連WGを設置した。

  これまでの食関連の取組として、昨年10月国際食品見本市(モスクワ)の際に、出展した企業のうち代表4社が官民ミッションとしてロシア経済発展省を訪問。また、本年2月には国際食品展示会(モスクワ)の機会に食関連事業者等を現地に派遣し、在ロシア日本国大使館において、ロシア側バイヤー等参加の下で日本食材の魅力を解説し、日露関係者が交流するなど、一連の食関連の交流の取組が行われた。

  今後、平成29年度事業(テストキッチン、テスト販売等)等を通じて我が国食関連企業等のロシアへの進出等を支援予定。

5.最近の日露関係(資料3)

(外務省:島日露経済室長)日露は幅広い分野で関係を進展させるべく活発に動いているところ、昨年は4回もの首脳会談を行った。昨年5月のソチでは8項目の協力プランを提示、9月の東方経済フォーラムでは同プランを加速させることで一致、11月のリマで同プランの作業計画の策定で合意、そして12月の首脳会談で政府間・民間合わせて合計80本もの成果文書に署名した。

 「日露首脳会談の概要」のうち「経済」では、8項目の各分野の具体化に向けて取り組むとしているところ、民間68本のMOUのうち、契約に至っているものもあれば途中段階にあるものもあり、様々であるが、政府として、引き続き後押しする所存である。

  外務省は、ロシアに大使館・総領事館を有していることが強みであり、大使館の経済部では、農林水産省からのアタッシェが専門で担当している。プロジェクト実施の際に個別問題が生じた場合、ロシア側政府との話し合いの場を提供するといったことも行っている。

  また、外務省は、モスクワ、サンクトペテルブルク、ニジニー・ノヴゴドロ、ハバロフスク、ウラジオストク及びサハリンに「日本センター」を設置しており、日露のビジネスマッチングや研修事業等を行っている。日本センターの所長は、旧ソ連時代から現地で活躍し専門的知見を有した方であることから、ビジネス展開でお困りの際は、是非御相談頂きたい。

 「日露首脳会談の概要」のうち「人的交流」では、その枠組みとして、2018年に「ロシアでの日本年」、「日本でのロシア年」を実施することとしており、様々な分野で行事を行う予定である。日本食のロシア進出を計画されている方は、是非この枠組みを御活用願いたい。

6.ロシアNIS貿易会の取組(ROTOBO)(資料4)

(高橋ロシアNIS経済研究所副所長)当会は、日露の貿易を促進する約130社の会員を有する一般社団法人である。

  各種調査や刊行物の発行等による情報提供を行っているところ、「月例報告会」は会員向け情報提供であるが、セミナーや派遣事業については当会のHPで基本的に公開しているので御覧頂きたい。

  当会は、食や農林水産業に関することはあまり実績がないが、私自身は、例えば味噌のロシア輸出促進に携わった経験があり、日本食レストランのロシア進出の相談を少なからず受けたことがある。様々な分野で、当会スタッフが対応可能な部分は多々あると思うので、ぜひ相談して頂きたい。

7.日本貿易振興機構の取組(JETRO)(資料6)

(梅津企画部海外地域戦略主幹)中堅・中小企業にとってロシア市場は非常にわかりにくい。JETROとしては、「知る、見る、会う」をキーワードにして日本企業を支援している。JETROは「中堅・中小企業分野における協力のためのプラットフォーム」の一員として位置付けられており、本部内にロシアデスクを設置し、「ロシア・ビジネス支援専門家」による個別コンサルティングサービスを提供している。

  ロシア・ビジネス支援専門家について、「戦略策定支援」は、企業のビジネスプランの実現に向け、現状分析や課題整理を行い、戦略策定のアドバイスを行う。「ハンズオン支援」は、事業計画作成後、現地パートナーをどのように探すのか、どのような見本市に出展すべきか等といったことを専門家が一貫して支援する。「展示会等でのビジネスマッチング支援」は、ロシアでの展示会等におけるマッチング支援や現地企業訪問等を支援する。

  ロシア・ビジネス支援専門家派遣は、昨年12月の募集開始以来50件超の申し込みがあったところ、この中には食品関係も多く含まれている。ロシア進出でお困りの際は、まずはJETROのロシアデスクに御相談願いたい。

  8項目の協力プランのうち、JETROは「日露中小企業の交流と協力の抜本的拡大」に関係する。JETROは、2016年12月のプーチン大統領訪日にあたり、ロシア中小企業発展公社と、また2013年にはオポラ・ロシア(全ロシア中小企業連盟)と、連携を強化する旨のMOUを締結した。ロシア側が保有するデータやJETROのTTPP(引き合い案件データベース)を活用してマッチング支援が行えないか、検討している。

  なお、ロシア展開支援事業は、中堅企業の定義である「従業員1000人未満」又は「資本金1千万円未満」のどちらかに該当している場合に活用できることを申し添える。

 8.国際協力銀行の取組(JBIC)(資料5)

(佐藤産業ファイナンス部門産業投資・貿易部第1ユニット長)JBICは、国際協力銀行法に基づき100%政府出資によって設立された銀行であり、16兆円超の出融資保証残高を有している。

  1950年に日本輸出入銀行として設立、1999年に旧国際協力銀行となり、2008年の日本政策金融公庫を経て、2012年に現在の国際協力銀行が誕生した。JBICは民間金融機関との協調融資という形で、主に海外現地法人に融資しており、原則として民間で対応困難なカントリーリスクや政治リスクのある途上国等を対象にしている。

  近年は現地通貨建ての融資にも注力しており、資料記載の通貨であれば検討が可能。

 「海外展開支援ファシリティ」は、2011年の東日本大震災の際、円高で為替レートが70円台になったが、急激な円高進行に対応すべく、JBICを通じて外貨資金を融資することで、民間の外貨調達を促進し為替相場の安定化等を図ることを目的として設けられた制度であり、主として日本企業による海外企業の買収に使われている。

  融資以外のメニューとして出資業務もある。

  2014年のサントリーHDによる米国法人Beam Inc.買収案件では、日本で初となる米ドル建ての資本性劣後融資を供与した。サントリーは資本性劣後融資の借入により、同借入の一部を資本とみなすことができたため、格付を維持することが可能となったもの。同年のマルハニチロによる豪州法人Austral Fisheries Pty Ltd.買収、2015年の豊田通商によるブラジル穀物インフラ事業会社買収など、多くの買収案件を支援している。

 9.日本貿易保険の取組(NEXI)(資料8)

(三藤企画室企画グループ主任)日本貿易保険は、2001年に貿易保険法に基づき設立された資本金1,700億円の独立行政法人であるが、本年4月からは株式会社になる予定である。事業拠点として、国内では東京と大阪に、海外ではパリ、ニューヨーク、シンガポールに事務所を設置し、756社(うち中小企業436社)の顧客を有している。

  日本貿易保険では、輸出、投資、融資のうち、民間でのリスクヘッジが難しい非常リスク(契約当事者の責めに帰すことのできない事由)や信用リスク(取引相手方の責めに帰する事由)を保険の対象としている。輸出保険の引受リスクは、非常リスクと信用リスクであり、農業関連活用事例として、農業機械、農林水産品、酒類の輸出がある。

  投資保険の引受リスクは、非常リスクであり、農業関連活用事例として、冷凍倉庫事業(コールドチェーンのような投資)、養殖事業(サーモン養殖事業買収)等への投資がある。

  融資保険の引受リスクは、非常リスクと信用リスクであり、農業関連活用事例として、大豆やトウモロコシ等、調達取組の強化が重要とされている産品の調達に関する融資がある。

  農林水産品輸出に関する具体事例について、昨年、JA秋田おばこによるロシア向け精米輸出事業に輸出契約金額約200万円の中小企業・農林水産業輸出代金保険を締結した。

  チリのサーモン養殖事業会社の買収では、地震や津波などの非常リスクに備え、保険契約を締結した。

  ロシア向け取組として、昨年12月に「8項目協力支援ファシリティに関する覚書」、「輸出クレジットライン設定に向けた覚書」、「EXIARとの再保険協力協定」といった3つを成果文書を締結したところ。

 10.質疑応答

  出席者から、「ロシアの中堅企業が日本の食品業界で展開したいとする場合、日本側プラットフォームでは、何らか利用可能な支援があるのか。」との質問があり、「『中堅・中小企業分野における協力のためのプラットフォーム』の枠組みでは、ロシアの中堅企業の日本進出についてはロシア側プラットフォームによる支援となる。ただし、日露双方での交流・協力は行う。」旨回答した。また、「ジェトロのロシア・ビジネス支援専門家の名前やプロフィールは公表されているのか。」との質問については、「ジェトロのホームページで公開している。」旨回答した。

 

(以上)

 


                                                                                                                                                         

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