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平成16年6月25日
農林水産省
(1)今週のWTO農業委員会特別会合では、G8サミット等7月末までの枠組み合意に向けて政治的気運が醸成されている中、枠組み合意の文言作成に向けての交渉官レベルの具体的・専門的な議論が引き続き継続されている。
(2)我が国としても、G10諸国と連携しつつ、全体会合のほか、議長主催の分野ごとの少数国会合、G10会合、EUを含めた多面的機能フレンズ会合、インド、カナダ、NZ、EU等とのバイ会談等を行ったところ。
(3)今次会合では、前回会合に引き続き、3分野全般にわたって議長主催の少数国会合を中心に議論が行われた。
[1]市場アクセスについては、
(ア)関税削減方式について、これと並んで重要な課題であるセンシティブ品目の取扱いとも関係するものの、バンド方式(階層方式)を軸に議論が進められてきている。
(イ)先進国と途上国で同じ方式を適用する(single approach)ことについて、ほぼ意見の一致がみられる。その場合、当然S&Dが配慮されるべきとの認識も共有されている。
(ウ)センシティブ品目について、一定の柔軟性を認めることについて、議論の収斂がみられる。しかしながら、その際に、センシティブ品目の選び方(各国の裁量に委ねるかどうか)やセンシティブ品目の取扱い(関税削減とTRQ約束をどのように適用するか)について、引き続き議論が必要。
[2]国内支持については、
(ア)貿易歪曲性の高い国内支持をより削減すべきとの点には大まかな議論の収斂がみられる。
(イ)青の政策については、黄の政策よりも貿易歪曲性が少ないことを担保する観点からの規律のあり方等につき、更なる議論が必要。
(ウ)貿易歪曲的国内支持の全体的削減の扱いについても、更に議論が必要。
[3]輸出競争については、
(ア)一定の期日までの全ての形態の輸出補助金の撤廃との大きな方向性については、議論の収斂がみられる。
(イ) しかし、全ての形態の輸出補助金に同等の規律を課すという意味でのパラレリズムのあり方については、技術的に詰めるべき課題が多く残されており、輸出信用の扱い等について焦点が当てられている。
(4)我が国としては、G10各国とともに、次の主張を展開。
[1]透明性・バランス確保の観点から、食料輸入国を代表するG10を十分に取り込んだプロセスとしない限り現実的な合意形成はできないこと。
[2]合意形成のためには、柔軟性の確保が鍵。この観点から、上限関税の設定、関税割当の一律的な義務的拡大は受け入れられない。
[3]市場アクセス分野の枠組みにおいて、非貿易的関心事項などを反映したセンシティブ品目に対応する関税削減方式などの部分(BOX)を、それ以外の品目に対応する部分と同格に位置づけることが必要。
(5)全体会合におけるグローサー議長の発言の要点は、次のとおり。
[1]これまで、政治レベルでは、パリにおける閣僚会議や、G8サミット等7月末までの枠組み合意に向けて気運が醸成されているが、枠組み合意の文言作成に向けての交渉官レベルの具体的・専門的な議論が政治レベルより遅れていることは確かであり、引き続き濃密に作業を継続することが不可欠。
[2]今後、残された主要な論点に収斂がみられればテキストを作成する用意はあり、遠くない将来に取りまとめたい。
[3]残された時間は少なくなってきており、加盟国には今まで以上に目的意識、切迫感をもって取り組んでもらいたい。
[4]今後のプロセスについて、透明性の確保に十分に留意する必要がある。
[5]6月30日に開催されるTNC(貿易交渉委員会)において、交渉の進展状況について報告する予定。
(6)以上のような状況の下で、グローサー議長が、立場の異なる国のバランスを十分とりつつ、議論の透明性を確保しながら、一層のイニシアティブをとって議論を集中的に進める必要があるとの認識が加盟国の間に広がってきている。
以上
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