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農林水産省

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「意見を聞く会」の概要(沖縄総合事務局)

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那覇市内

日時:2月14日(水曜日)13時30分~15時00分

場所:沖縄県庁4階講堂

政府側出席者:沖縄総合事務局  宮本農林水産部長  他

参 加 者:県、農業団体、消費者団体等  81名

 

沖縄総合事務局農林水産部農政課北川補佐より、WTO農業交渉日本提案についての概要を説明後、以下のような意見交換が行われた。

県:
質問を二点させてもらう。その前に、全体として提案に書かれていることはよく理解できる。これからもこの立場を堅持して交渉に臨んでもらいたい。また、国民の合意形成というものが大事であることもよく分かる。

それで、まず資料の36ページに書かれているが、今度の交渉は包括交渉の一環としてシングル・アンダーテイキングの下に実施・妥結されるとされている。そうなると、前のURとのからみもあるが、例えば工業製品でこれだけ頑張った分、そのかわり他の分野で譲歩するというような議論が農業交渉にも影響を与えるこというようなことが出てくるのではないか。

次に二点目であるが、生産を刺激するようなものはAMSとして削減することとなっている。沖縄では外国産と国内産の砂糖との値段には大きな差があって、国内産の砂糖については国も金を払っていたと思う。これも削減の対象としてAMSの中に入っているのか確認させてほしい。それで、もしもしこれを引き下げることとなる場合に国内の砂糖にはどんな影響が出てくるのか教えていただきたい。

総合事務局:
一点目の質問については、ラウンドが立ち上がらない現段階では、各国の譲歩を前提とする立場の違いを縮めるための協議に入ることができないということが基本方針とされている。つまり、ラウンド全体が立ち上がっていないのに農業分野だけで、アメリカやケアンズグループが日本にいろいろ譲歩を迫るようなことはダメということである。あくまでも全体のパッケージの中で交渉が行われることが重要であり、その中で我が国としては農業分野に全力をもって交渉に臨んでいくということである。

次に二点目の質問であるが、砂糖の価格制度は価格支持ということで削減対象の黄の政策に入っている。ただAMSは品目ごとに20%削減するということではない。つまりAMSにはコメ、肉とかいくつかの品目がありその全体で20%削減することとされている。そのような意味でAMSは弾力性がある制度であるが、沖縄では砂糖が重要であるので、沖縄としては沖縄経済に重大な影響を与えるような砂糖についての支持削減はできないと主張していくことになると思う。

総合事務局:
今の話に追加させてもらう。まず一点目の質問であるが、工業製品と農産物をいっしょにして交渉に臨むこととしている。日本は、農産物だけ交渉にのせるとどちらかというといじめられので、比較的強い工業製品といっしょに交渉にのせバランスをとるということである。このことについて、こういう意見交換会を何回も開いていることが前回の反省に立つものである。前回は財界からはもちろんのこと特にマスコミからたくさんの矢が飛んできた。今回は、この日本提案を出すまでの過程を全て公表してやってきた。そして、農業をやっている人以外の人から「農業はもっと遠慮しろ」と言われないように頑張ってきたわけで、皆様にもこれからも頑張っていただくと。もちろん、こういう交渉であるからどちらかで頑張って他で譲歩ということもあるが、譲歩するとしてもこれだけの支持が世論にあるという背景が大事である。そのためにこういう手続をとっているということである。

次に二点目の質問であるが、AMSの中で一番大きいのは国の補助金ではなく内外価格差である。したがって、先ほども言ったが、砂糖だけではなく農産物全体の内外価格差を縮めるようなことをしなければAMSは削減されない。また、国からの直接支払いは緑の政策にいくような方向性を考えている。例えば、中山間の直接支払いというものが今年度から取り上げられている。これはURの緑の政策になることを前提にやっているのであるが、こういうものが大きくなれば、AMSをある一定程度下げつつ支持は継続できることになる。現在、新たな経営安定対策を検討しているようだが、これも緑の政策にならなければ意味がない。

学生:
先ほど直接支払いの話が出たがこれについて質問したい。日本は、WTOの提案の中でも多面的機能を強調していくとしているが、EUや韓国もこれに近いグループである。EUや韓国は、多面的機能への政策が行われてきていると思うが、日本の直接支払い制度は、多面的機能に関してのこの上乗せ的な部分が薄いと思う。日本も今後は上乗せ的な部分も行っていくのかを聞かせてもらいたい。

総合事務局:
今年からとられている中山間の直接支払いの要素は、生産費の格差を支払っているわけであり、そういう面では、今おっしゃったように環境に配慮した部分についての上乗せ的な部分は現在のところない。現在の制度は、傾斜地と平場の生産コストの差を補填するという発想にある。こういう直接支払い制度のもととなったのはEUの中山間地域対策であるが、これは条件の不利な傾斜地に補填すという発想から始まったものである。その後、環境支払い的な意味がEUではとられた。日本の場合、今回はじまったこの中山間の直接支払いを今後どう拡充していくかはこれからの検討課題となっている。当面はまずこの直接支払いを当面5年間やってみて、5年後に見直すことになっている。

県:
セーフガードについて聞きたい。一般セーフガードの話は県議会でもよく質問に出ている。農産物の特徴を踏まえると悠長な調査などをしていては間に合わないので、新たな基準をつくるということはよく分かる。しかし、一般セーフガードの場合はもし発動すれば発動された側から制裁を受けるというようなことがあると聞いている。今回日本が提案の中で言っている新たな基準は、各国がこの基準に合意すれば、もしセーフガードを発動しても制裁を受けることはない意味でのものなのか。また、この基準に該当すれば各国が文句を言えないというものでなければ、せっかく基準をつくっても制裁を恐れてなかなか発動できないというのでは困ると思う。そういうことを踏まえてぜひ交渉に臨んでいただきたい。

総合事務局:
確かに現行の一般セーフガードについては、本当に輸入によって価格が下落しているのかどうかをきちんと調査した上WTOに通報しなければならず、また利害関係国との協議もあり、他の品目の関税を引き下げるなどの補償措置の協議を行うなどの制度となっている。

だから、今回の日本提案にもあるように基準に該当すれば自動的かつ迅速に対応できるようなセーフガードを提案しているわけである。ただ現段階では、この基準がどういう姿のものなのかはまだ決まってはいない。少なくとも野菜とかが急に入ってきた時に、客観的な基準で要件に該当するので発動できるというセーフガードを提案しているわけである。

生協:
消費者や市民社会に対応した提案ということについて言いたい。この日本提案を作るに当たっては国民各層の意見を聞いて、この提案をまとめ上げたということで、この点については我々の意見が取り入れられたということで、交渉の成功に向けてエールを送りたいと思います。

我々は食品の安全を求める運動をしているが、この点については皆関心が高くて、特に輸入食品に対する不安というのは大きい。そういう意味も含めて国民の圧倒的多数は、食の安全性の確保について理解があり、これを背景に交渉してほしい。それに交渉の過程においては適宜情報の開示を行っていただきたい。

総合事務局:
まさにおっしゃったとおり、これも農政の反省すべき点であるが、今まで生産者サイドばかり見ているということが言われている。食料というのはまさに安全なものを安定的に供給するということで、従来から努力はしているが、基本法の中でも明確に位置付けられている。今回の交渉においても、こういう観点を入れ込みながら、まさに消費者を含む国民の応援を得て努力したいということであり、逆に皆様からも応援をしていただきたいと思うので、引き続きご支援をお願いする。

以上

宮古・石垣市内

日時 :平成13年2月15日(木曜日)13時30分~15時00分(宮古)
            平成13年2月16日(金曜日)13時30分~15時00分(石垣)

場所 :宮古支庁2階大会議室(宮古)
            八重山支庁2階大会議室(石垣)

出席者:農協、市町村等の担当者15名程度(宮古)
               農協、市町村等の担当者25名程度(石垣)

 

沖縄総合事務局農林水産部農政課北川補佐より、WTO農業交渉日本提案についての概要を説明後、以下のような意見交換が行われた。

宮古市内

県:
一般セーフガードについて、生しいたけはどのような扱いとなっているのか。

総合事務局:
昨年の12月22日の告示によりセーフガードに関する調査を行っている。今後、輸入の増加が国内産業に重大な損害等が生じているかどうかを客観的に調査し、WTOへ通知することの発動の是非を決定することとなっている。


多面的機能が国民の合意であると言いながら、例えば、事業採択に係る事業計画において、多面的機能に関する評価項目部分が少ない。本当に多面的機能は国民の合意であると言えるのか。

総合事務局:
外国との交渉に当たって、日本が農業の持つ多面的機能を重視し農業をきちんと守っていくことについては合意ができていると思われる。しかしながら、国内における現行施策に関して、例えば、直接支払いについては、現在のところ、多面的機能の役割部分についてお金を支払うことにはなっていない。これは、現在のところ、多面的機能があるといってもお金を払ってもいいというところまでは合意ができていないものと思われる。まだ、発展途上の段階であると思われる。

したがって、この日本提案における多面的機能の合意は、国内における具体的な施策の実施というところまでを含めた意味での多面的機能の合意とは完全に一致していないものと思われる。

なお、現在のところ、多面的機能の計測手法が完全に確立されているわけではなく、この手法を確立することが多面的機能に関する国民の一層の理解を得るために重要であると思われる。

石垣市内

企業:
含みつ糖については、糖価調整法の対象に入っておらず、外国産との競争が激しいことから在庫がはけず大変厳しい状況にある。糖価調整法の対象とはならないのか。また、黒糖についての新商品開発に取り組んでいかなくてはならないと考えているが、金融機関からお金を借りようにも、工場等について担保評価もしてもらえず、金融機関からお金を借りることもできない状況にある。

総合事務局:
含みつ糖を糖価調整法の対象とするのは、現在の規制緩和の流れ等から難しい。また、黒糖についての新商品開発については、開発公庫からの資金等もあるのでよく検討していただきたい。

以上

お問い合わせ先

大臣官房国際部国際政策課対外政策調整室
ダイヤルイン:03-3591-0758
FAX:03-5512-7652