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第3フェーズ戦略と年間行動計画(2012-2013)(仮訳)

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* 下線表示は、翻訳時の補間であり、原文にはない表現です。

目的及び背景

第3フェーズ
この「フェーズ3戦略と年間活動計画(2012-2013)」は、INWEPFのフェーズ3の戦略方針と,第9年次の活動の枠組みを示したものである。
また,各ワーキンググループの組織構成,任務については,「INWEPFワーキンググループに関する規約」に記す。

1. INWEPFの設立
農業用水は、食料生産の要のみならず、社会、文化及び環境に対する広いサービスを提供している。このような農業用水の多面的機能や価値は水資源の開発や管理に対し、認識され、評価されるべきである。しかしながら、稲作農業を行う国の割合はそれほど大きくないため、大量の水を必要とする稲作農業に対する一般的な認識は比較的低い。従って、稲作農業に対する理解を醸成していくことが強く求められており、その結果、稲作農業を行う国々における共通の課題を解決するため、国際的なネットワークの設立が進められてきた。

 

2. 2003年3月21日、第3回世界水フォーラムの際に、農林水産省はFAOと共催で「水と食と農大臣会議を開催した。同会議では3つの取り組むべき課題として「食料安全保障と貧困軽減」、「持続可能な水利用」、「パートナーシップ」を掲げた大臣勧告が採択された。

3. INWEPFは環境に配慮した水田について、対話を促進し、水管理に関する知識と経験を交換し、既存のフォーラムとの連携を築き、そして能力開発を強化することにより、3つの課題への取組みを実現するためのフォーラムを提供するために設立された。

4. 2004年から2005年の間、INWEPF1年目の活動として、INWEPF日本委員会は議長国としての責務を果たした。INWEPF日本委員会は2004年11月に第1回運営会議と設立記念シンポジウムを開催し、2005年1月にはFAOとオランダ共催の「食料と生態系のための水国際会議」に参加するために暫定的なワーキンググループ(WG)を設置し、稲作農業を行う国々のために意見を述べた。また、議長国として、INWEPF日本委員会は2006年に開かれる第4回世界水フォーラムにおけるINWEPF分科会開催に向けて積極的に準備調整を行った。

5. 2005年から2006年は、INWEPF韓国委員会が議長国として、INWEPFの活動を主導的に推進した。INWEPF韓国委員会は、この設立2年目という期間に、メンバー国間の緊密な相互連携を図り、INWEPFの役割を確立し国際関係における一機関としての地位を強調するために、国際会議や国際フォーラムに参加するといった活動に熱心に取り組んだ。

6. 3つのワーキンググループ(WG)(多面的機能に関するWG、政策ビジョンINWEPF活動の広報に関するWG、水田の貨幣価値換算評価に関するWG)は、マレーシア国内委員会が主催した2006-2007年の運営会議(原文のママ:運営会議は2006年開催)に設立された。

7. 2008年から2009年には、INWEPFは、水田の多面的機能の役割への理解を醸成するために、加盟国から水田のデータを収集し、1)洪水調節、2)土壌浸食防止、3)地下水涵養に関する水田の多面的機能の貨幣価値換算評価を実施した。

また、INWEPFは、2009年3月にトルコイスタンブールで開催された第5回世界水フォーラムに参加し、「水のマルチタスキング~水の多面的利用と機能を用いて水一滴あたりの便益を向上させる方策~」をテーマとするセッションをFAOと共催した。このセッションにおいて、INWEPFは水田の多面的機能の貨幣価値換算評価の結果を報告した。さらに、INWEPFは、このセッションにおいて、国際社会に向けINWEPFからのメッセージを発表した。

8. 2009年から2010年には、INWEPFは、2009年の第6回INWEPF運営会議において、2009年11月から2012年3月の第6回世界水会議(WWF6)までの期間をINWEPF第2フェーズと位置づけた。第2フェーズにおいて、これまでのワーキンググループ(作業部会)の内容を次のとおりとした。

 WG1; リーダー国:マレーシア、活動内容:水田の多面的機能に関するWG

WG2;リーダー国:韓国、活動内容:水田農業国共通のビジョン政策の収集と、INWEPF活動の広報に関するWG

WG3;リーダー国:日本、活動内容:参加型水管理の普及を目的とする「参加型水管理のための南南協力」試行プロジェクトに関する活動。

9. 2010年から2011年は、INWEPF韓国委員会が議長国として、韓国済州において第7回INWEPF運営会議と国際水田水環境工学会(International Society of Paddy and Water Environment Engineering: PAWEES)との共同シンポジウムを開催した。運営会議での承認事項は、(1)WWF6に向けてのタスクフォースチーム設置、(2)第2回アジア太平洋水サミットと第6回世界水会議へ向けてのINWEPFからのメッセージ発出、そして(3)「INWEPFワーキンググループに関する規約」と「INWEPF戦略行動行動計画(2010-2011)」であった。

10. 2011年から2012年は、INWEPFマレーシア国内委員会が議長国として、韓国において第8回INWEPF運営会議を開催した。運営会議において、タスクフォースメンバーは、3月と8月に開催されたとタスクフォース会議の結果報告を行った。運営会議での承認事項は、(1)INWEPF活動を広めること、(2)第2回アジア太平洋水サミットと第6回世界水会議へ向けてのINWEPFからのメッセージ発出すること、であった。

 2012年3月、INWEPFはフランスのマルセイユで開催された第6回世界水フォーラムに参加した。フォーラムにおいて、国際連合食料農業機関(FAO)とアジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)が主催するアジア太平洋地域セッション2.1にINWEPFは参加するととともに、日本ICID国内委員会との合同ワークショップを開催し、さらには、日本パビリオン内にINWEPFの活動を紹介するブースを設置した。
セッション2.1において、「水田における洪水機能防止等の貨幣換算評価のガイドライン」についてINWEPFマレーシア国内委員会のMohd Yazid bin Abdullah氏、「生産性と環境保全のバランスのカントリーレポート」についてINWEPF韓国国内委員会のKwang Ya Lee氏、「農民参加型水管理のガイドライン」についてINWEPF日本国内委員会の内藤久仁彦氏が発表を行い、最後に、「INWEPFから第6回世界水フォーラムへのメッセージ」を発信した。

ミッション、ビジョン、第3フェーズの計画、及び期待される成果

ミッションステートメント(任務に関する表明).

 

11. INWEPFの任務は、水田を中心とする生態系の保全と持続性に十分配慮した上で、全ての利害関係者と協力し、水田における優れた水管理の実践を推進することで、3つの課題への取組み「食料安全保障と貧困軽減」、「持続可能な水利用」、「パートナーシップ」を実現することである。

 

ビジョン(展望)

12.INWEPFは、水田における持続的な水利用、環境保全及びより良いガバナンスについて、対話の促進、知識と経験の交換、既存のフォーラムとの連携、能力開発の強化、優れた実践の開発及び革新的な政策や管理手法のためのアイデイア形成を行うための開かれたプラットフォームを提供するものとする。

水資源の枯渇化と、気候変動は、多くの農業開発を遅らせている。近い将来の水資源減少と気候変動に適応するために栽培期間調整、新栽培方法、遺伝資源調査が必要となってくる。こういった状況のなか、水田の水管理を対象とする国際機関各国部局とINWEPFは、独自のINWEPF活動から得た新たな情報やデータについて意見交換を一層行っていくことが望ましい。

 

第3フェーズの計画

 

13.INWEPFは、ミッションステートメントの取り組むべき三チャレンジを達成するための目標を目指し、3年毎に開催される国際社会の水議論の場である「世界水フォーラム」に向け,3年一期を一フェーズとし,「フェーズ戦略」を立て,活動と成果の活用の具体的な目標とロードマップ(「年間活動計画」)を設定する。

 

i  . 3つの取り組むべき課題に対する4つの優先課題を達成するために、第7回世界水フォーラム(WWF6)に向けての活動を第3フェーズとする。

ii . 第3フェーズの活動目標は、第2フェーズの活動目標を継承した、「持続可能な水田農業の促進」とする。

iii. 第3フェーズにおける3つの活動テーマに重点をおく。

iv..3つのWGは、活動のテーマを実施するものとして設置する。

 

3つの取り組むべき課題を実現化するための優先課題

 

14.INWEPFの取り組むべき課題に対する優先課題は次のとおり:

課題 1 : 社会的、文化的及び経済的観点を踏まえ、貧困削減と食料安全保障に資する効率的かつ持続可能な水利用の検討

課題 2 : 水田の多面的利用と生態系保全機能

課題 3 : 参加型水管理及び能力開発を含む水田の持続的な水管理の改善を図る良好なガバナンスの構築

課題 4 : 政策立案や政策決定、プロジェクトの管理(計画、実施、運用、管理)における農民や他の利害関係者の参加の促進

 

WWF7に向けた第3フェーズでの4つの優先課題を達成するための活動目標

15.WWF7に向けた第3フェーズとしての4つの優先課題を達成するための活動目標は次のとおり:

「持続可能な水田農業の促進」

 

第3フェーズにおける活動目標を達成するための活動テーマ

16. 第3フェーズにおける活動目標を達成するための活動テーマは以下のとおり:

I. 水と食料と環境問題に対する水田農業の機能と対応

II. 国際社会への水田農業の理解の醸成

III. 技術協力プロジェクトを実施している国際機関とのパートナーシップの構築 
 

活動テーマを実施するための新しいワーキンググループ

17.活動テーマを実施するためのWGの再編は以下のとおり:

WG1:水田の多面的機能に関するWG

WG2 (テーマの追加): ビジョン政策INWEPFの活動の広報に関する

- GIAHSに着目し,地域と水田農業のあり方及びその支援策等を収集する活動を含む-

WG3 :持続可能な水田農業のための国際的な協力と連携に関するWG

 

 

 

期待される成果 

18.2012-2013におけるそれぞれのWGの期待される成果は以下のとおりである:

WG1: 1. モデルサイトでの多面的機能の価値の定量化と評価

2.上記の結果のホームページ(HP)による普及

WG2: 1. フェーズ2までの、INWEPF活動の成果を多ヶ国語へ翻訳し普及。

2.GIAHSの事例を収集、とりまとめ

WG3: 1. PIM関係のINWEPFの事例の収集、整理、分類

2.南南協力の試行と結果のとりまとめ

3.上記活動の結果のとりまとめ及びHPによる普及

 年間行動計画: 2012-2013

運営会議

 

19.運営会議はINWEPFの運営機関(意志決定機関)であり、活動計画を決定するものである。第2回運営会議は2005年11月にソウルで開催された。第3回運営会議は2006年9月にマレーシアで開催された。第4回運営会議は2007年7月5日~7日にタイ国のバンコクで開催された。第5回運営会議は、インドネシアのバリで開催された。第6回運営会議は日本の東京で開催された。第7回運営会は韓国のチェジュ島で開催された。第8回運営会議はマレーシアのペナン島で開催された。第9回運営会議はミャンマーのヤンゴンで開催された。

 

今後の運営会議の主催国は、第7回運営会議で、下記のとおり選定された。

第11回運営会議:パキスタン

第12回運営会議:インドネシア

第13回運営会議:中国

 

また、タイ国が第10回運営会議の主催者国となることが、ミャンマー開催の第9回運営会議で、承認された。

 

バーチャルミーティング

20.すべてのINWEPFメンバーはバーチャルミーティングの成功のために、主催者であるINWEPF日本委員会に積極的に協力するものとする。これ(バーチャルミーティング)は必要に応じて実施されるが、現時点でバーチャルミーティングを実施する計画はない。

ワークショップ

21.現時点で、ワークショップを行う計画はない。

 

ワーキンググループ

22.2012-2013のそれぞれのWGの活動は以下のとおり;

WG1; 1) 計画している機能に関する各国担当の活動を継続

2)WGのホームページに、さらなる活動内容や情報のアップロード及び管理を実施

 

WG2; 1) INWEPF各国言語への翻訳作業の調整と管理

2) GIAHSについての情報収集、事例収集

 

WG3; 1)南南協力試行の準備調整と成果とりまとめ

2)PIMの活動に関するガイドラインを国際援助機関に配布

3) 国際機関に、INWEPFの南南協力における専門家リストを配布

4)南南協力にINWEPF専門家を派遣

 

拡大会議

23. 2005年11月には、「水田における水と環境」と題したシンポジウムが開催され、水田における統合的水管理や環境保全への貢献といったテーマについて議論された。2007年7月には、「水田と生態系の繁栄と持続可能性」と題したシンポジウムが実施された。2008年11月には、「貧困削減と食料安全保障を解決するための効率的で持続可能な水利用」と題したシンポジウムがインドネシアのバリで開催された。2009年11月には、「水田の多面的機能の価値と評価」、「水田かんがい技術普及のための支援手法(参加型水管理の普及手法等)」と題したシンポジウムが日本の東京で開催された。2010年11月には、「気候変動や食料危機と持続可能な農業」,「持続可能なかんがい技術」と題したシンポジウムが韓国の済州島で開催された。2011年11月には,「持続可能な農業用水利用」、「水田の多面的機能」と題したシンポジウムがマレーシアのペナン島で開催された。

 

ウェブサイトとニュースレター

 

24.ニュースレターはINWEPF日本委員会が運営する公式ウェブサイトを用いてメンバーに配布される。更に、定期的なニュースレターが、INWEPFパキスタン委員会の協力により開始される。この発行は基本的に6ヶ月毎とする。ニュースレターの発行手続きは、取りまとめ国によってなされる。

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