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農林水産省

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第6回運営会議・シンポジウム

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INWEPF日本国内委員会は、2009年11月16日から18日にかけて東京都市谷のJICA研究所にて第6回INWEPF運営会議・シンポジウム等を開催しました。同会議は17カ国より関係者が多数参加し、成功裏に終了しました。
16日のシンポジウムでは130名を超える参加者があり、講演者は発表のあと参加者との活発な意見交換を行いました。
17日の運営会議では、2012年に開催予定である第6回世界水フォーラムに向けたINWEPFの活動目標を「持続可能な水田農業の推進」と定め、ケーススタディーの実施や事例の収集等、具体的な行動計画を決定しました。
18日の現地視察では、両総土地改良区、大山千枚田保存会事務局の職員と意見交換を行いました。

INWEPFシンポジウム
テーマ:「水田の多面的機能の価値と評価」、「水田かんがい技術普及のための支援手法(参加型水管理の普及手法等)」

1日目:2009年11月16日

開会式では、冒頭、主催者のINWEPF日本国内委員会委員長である吉村馨農林水産省農村振興局長より開会の挨拶が行われ、続いて同副委員長である齋藤晴美同局次長より、INWEPFの概要説明が行われました。

基調講演では、元世界銀行職員であるDr. David Groenfeldt氏より「農業の多面的機能に関するヨーロッパのアプローチ」、JICA小原基文農村開発部長より「参加型水管理の普及:日本の国際協力経験に基づく提言」と題して講演が行われました。基調講演の後、参加者との活発な意見交換を行いました。

その後、テーマに沿って国内外の発表者合計7名が以下の講演を行い、講演者は発表のあと参加者との活発な意見交換を行いました。

  • 吉田謙太郎(長崎大学教授):「水田の多面的機能の経済評価」
  • Dominador D. Pascua(フイリヒ゜ン国家かんがい公社企画部長):「フイリヒ゜ンIFUGAO棚田群の保全に向けた新たな取組み」
  • 池田泰雄(農林水産省農村振興局農地資源課農地・水・環境保全対策室長):「農地・水・環境保全向上対策について」
  • Wang Xiaoling(中国水利部課長):「中国の水田農業における灌漑管理手法としての水利組織」
  • Khammai Vongsathiene(ラオス農林省チーフ):「参加型水管理」
  • 松島健一((独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所):
    「人力施工を主体としたため池や畦の補強技術-土嚢積層システムを用いた簡易で強固な改修技術の紹介-」
  • Badawi A. Tantawi(エシ゛フ゜ト農業・土地開拓省農業研究所前所長):「エシ゛フ゜トにおける効率的な水利用に資する水田農業の灌漑技術の開発」

発表は、Sun Minzahang氏

INWEPF第6回運営会議

2日目:2009年11月17日

現在のINWEPFの活動においては、具体的なロードマップ(活動計画)がないこと、活動内容も多面的機能に重点が置かれ、若干偏りがあること、成果の活用についても目標が不明確であること等、今後の活性化を考える上でいくつかの課題がみられる状況となっていました。そこで今回の運営会議では、活動の目標、行程、アウトプットの具体化、明確化を行い、活動目標に沿ったワーキンググループの再編を行いました。

運営会議  第1部:  議長、副議長の選出および今後のINWEPFの展開方向について
議長、副議長はINWEPF日本国内委員会からの提案により、議長に近畿大学農学部の八丁信正教授が、副議長に韓国Konkuk大学のYoon, Chun Gyeong教授がそれぞれ推薦され、全会一致で選出しました。
また、今後のINWEPFの展開方向について以下の通り決定しました。

  • 2012年に開催される第6回世界水フォーラムに向けた活動を第2期とする。
  • 活動目標は「持続的水田農業の促進」

活動目標は運営会議第3部で最終決定しました。

  • 活動目標に対するテーマ

1)水と食料問題及び環境に対する水田農業の対応

2)国際社会への水田農業の理解の醸成

3)国際技術協力機関とのパートナーシップの構築

  • ワーキンググループは活動テーマに沿って再編

WG1:水田の多面的機能に関するWG
WG2:INWEPF活動における政策、ビジョン、情報発信に関するWG
WG3:持続可能な水田農業に対する国際的な協力と連携に関するWG

WG3は今年度新設

WGミーティング

WG1ミーティング(水田の多面的機能に関するWG)

WG1は、リード国であるマレーシアからMohd Yazid Bin Abdullah農業・農業関連産業省かんがい農業排水課総括課長補佐を議長に選出し、会議には9カ国が参加しました。

初めに、2008年運営会議以降から現在までの多面的機能の調査状況に関し、タイが洪水防止機能について、フィリピンが生物多様性の保全機能について報告しました。なお、実施中の調査については引き続きモニタリングを行うことを決定しました。

続いて第2期の活動として、第6回世界水フォーラムに向けて、6つの多面的機能の項目について調査することを決定しました。また棚田のモデルサイトを決定し、多面的機能の調査および貨幣価値換算を行うことを決定しました。

WG2ミーティング(INWEPF活動における政策、ビジョン、情報発信に関するWG)

WG2は、リード国である韓国からYoon, Chun Gyeong・Konkuk大学教授を議長に選出し、会議には8カ国が参加しました。

WG2の2008年INWEPF運営会議以降の活動として、韓国が2009年10月13日にソウルで行われた「農村地域とセマングム流域における非点源管理の国際ワークショップ」で発表された内容について報告を行いました。

第2期の活動として、「生産性と環境保全の調和」に関する取組みの事例収集とガイドラインの作成を行うことを決定しました。

また、バングラディッシュが「水田における乾湿繰返し灌漑技術(AWD)」に関するカントリーレポートの報告を行いました。

WG3ミーティング(持続可能な水田農業に対する国際的な協力と連携に関するWG)

WG3は、リード国である日本から山岡和純東京大学特任教授を議長に選出し、会議には9カ国が参加しました。

第2期の活動として、参加型水管理(PIM)手法についての事例収集とりまとめ及び関係国際機関へのINWEPFの人的資源の活用の促進を実施することを決定しました。

またインドが「水田農業の参加型水管理(インドの事例)」について報告を行いました。

運営会議  第2部:各WGからの報告

各WGの議長が、WGミーティングの結果に基づき、1年間の活動結果と今後の活動計画について報告を行いました。
その後、参加者全員でWGの規約(TOR)について見直しを行いました。

またWG2の「生産性と環境保全の調和」に関するカントリーレポートの提出を全メンバー国で行うことを決定しました。

運営会議 第3部:活動結果、行動計画及び第5回世界水フォーラムの結果報告、2010年運営会議開催国の決定

第1部、第2部の議論を踏まえ、インドネシア及び日本のINWEPF事務局が、以下の事項について、報告、説明を行いました。

  • WGのTORの最終確認
  • 2008-2009年活動結果の報告
    INWEPFインドネシア委員会事務局が、2008-2009年活動結果について説明を行いました。
  • 2009-2010年活動計画の説明
    INWEPF日本国内委員会事務局が、2009-2010年の活動計画について説明を行いました。
  • 第5回世界水フォーラムの結果報告
    元東京大学教授中村良太氏が、第5回世界水フォーラムの結果報告を行いました。
  • 2010年INWEPF運営会議等の開催国の決定
    2010年のINWEPF運営会議等の開催国を韓国に決定しました。

現地視察

3日目:2009年11月18日

現地視察では、千葉県東金市の両総土地改良区と鴨川市の大山千枚田を訪れました。
参加者は、両総土地改良区の職員及び組合員と参加型水管理(PIM)について、また大山千枚田保存会事務局の職員と棚田保全について意見交換を行いました。