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農林水産省

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3.枕状溶岩:青森県五所川原市

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平成09年1月5日更新

担当:農村振興局農村環境課

全景

全景

サイズは縦3m×横2.5m

地質平面図

地質平面図

「出典;産業技術総合研究所地質調査総合センター 20万分の1地質図"青森"(一部加筆)」

岩石の特徴とその形成過程

枕状溶岩は、水中に流れ出た溶岩流の表面が水によりで急冷され固結し、チューブ状の独特のかたちで積み重なることで形成したものです。断面で見ると、枕が積み重なっているように見えるので、こう呼ばれています。周りから均等に冷却されるため、写真のような放射状の節理ができることが一つの特徴です。青森県五所川原市の金木町周辺には、新第三紀中新世という今から約2千万年前に噴出した玄武岩が分布していますが、このような枕状溶岩の特徴を有するため、水中で噴出した溶岩起源であることが分かります。
現在、大西洋の中央海嶺など海底が拡大しているプレート境界などで実際に枕状溶岩が形成されていることが、海底探査船などによって確認されています。当地域の枕状溶岩が形成された中新世という時代に、日本列島は大陸から分離し、そのときの裂け目である日本海の海底では活発な火山活動があったことが様々な証拠から明らかになっています。枕状溶岩の分布もこれを裏付ける貴重な情報の一つです。

形成過程

 枕状溶岩の形成過程

「出典;http://www.washiyama.jp/great-teachers/kadota/pillow_lava_tanzawa.html」

農業農村整備事業と地質遺産

青森県の北西部津軽平野の北端、岩木川の下流右岸部の低平地は、五所川原市、中泊町にまたがる4,330haの稲作を中心とした農業地帯です。ここでは、流域面積に比べてかんがい面積が広いため、恒常的な用水不足の状況にあり、また、水利慣行も複雑で、水田は常に湿田か半湿田の状態でした。そのため昭和41年度から平成元年度にわたって国営小田川農業水利事業が実施され、用水不足は解消され、乾田化に伴って耕地の汎用化が進みました。これにより、農地の集団化や機械化が進み、農業の生産性が飛躍的に向上し営農の安定化が図られ、今日では本地区は津軽平野の中でも一大穀倉地帯となっています。
水源として整備した小田川ダム(堤高31m、有効貯水量約930万m3、中心遮水ゾーン型ロックフィルダム)のダムサイトは硬固な玄武岩を基礎としており、堤体の材料となる岩石も近傍に分布する玄武岩が使用されました。そのため、ダムの表面を保護するリップラップ材には、丸い形状をした枕状溶岩が数多く見られます。またダム左岸側の管理棟付近には、この部分だけモルタル吹付けされずに窓が明けられていますので、現在でも菊の花を思わせるような放射状節理を観察することができます(全景写真の露頭)。

事業概要図

事業概要図

「出典;東北の農業土木50年の歴史 国営事業完了地区の概要(1999):全国農業土木技術連盟東北地方協議会」

位置図

 位置図1

「出典;国土地理院 20万の1地勢図"青森"(一部加筆)」

位置図2

露頭位置図

「出典;国土地理院 2万5千分の1地形図"金木"(一部加筆)」

所在地・アクセス

青森県五所川原市金木町

津軽鉄道金木駅より小田川に沿って東方向に車で約30分

お問い合わせ先

農村振興局農村政策部農村環境課 
担当者:土地・水保全班
ダイヤルイン:03-3502-6079
FAX:03-3502-7587