このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

5.千枚田と地すべり:石川県輪島市

  • 印刷
平成09年1月5日更新

担当:農村振興局農村環境課

全景

全景1全景2

全景3全景4

「写真;輪島市役所提供」

周辺の地質平面図

 地質平面図

「出典;産業技術総合研究所地質調査総合センター 5万分の1地質図幅"珠洲岬,能登飯田及び宝立山"(一部加筆)」

地質と地形の特徴とその形成過程

地すべりとは、山地・丘陵地の斜面が地下水の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動する現象です。地すべりが発生した箇所には緩い傾斜地ができます。また地すべりは、地下水の多く集まるところに発生するするため、周辺に湧水が多いのが特徴です。
能登半島は日本の中でも地すべりが多く発生する地域となっています。ここで紹介する能登半島北端の輪島市に位置する白米の千枚田は、地すべりが繰り返し発生し馬蹄形の凹地となったところに、地形に沿った形で千枚にもおよぶ棚田が作られたものです。
階段状につくられた、大小さまざまな形の水田からなる千枚田の美しい景観は、日本の原風景ともいわれ、大変貴重な農村景観です。

形成過程

地すべりの発生と棚田の形成

農業農村整備事業と地質遺産

山地・丘陵地などの傾斜地に人が生活できる場を作るためには、水や農地が不可欠です。地すべり地は緩斜面が形成され、また水も得やすいため特に水田を作りやすく、そこに多くの集落が成立してきました。
輪島市の北東部に位置し、海に向かって広がる1.2haほどの斜面を利用してつくられたこの千枚田もそうしてできたと考えられ、江戸時代には既に集落があったことを伝える記録が残されているそうです。地すべりは繰り返して起こることが多く、地すべり地の集落や農地は、常に地すべり発生の危険にさらされています。また、地すべりにより農地や家屋が失われた経験を持つ集落もあります。この美しい千枚田が今もあるのは災害のたびに水田をなおし復興してきた人々の努力の結果です。
国、地方自治体は地すべり地の安全と国土を守るために、地すべり等防止法に基づいて地すべり地域での管理を実施しています。この千枚田を含む白米地区は、1970年から地すべり対策事業が石川県によって行われ、地すべり災害を防止し、農村・農地の保全に取り組んでいます。また、この千枚田は1999年に「日本の棚田百選」に認定されました。千枚田での農作業は、大型機械による効率化が図れず、維持管理に多くの時間と労力を要するため、全国からのボランティアや、田んぼのオーナー制により田植え作業や稲刈りなどの取組みが行われ、美しい景観が維持されています。

事業概要図

千枚田の地質断面図

位置図

 位置図1

「出典:国土地理院 20万の1地形図"輪島"(一部加筆)」

位置図2

 広域地すべり分布図(日本中部)

地すべり地の分布には、地域的な偏りがあり、能登半島をはじめ日本海側地域に比較的集中しています。

 *地図の上に地すべり地の分布を点で表したもので、実際の面積を表してはいません。(実際より面積が誇張されています)1987年3月時点の資料

所在地・アクセス

石川県輪島市白米

(旧七尾線)輪島駅前から宇出津駅前方面行きバス「白米」下車、自家用車では輪島市内から国道249号線を東方向に11km(道の駅)

お問い合わせ先

農村振興局農村政策部農村環境課 
担当者:土地・水保全班
ダイヤルイン:03-3502-6079
FAX:03-3502-7587