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農林水産省

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平成10年度天皇杯  上場自治公民館(鹿児島県出水市上大川内上場)

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特色

1.むらづくりの背景・動機

「上場自治公民館」のある出水市上大川内上場は、 市の中心部から20km離れた標高500mほどの高台に位置する開拓集落で、 先人たちが不毛の山林原野を切り開き築き上げた農地を基盤として、 畜産・茶を中心に豊かな農業を展開している山間農業地域である。

地区では、水道整備事業の実施を契機として、平成6年に、 江戸末期と戦後にそれぞれ開拓された上場・開拓集落が合併した。 徹底した討議・検討を経て地域住民の合意による「長期ビジョン」が策定され、 その実現に向けた取組が積極的に行われている。 この取組の中心的な組織が「上場自治公民館」であり、推進体制は総会で選出される館長の下、 産業振興・地域づくりを担う5つの部会組織と、 交流活動に取り組む婦人会等4つの集落組織からなり、総合的なむらづくりを実践している。

2.むらづくりの内容

(1)農業生産

  1. 酪農は、牧草収穫作業の共同化、地元乳業メーカーと連携し、 「上場高原牛乳」ブランドとして市内の小中学校の給食用やスーパーに販売する等、 生産から流通を通じ、低コスト化、経営の安定化が図られている。
  2. 肉用牛は、「鹿児島和牛」を中心に14戸で約1,600頭を肥育しており、 豊富で良質な粗飼料を肥育初期に多く与えるなどの飼養管理や、 牧草収穫作業の共同化による低コスト化を実現している。 また、畜産による家畜糞尿は堆肥化され、地区内農地への還元はもとより、 地区外の耕種農家への販売や稲わらとの交換がなされ、 環境保全に配慮した地域資源循環型の生産サイクルを実現している。
  3. 茶は、有機無農薬茶の直売で相場に左右されない安定した茶業経営を実現している。
  4. 担い手は、畜産・茶を中心に20~30歳代の若者が11名確保されており、 作目ごとの部会の中心となって生産技術の向上、 パソコンによる経営管理の習得に努めているとともに、若者を中心に機械管理組合を組織し、 畜産・茶関係の高性能機械の共同利用に取り組んでいる。

 

(2)農村生活

  1. 都市住民を招いたバーベキュー大会を毎年開催するとともに、 平成2年から「緑地広場」に菜の花やコスモスの植栽(約2ha)を行い、 年間10万人の観光客が訪れている。 また、コスモス苗の植え付けを市民ボランティアの参加を得て実施する等、 都市住民との交流に成果を上げている。
  2. 「緑地広場」を訪れる都市住民を対象に、女性グループが、 地元産の農産物や加工品の直売で成果を上げ、 また販売される農産物の生産に高齢者も携わるなど地区全体の活性化に結びついている。
  3. 地区住民総参加の「上場小学校大運動会」、旧2集落に伝わる祭礼行事の継承、スポーツ活動、 文化活動等、世代を越えたふれあい活動のほか、 高齢者を地区全体で支える地域福祉ネットワーク活動など、 総合的なむらづくり活動を推進している。

 

上場地区の全景
上場地区の全景
出水市の中心部から20kmの標高500mの高台に位置する山間地域の開拓集落
酪農
豊富な粗肥料と畜産経営
大規模酪農・肉用牛経営を確立。『上場高原牛乳』ブランドの牛乳は消費者に好評。
有機無農薬茶
有機無農薬茶の直売で有利販売
早くから土づくりに工夫を凝らし、有機無農薬茶の生産・直売で安定した経営を実現。
菜の花
春の菜の花
ゴールデンウィークが見頃の『農村緑地広場』いっぱいに咲く菜の花。年間10万人が来場。
コスモス
秋のコスモス
『農村緑地広場』の15万本のコスモスを、さわやかな秋風が。
ボランティアとコスモス苗植栽
ボランティアとコスモス苗植栽
市内外のボランティア約500名と地区民が植栽。
バーベキュー
バーベキューin上場高原
毎年10月10日に開催する地元農産物のバーベキュー、綱引き大会など。
古代マーケット
農産物直売所『古代マーケット』
地区内で発見された竪穴式住居を模した、“古くて新しい”直売所は大好評。
世代間交流活動
『ふれあう心 結び合う ふるさと』
竹とんぼ、竹馬、水鉄砲やいも団子作りを通した世代間交流活動
小学校運動会
地域ぐるみの小学校運動会
運動会や神社の例祭等を地区民総出で開催。

お問い合わせ先

農村振興局農村政策部農村計画課 
ダイヤルイン:03-3502-6001
FAX:03-3501-9580