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平成13年度日本農林漁業振興会長賞  舞岡ふるさと村推進協議会(神奈川県横浜市戸塚区舞岡町)

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1.むらづくりの背景・動機

舞岡地区は大都市横浜市の南西部に位置し、JR戸塚駅から地下鉄でわずか一駅の所にある都市的地域である。地区の総面積は 103ha、総世帯数 427戸であり、経営耕地面積は27ha、農家戸数 41戸、1戸当たり平均耕地面積 0.65ha、農業就業人口 77人である。

急激な都市化により、農業者の結束力不足や廃業等から農業の存続が著しく困難となる中、昭和54年に農地を保全するため横浜市独自の制度である「農業専用地区」の指定を受け、平成2年には市民と直結した農のある地域づくりを進めるため横浜市のふるさと村の指定を受け、「舞岡ふるさと村推進協議会」(組合員56名)を設立した。各種の農業形態や作物別に組合等を組織し、農業後継者や婦人グループ等の全組織の協力体制の下、非農家も参加した自主的な活動を精力的に展開している。

2.むらづくりの内容

農業生産面では、昭和63年から地場産農畜産物の直売に取り組み、消費者ニーズに見合う少量多品目生産の確立や、地元横浜南農協と連携し、経営規模の大小や出荷量の多少を問わず、どんな品目でもまとめて集荷し販売する新たな地場野菜の集出荷方法(一括販売方式)を実施している。畜産農家によって運営されるハム工房施設(平成7年設置)では、生ハム等各種の加工品や地場産にこだわった贈答品等を販売している。年間、直売所には約5万人、ハム工房には約4万人が訪れている。

農村生活面では、農業者自らが都市農業の維持・向上のためには、農への市民の理解が不可欠であるとの認識から、新鮮で安全な地場産農畜産物の提供や農と緑を通じた地域アメニティーの提供等を行っている。また、農あるまちづくりを推進するため、竹の子掘りや体験温室でのトマト狩り等、年間を通じた四季折々のイベントを子供や市民を対象に開催している。年間約20万人の市民が舞岡ふるさと村を訪れており、農的景観が良好に維持されていること等について高く評価されている。

このように舞岡ふるさと村推進協議会では、大消費地に近接しているという都市農業の特徴を活かした市民との共生によるむらづくりを自主・自立的に展開している。

直売所
直売所、ハム工房
舞岡地区で収穫された青果物や加工された製品が並び、市民との交流の拠点。四季折々のイベントも開催されている。
サツマイモまつり
サツマイモまつり
サツマイモ掘りなど市民の農業への理解を深めるイベントが行われている。

お問合せ先

農村振興局農村政策部都市農村交流課
ダイヤルイン:03-3502-5946