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平成13年度天皇杯  仁保地域開発協議会(山口県山口市仁保)

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特色

1.むらづくりの背景・動機

仁保地域開発協議会は、山口市の最北端の中山間地域に位置する旧市町村単位の機能的な集団である。

地区の総面積は7,280ha、総世帯数1,094戸、総人口3,904人であり、耕地面積は503ha、農家戸数590戸(専業農家83戸、1 兼農家36戸、2 兼農家471戸)、1戸当たり平均耕地面積85a、農業就業人口666人である。

本地区では昭和30年代後半から過疎化が急速に進行する中、地域社会の活力が無くなるとの危機感から、自治会を中心に地域全体の組織を網羅した「仁保地域開発協議会」が昭和45年に設立された。

協議会では山口大学の協力を得て「地域開発の基本計画」を策定し、行政とは一線を画す自立性をもって「近代的いなか社会の創造」を基本理念として、できるだけ多くの住民参加を得ながら、生活環境の近代化とともに人情豊かないなか社会と農業を大切にするむらづくりを推進してきており、生活環境の整備やほ場整備事業等が円滑に推進されてきた。

2.むらづくりの内容

農業生産面では、協議会の場における合意形成に基づき、条件不利地域を優先して生産基盤の整備を行い、地域営農体制の整備を進めてきた。

さらに、「安心をむらからまちへはこぶ里」をキャッチフレーズとして、生協との連携による、こだわり野菜コーナーへの出荷、環境に配慮したブランド米販売等を行うなど、消費者との交流・提携を重視した産直型の生産・供給を行っている。

生活・環境面では、「不便なところから整備する。」の考えの下、協議会が主体となり県道から生活道まで計画的に整備を進める一方、地域の河川をきれいにする取り組みが始まり、山口市で初の集落排水事業に取り組み、カジカやヤマメが住み蛍が飛び交い、子ども達が泳げる川を守るための河川美化活動等を行っている。

協議会には地域の若手集団で結成したむらづくり塾があり、中心市街地との交流や若手リーダーの育成、イベントの開催等むらづくりの実践集団として活動しており、新たなむらづくり活動のリーダーとして期待されている。

郵便局や農協の生活センター、バスの停留所など地域の活動拠点施設を一カ所に集め、ワンストップサービス機能を持った道の駅「仁保の郷」は、住民自らが運営しており、仁保大農業まつり、いろどり市、各種講演会場等に活用されており、今後の様々なむらづくり活動の拠点として期待されている。

「えびす交流田」での田植
えびす交流田
消費者との交流を目的とした「えびす交流田」での田植
「むらづくり塾」主催によるむらづくり講演会
むらづくり講演会
地域の若手集団で結成した
「むらづくり塾」主催によるむらづくり講演会

お問合せ先

農村振興局農村政策部都市農村交流課
ダイヤルイン:03-3502-5946