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農林水産省

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教学の実践につとめた農民指導者 大原幽学

世界初の産業組合創設とわが国初土地交換分合と耕地整理を実施

千葉県旭あさひ市(旧干潟ひがた町長部ながべ)
1797年(寛政9年)~1858年(安政5年)

肖像
大原幽学肖像

耕地整理
大原幽学指導の耕地整理

江戸時代中頃より、物の値上がりや年貢の取り立て、凶作や飢饉が起こり、お百姓さんは、お金を借りたり、田畑を無くしたりして貧乏な暮らしをしていました。

そこで、幽学は荒れ果てた村々を歩き、村を助けるために、まず人々の心がけと正しい暮らしを送るよう “性学”(日頃の道徳とくらし方)について説いてまわったのです。

次には、実際に困ったお百姓さんを助ける仕組みを考えたのです。それが世界で初めての“先祖株組合”今でいう農業協同組合(組合員が一定の田地を出し合い、これから生ずる収益を積み立てて、農機具や生活用品の共同購入などして困った人々を助ける仕組み)をつくったのです。

さらには、我が国で初めて家と散らばっている田畑をひとまとめにすること(土地の交換分合)を考えたのです。そして畔をまっすぐにして、用排水路をつくり小さい田畑を1反歩の大きさにする(耕地整理)などを実践したのです。

しかし、1851年建設の、改心楼(性学の教導所)を中心とした教化活動に心良く思わなかった当時の関東取締出役は、性学指導を弾圧するようになり、遂には勘定奉行の取り調べを受けました。そして先祖株組合の解散と改心楼の取り壊しを命ぜられた幽学は、愛弟子に最後の教えを説いた後、切腹して最期(享年62才)を遂げたのです。

しかし、幽学思想の勤勉実直、質素倹約、相互互譲の精神、義理人情の厚い風土をつくり、今もって干潟八萬石(現水土里ネット干潟管内)の村々の隅々に至るまで、幽学思想は根付いているのです。

参考情報

担当

千葉県 農林水産部 耕地課 事業計画室
TEL:043-223-2859

お問合せ先

農村振興局整備部設計課

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