専門用語の解説

English

このサイトの使い方

サイトマップ

ホーム > 報道・広報 > 2010年aff(あふ)3月号 > 07年7月号目次 > 石川三知の「たべもの歳時記」第3回


ここから本文です。


石川三知の「たべもの歳時記」 第3回

旬の食べ物の効用


旬の食べ物の効用  先日、図書館で古い写真集をめくっていたら、夏の昼下がりの情景がモノクロームの中に写し出されていました。 それは、紐で編んだ網に入れられた大きなスイカを持って歩く、白い服と帽子をまとった男性の姿でした。 画面の白さと濃い影から、初夏ではなく盛夏の頃なのだと感じることができました。

 近頃は見かけない光景に出会い、少し叙情的な気持ちになりながら、食に関わる仕事を生業とする私は、「自然」と「人」と「食べ物」それぞれが調和を取り、その季節を快適に過ごすための知恵と文化の素晴らしさを、あらためて痛感しました。

 四季と呼ばれる、はっきりとした季節の移り変わりの中で、私たち日本人は生きてきました。 きっと私たちの体の中には、四季折々の環境と調和できる遺伝子が育まれているはずです。 例えば、旬の味覚を珍重し、好んで食べる習慣も、日本人の遺伝子に組み込まれたものかもしれません。 旬を迎えた食材が、その季節を健康で快適に過ごすための要素をたくさん含んでいることを、私たちは長い時間の中で学んできたのでしょう。

 これからの季節には、写真のようなみずみずしいトマトや、冒頭でふれたスイカのような「赤い果実」が、特におすすめです。

 鮮やかな色と豊富な水分は、植物が夏の強い陽射しと熱から大切な種を守るためのもの。 太陽の恩恵を受けながら紫外線のダメージは残さない。冷やすのではなく余分な熱を取る。 そして体温調節のために汗をかいたら、失った水分やミネラルを補う……夏の果実をおいしく味わいながら、旬の食べ物の効用について考えてみてはいかがでしょうか?

石川 三知さん
Profile いしかわ・みち
スポーツ栄養アドバイザー。スピードスケートの岡崎朋美選手、陸上短距離の末續慎吾選手など、多くのトップアスリートの栄養指導を担当。「カラダは食べ物でできている」がモットー。全国の小中学校でも、食べることが紡ぐ命の大切さについて講演している。著書に『トップアスリートになるための食事と栄養学』(日本文芸社)がある。

ページトップへ


アクセス・地図