【affラボ】 真っ赤なトマトは高リコペン
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上/少し硬くて青臭さが残るものの、ちょっぴり懐かしい味がトマト好きにはたまらない、高リコペントマト(写真提供・東北農業研究センター)
左/生食用として人気のある「桃太郎」(左)の断面と比較すると、高リコペントマト(右)の赤さが際立つ
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リコペン(リコピン)という物質をご存知ですか。トマトに豊富に含まれる赤色色素で、抗酸化作用があるため体によいと言われています。
いま私たちにもっとも馴染み深いトマトの品種は「桃太郎」です。生で食べられることが多く、糖度が高くておいしいと人気ですが、「桃太郎」はトマトのなかではリコペンの多いほうではありません。低温下でのリコペン生成も高くないため、冬場などには少し薄い色のトマトも見かけます。
一方、従来の高リコペンのトマトは、糖度が低く、生食用には向かず、ジュース加工用などに利用されてきました。
なんとか生食用に向く食味と高リコペンを両立させたい。独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センターでは、20年前から研究をスタートさせました。「桃太郎」と従来の高リコペンの品種をかけあわせ、両者の長所を残す研究が行われました。 2004年には「中間母本(ちゅうかんぼほん)」といって新品種を生み出すための素材となる生食用高リコペントマトが開発されました。その後、カゴメ株式会社との共同育成も進められ、市場に出せる品種をめざして研究が続けられています。
開発を担当した同センターの寒冷地野菜花き研究チーム長の由比進(ゆいすすむ)さんは「新品種はリコペンが『桃太郎』の2~3倍あるため、柿の赤に近い赤で、切った断面まで赤みが濃いのです。そして何よりも、低温下でのリコペン生成にも優れています。まだ桃太郎に比べると糖度が低く、若干固めでトマト特有の臭みもあるのですが、この点もドレッシングであえるサラダなどに向いています。桃太郎より崩れにくく色鮮やか。そして風味が強い点も、野性味を好まれる方には好評です。今後は加熱調理用の品種の普及など、いろいろなトマトの魅力を伝えていきたいと思っています」と語っています。