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この朝収穫されたばかりの、色鮮やかな野菜を手に
収穫された野菜たち。写真中央が「大長ナス」。長さは30~40センチで種が少ない。白く柔らかい果肉が特徴
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「私たちの野菜を待っている人たちがいる。それが、この仕事の喜びです」
杜のやさい畑
土田政広さん・紀子さん(秋田県北秋田市) ビニールハウスの中をのぞき込むと、長さ40センチほどのナスがたわわに実っていた。 「大長(おおなが)ナスっていうんです。果肉が柔らかくておいしいんですよ」と、土田政広さんが教えてくれた。取材に訪れた8月は、夏野菜の最盛期。ほかにもトマトやピーマン、オクラ、甘トウガラシなどが栽培されている。 土田政広さん、紀子さん夫妻は、北秋田市(旧・相川町)で野菜栽培と比内地鶏の飼育を行っている。 70坪のハウス8棟と50アールの露地でつくる野菜は、すべて直売とネット販売のため少量多品目。畑には有機肥料を施し、農薬はほとんど使っていない。 政広さんは福島県いわき市、紀子さんは秋田市の非農家出身。いわき市の工場勤務時代に知り合い、結婚した。紀子さんは言う。 「将来は環境のいい土地で暮らしたい……漠然とそんな思いを抱いていたとき、秋田県へのIターン支援広告を見て一念発起したんです。どうせやるなら若いうちに、って」 県の研修奨励金を受けながら2年間実践的な農業研修を受け、研修終了後の2000年、町と県のサポートで現在の農地を借りて就農。当初は、研修で作り慣れたホウレンソウを市場出荷用に栽培していた。 「でも、収量が安定しなかったり、雪でハウスがつぶれてしまったりして、なかなか売り上げの見込みが立たなかった。そんなとき、PTA仲間の比内地鶏農家が、『ホウレンソウだけじゃ食えないから鶏をやれ』って勧めてくれて、ようやく売り上げの計算ができるようになったんです」と、政広さん。 収穫された野菜は、作業小屋に運ばれ、選果と袋詰めの作業を行う。袋には、ピカピカに磨き上げられた野菜とともに、1枚の紙片が詰められる。「一度も農薬をかけずに大切に育てた野菜です。安心してお食べ下さい」。土田さん夫妻の思いが込められたメッセージだ。紀子さんは言う。 「直売所でもネットでも、うちの野菜を心待ちにしてくれているお客さんがいっぱいいる。それが、この仕事の一番の喜びです」 赤、黄、緑、紫……色鮮やかな野菜たちに、また1枚、メッセージの紙片が添えられた。 |
この地に移り住んで、今年で10年目を迎える。この春、3歳で秋田に来た長女は中学校に、就農後に生まれた次女は小学校にそれぞれ入学した
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作業小屋での袋詰め作業。繁忙期には秋田市に住む紀子さんの母・厚子さんが作業を手伝いに訪れる
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![]() 袋詰めした野菜は近くのスーパーにある「朝どり野菜コーナー」へ。小学生になった次女・楓子(ふうこ)ちゃんもお手伝い
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