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特集2 始めませんか、菜園ライフ(1)-2/2-


童話作家の真木文絵さん。夫の石倉ヒロユキさんとともにエッセイや絵本を共同執筆。『ポットくんとミミズくん』(福音館書店)など、動植物をテーマにした作品が多い。「プロの農家ではないので、あくまで肩の力を抜いて野菜づくりを楽しめるのが家庭菜園です」
童話作家の真木文絵さん。夫の石倉ヒロユキさんとともにエッセイや絵本を共同執筆。 『ポットくんとミミズくん』(福音館書店)など、動植物をテーマにした作品が多い。「プロの農家ではないので、あくまで肩の力を抜いて野菜づくりを楽しめるのが家庭菜園です」
「ミミズはスゴイ!」と、多くの人に伝えたい

「おもしろいものがあるんです。庭の隅にあるあの容器の中身、何だと思いますか?」 と真木さんが示したのは、ポリバケツのような黒い容器。その正体は、なんと「ミミズ専用飼育箱」だという。

「シマミミズを5千匹飼っているんです。シマミミズとは釣り餌として使われる小さなミミズで、野菜クズや茶殻などの生ゴミをエサとして、昔から堆肥置き場など人間の近くに暮らしていたそうです。 一方、畑や庭の中にいるフトミミズは枯れ葉などをエサとし、生ゴミは食べません」

 ミミズ専用飼育箱の中には、網が設置されていて、その底にミミズたちのフンが落ちて溜まる構造。さらにいちばん下には液肥として使える水分がたまるしくみとなっている。 5千匹と聞くと驚くが、匂いはまったくしないので、冬は寒さ除けのため家の中に置くという。さらに手間もかからず数日に1度、生ゴミを与えればよい程度。

「もちろん、これだけで自分の家の生ゴミがすべて処理できるわけではありません。が、自分が育てた野菜くずをミミズが食べて、分解された肥料でまた野菜を育てて……というサイクルが理想。 自分では、“ミミズ教の宣教師”のつもりです(笑)」

 そもそも真木さん・石倉さんご夫妻が野菜づくりに興味を持ったのは10年ほど前。 96年、園芸好きだった2人は、息子とともに一家でイギリスへ渡り、200カ所以上の個人の庭を訪ねてまわった。そこで出会ったのが、庭で野菜を育てる人々。 その傍らでよく見かけたのが、ミミズを飼うためのコンポストだった。

「イギリスの生活風景の一部である庭を見ているうちに、だんだんと花だけではなく、“野菜を育てたい”という気持ちが湧き上がってきました。 イギリスの借家で野菜を育てたのが最初。帰国後はまずコンテナ栽培を始め、その年に10平方メートルの区民農園を借りることができました」

 しかし、徒歩圏内の区民農園とはいえ、出かけるときには農作業の身支度をととのえ、「さあ、行くぞ」と意気込まなければならない。 そこで2年前に引っ越したのが、築40年となる現在の庭付き中古住宅だった。

「庭で畑仕事をしていたら、迫力たっぷりの巨大ヒキガエルがぴょんと出てきて驚かされたことも。 また、だれも食べていないはずの金柑の実がなくなっていたこともありました。たぶん動物が食べたんでしょうね。そうした日々の出来事も楽しいですよ」

さまざまな品種のトマトを種から栽培している。収穫したら丸ごと冷凍し、解凍する際、水に離すと皮がするりとむける。トマトソースにしてから冷凍してもいい
さまざまな品種のトマトを種から栽培している。収穫したら丸ごと冷凍し、解凍する際、水に離すと皮がするりとむける。トマトソースにしてから冷凍してもいい
ミニキュウリを漬けたピクルス。寿司酢を湯冷ましで薄め、クローブ、ベイリーフ、トウガラシなどを入れる
ミニキュウリを漬けたピクルス。寿司酢を湯冷ましで薄め、クローブ、ベイリーフ、トウガラシなどを入れる

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