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![]() Profile ひらの・みゆき
1965 年大阪府生まれ。タイ(バンコク)、東京育ち。女子栄養大学修士課程修了。大学入学時の168cm、88kgという体格が栄養学の実践で65kgに変化した経験が、この道に進むきっかけに。大学栄養科学研究所助手、国立健康栄養研究所や瓢亭修行、コーチングなどさまざまな仕事と人とのつながりを大切に、「人」+「良」=「食」を伝え続けて、今日に至る。 |
私はセミナーや講習会で生徒さんたちと話す機会が多いのですが、そんなときによく話題にするのが「人生最後の食事には何を食べたいか」ということ。人によって答えはさまざまですが、私自身は、迷わず「ごはん」と答えます。 私は仕事柄、ダイエットのコーチングなどもしていますが、「ごはんはダイエットの敵」と誤解している方々が多いことに驚きます。 数十年前まで、私たち日本人は1日に3合のお米を食べていました。ごはんでいうと1100グラム。おにぎり11個分。すごい量だと思うでしょう。でも当時の日本人の肥満率は、今ほど高くありませんでした。当時、多くの一般家庭のおかずといえば、たくあん漬けや梅干、それに魚や野菜の煮物が少しあれば「ごちそう」でした。私たち現代人はおかずの食べ過ぎで太ってきているのかもしれません。 さて、幼少期からごはん好きだった私ですが、当時、母から毎日「ごはんは残してもいいから、おかずは残さず食べなさい」と言われていました。そのため、毎日の食事はおかず中心でした。その結果、私の体がどうなったかといえば、高校生のときには、身長168cmで体重88kg……見事な“肥満少女”になっていたのです。 自分が「最も太りやすい食事のパターン」を身につけてしまっていた…そのことに気づいたのは、大学で栄養学を学んでからでした。講義で理想の食事バランスを学んだとき、先生の説明は、「ごはんは弁当箱の半分、残りの3分の1が『肉・魚・卵・大豆のおかず』、3分の2が『野菜や芋のおかず』という配分だったのです。「ごはんは残してもいいから、おかずは残さず…」という教育を受けていた私にとっては、まさに目からウロコでした。 「こんな食事では、栄養失調で死んでしまう」と思ったほどです。でも実際に、野菜のおかずとともに、毎食ごはんを165グラムずつ食べて適度に運動をすると、体は健康に、スリムになってくるのです。 さて、私の「人生最後の食事」は、もちろん「ごはん」。しかも自分で、土鍋で炊いたごはんです。特別な一食ですから、炊き方も人任せにはできません。まずは研ぎ方。「おいしく炊けますように」と念じながら心をこめてササッと研ぎます。浸水したら、おいしい塩をひとつまみ(3合の米に小さじ4分の1杯)と、お酒を少々。そして最後にサラダオイルを1滴…これで準備は完了です。サラダオイルを加えるのは、沸点を100度以上にするため。こうすると、圧力釜で炊くのと同様の効果が得られます。火をつけてから炊きあがるまでジャスト20分。その後、5秒間強火にしてすぐに火を止めます。ごはんのたまらない香りが部屋にたちこめ、蒸らしの後で蓋を開けるとカニの穴がプツプツ、そして真っ白でツヤツヤのごはんが炊きあがっています。おかずはシンプルにぬか漬けと焼き魚。パプリカのぬか漬けと鮭のはらすなんて最高ですね…あぁ、「人生最後の食事」なのに、今すぐ食べたくなってきました。あなたのこだわる「スペシャルごはん」のストーリーも、ぜひお聞かせくださいませ。 |