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わが家ごはん地元ごはん 第8回

ももせ いづみさん(生活コラムニスト)
3歳児でもごはんが炊ける


ももせ いづみさん
Profile ももせ・いづみ
メーカーで10年間、文化事業の企画などを手がけたのちに独立。現在は生活コラムニストとして新聞・雑誌で活躍中。暮らしに根ざしたコラム、家事改革への新発想は、男女問わず幅広い世代から支持を集めている。主な著書に「ほどほどかげんの幸せ暮らし」「ネオ家事入門」等。今年7月から「食料の未来を描く戦略会議」委員。
わが家のごはんの特徴は、中学生の長男が炊飯を担当していること。最近、思春期を迎えて休みがちですが、3歳のころから「炊飯はキミの担当」と言って任せてきました。3歳児に炊飯?と驚かれるかもしれませんが、無洗米を使えば、米と水の量を量って炊飯器に入れてスイッチを押すだけですから、おままごとの延長のようなものです。

子どもが生まれしばらくの間、家事・育児と仕事を両立させることに追われて非常に大変だったころ、男性の評論家が「子どものお手伝いは役に立つ喜びを感じさせるため」と言っているのを聞いて疑問を感じたんです。食べて、掃除して、働いて、と1日の時間が足りなくて困っているワーキングマザーにとっては、単に役に立つ喜びを感じさせるだけでは非現実的だと思いました。そこで、まだ3歳だった息子に、わが家の“暮らし”の一翼を担って本気で役に立ってもらおうと考えたのが炊飯でした。「無洗米を使うのはよくない」という批判もよく聞きますが、うちの息子は小学校5年の時、家庭科の授業で米をとぐことを教わり、「うちでも米をといでみたい」と言いました。最初は無洗米を炊飯器にセットするだけでも、食への興味が広がれば、自主的に色々なことを始めると思います。

子どもに家事を任せる上で気を付けているのは、最後まで任せること。炊飯担当の息子が仕事を忘れれば、わが家の夕飯はごはんがなくておかずだけです。水加減を間違えて、固いごはんやお粥状のごはんが出てきたこともありますが、失敗しても何も言いません。「失敗した」という結果は、本人が一番感じているはずですから。

おかずは私の担当です。食いしん坊なので料理は好きですが、レトルト食品や外食なども積極的に楽しむほうです。特に秋は大好きです。サンマ、お芋、鍋……味覚の秋はワクワクします。商店街に買い物に出かけて、お店の人から旬の食材や料理法を教えてもらうのも好きでしたが、数年前に近くに大手スーパーができて個人商店がなくなってしまい、寂しい思いをしていました。ところが、最近はデパ地下の魚コーナーや肉コーナーが昔の商店街のようなサービスをしてくれるようになっていて、すっかりお気に入りです。高いので見ているだけということも多いですが、おいしそうな秋の食材を見ているだけでも幸せです。 3歳からごはんを炊けるようになって生活力重視の息子ですが、「食卓の楽しさ」についても伝えていきたいと思います。

7月から「食料の未来を描く戦略会議」に参加していますが、現在の日本の食料事情とか、自給率の問題など勉強になることが多いです。生活者の代表として一般消費者の意見を積極的に発言し、生活者の視点を反映させるようにしていきたいですね。

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