【affラボ】 電子レンジで甘くてホクホクのサツマイモ「クイックスイート」
 |

袋のまま加熱できる包装(左)、
電子レンジで約7分間加熱し、甘くてホクホクになった「クイックスイート」(上)
|
「石焼きいも〜」のかけ声が聞こえてくると、冬の訪れを感じませんか。これまではあの独特の食感と甘みを家庭で再現したくても短時間ではうまくいきませんでした。しかし、このほど電子レンジで約7分間加熱しただけで、“焼き芋”のように甘くなるサツマイモ「クイックスイート」が開発されました。
サツマイモを加熱すると甘くなるのは、加熱によって糊化(こか)したでんぷんが分解されて麦芽糖(ばくがとう)が生成されるため。この麦芽糖ができる温度は、60〜70℃に限られており、この温度で長時間加熱する石焼き芋は、麦芽糖ができる時間も長くなり、それだけ甘みが強くなります。一方、急速に加熱する電子レンジでは、糖ができる時間が短いため、甘くなりませんでした。
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構作物研究所食用サツマイモサブチームは、「ベニアズマ」に「九州30号」を交配して育成したサツマイモに、通常より20℃程度低い温度で、でんぷんが糊化する性質があることを発見。急速に加熱しても、でんぷんが早くから糊化するため麦芽糖が生成される時間が長くなり、電子レンジの加熱でも石焼き芋のような甘さが実現できました。
同チームでは「最適な加熱時間は、イモの大きさにより差があるので、今後は消費者が利用しやすいように、イモの大きさにより、それぞれの加熱時間を表示して販売できるようになればと考えています」と話しています。
「クイックスイート」は千葉県のJA成田市農産物直売所やインターネットを使った産地直売などで、すでに一般向けの販売が始まっています。
研究所敷地内の畑でのクイックスイートの収穫。ベニアズマに比べ、やや大きく、下の部分がすっきりと細長いのが特徴