ホーム > 報道・広報 > 2012年aff(あふ)5月号 > aff(あふ)バックナンバー > 08年1月号目次 > 特集2 体も心も温まる ふるさと鍋紀行(1)-2/2-


ここから本文です。


特集2 体も心も温まる ふるさと鍋紀行(1)-2/2-


みんなでひとつの鍋に箸を伸ばすことで、より近しい関係になれる鍋料理。かつての囲炉裏端の風景が、卓上の鍋料理の中に生きている。
みんなでひとつの鍋に箸を伸ばすことで、より近しい関係になれる鍋料理。かつての囲炉裏端の風景が、卓上の鍋料理の中に生きている。

柳原 一成さん
Profile 柳原 一成(やなぎはら・かずなり)
江戸懐石近茶流宗家。1942年、先代宗家・柳原敏雄の長男として東京に生まれる。東京・赤坂にて「柳原料理教室」を主宰し、日本料理の指導にあたる。自ら野菜を育て、魚を釣り、日本全国の食材を訪ねてまわるなど、食材の研究にも力を注ぐ。母校の東京農業大学客員教授。
http://www.yanagihara.co.jp
江戸時代、醤油の登場によってより愛される料理に

「江戸時代以前の味付けは、味噌が主流でした。味噌は醤油に比べて風味が強いため、野生肉などのクセを消してくれるという優れた点があります。しかし、素材の繊細な持ち味に勝ってしまうという欠点もありました。その点、醤油は食材の味を生かし、さらにおいしさを引き出してくれる調味料です。もしも日本に醤油がなかったら、現在のような日本独自の料理は発達しなかったでしょう」

鍋料理のルーツは、日本古来の囲炉裏の食文化にあるようです。ひとつの鍋を囲み、みんなで箸を伸ばすことの魅力について柳原さんは続けます。

「かつて農家などで囲炉裏の前に座って、鍋をおいしく作ることは、一家の食事をつかさどる主婦の立派な仕事でした。その姿は頼もしく、まさに現在の“鍋奉行”といえます。そんな囲炉裏端の風景は、日本人の感覚に深く根ざし、鍋料理の土台となっているのだと思います。鍋料理の魅力は、おいしいだけではなく、“湯気の向こうにあなたが見える”という、心の温もり。若い男性はガールフレンドができたら、ひとつの鍋をぜひ差し向かいでつついてください。きっと、より親しくなれると思います(笑)」

ページトップへ


アクセス・地図