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![]() Profile こばやし・たかし
1957年静岡県生まれ。スタイルとデザイン、感性をコンセプトに、各地の風土・樹木に適したツリーハウスを創作する日本の第一人者。オレゴンで毎年開催されるWorld Treehouse Conferenceに参加、世界中のツリーハウスビルダーとの親交が厚い。原宿にはツリーハウスサロン「HIDEAWAY」をオープンし、世界のツリーハウス本の展示やツリーハウスにまつわる情報を発信している。NPO法人ジャパン・ツリーハウス・ネットワーク(JTN)を立ち上げ、 沖縄から北海道まで、各地の風土・樹木に適したツリーハウスの制作にあたっている。 「世界遺産アンコールワット ツリーハウス プロジェクト」がついに完成します。詳しくはホームページ、
http://www.treehouse.jp/jtn/thproject.htm をご覧ください。また、最新のワークショップ情報をメールマガジンにて発信しています。 http://www.treehouse.jp/jtn/mailmagazine2.html |
ツリーハウスでコーヒーを飲むCMに出演してから「木の上で飲むとおいしそうですね」と言われることが増えました。たしかに、木に触れながら飲むコーヒーはおいしいです。木はこの地球上で一番長生きな生物ですから、木を間近にすると生命を感じて、おおらかな気持ちになれるのです。 僕は伊豆の出身で、海の幸、山の幸に恵まれた環境で育ったことが、ツリーハウスクリエーターとしての今につながっています。当時から山や森が好きで、山桃、アケビなどをよく食べたことを思い出します。山芋を掘ったこともありました。海ではサザエ、アワビ、カサゴ。夕方になると堤防でアジや小さなサバ、イワシなども釣れました。おやつは全部自分の手でとったもの。そんな時代でしたね。 小学校高学年のころ、一番の獲物はサザエ。深さ5メートルぐらいの潮の流れが速いところにいるサザエを捕るために、少し危ないところに潜るのは男の子にとっては度胸試しのような面もあって、ちょっとした冒険です。潜ったら一気にとらないとうまくいきません。息が続かない上に、流されてしまうので、同じところに潜り直すのが大変。そうやって自分の手で捕ってきたサザエは、すぐに浜辺で火をおこしてその場で焼いて食べます。魚のさばき方も、海で遊びながら覚えました。刺身でも食べましたが、醤油も持たずに遊びに行くので、味付けは海水の塩味。これがちょっと良い加減で、さらに自分の手で捕ったものというので、格別においしかったです。 もう少し大きくなってくると、狙う獲物はアワビになります。アワビはサザエよりも深い場所で、岩の裏側などに張り付いているので、水面近くからは全く見えません。吸着力も強いので、素手では厳しくて、道具も必要になります。僕が初めてアワビを捕れたのは高校生の時。小さいものでしたが、本当にうれしくて、焼いて食べたときのおいしさは忘れられません。アワビは大きく育つまで時間がかかるので、漁師さんたちから「あまり小さいアワビを捕ると親が泣くぞ!」と、よく叱られたものです。子どもたちだけで自然の中で遊びながら、いろいろなことを学ぶことのできた経験は、人生の中でキラキラ輝く玉手箱のような時間です。 今でも伊豆に帰ると、知り合いの漁師さんに断って、自分の食べる分は、自分で潜ってとりますが、やはり一番おいしいと感じます。 いま、ツリーハウスで親子が一緒に遊べるワークショップを主催していますが、子どもに小さな冒険の場を提供するのが目的です。ワクワクドキドキしながら、生きる知恵を身に付けていって欲しいと考えています。 |