ホーム > 報道・広報 > 2012年aff(あふ)5月号 > aff(あふ)バックナンバー > 08年3月号目次 > 特集1 ごはんがもっとおいしくなる!おコメのはなし(2)
| あなたは、お米をどんな基準で選んでいますか?実はお米には、さまざまな種類や個性があります。 東京・目黒区の米穀店「スズノブ」代表の西島豊造さんに、多彩なお米の楽しみ方について聞きました。 |
![]() 株式会社スズノブ代表の西島豊造さん。農家と協力して土づくりから手がけたり、全国の米店や農家を指導したりと、その活動は米店店主の粋を超えている。
![]() スズノブの2号店「玉川高島屋店」の店頭。いわゆる“デパ地下”だが、この店でも客の好みをていねいに聞いて、好みに合った米をすすめてくれる。リピーターになるお客さんも多いという。
|
「お米の銘柄、あなたは何種類ぐらい言えますか?」
「あなたは、お米の銘柄を何種類ぐらいご存じですか?」。 ここは東京・目黒区にある米穀店「スズノブ」の店頭。取材の冒頭、代表の西島豊造さんにそう聞かれて、思わず口ごもってしまいました。コシヒカリ、ササニシキ、あきたこまち…その後が続きません。すると、西島さんは笑って続けます。 「なかなか出てこないでしょう。多くの人にとって、『お米はお米でしょ?』という感覚ですよね。でも実際には、日本産のうるち米だけでも230種類ぐらいの品種がある。そして個々の銘柄に、それぞれ持ち味や特徴があるんです。例えばコシヒカリという米は、粘りが強くて食味が良いので、ハンバーグやステーキなどの洋食と合わせると、よりおいしさが引き立ちます。ササニシキは粘りが少ないので、寿司や刺身などの日本料理に向いています。そして、きらら397は比較的あっさりした味わいなので、丼ものやチャーハンと相性がいい……このように、お米は品種ごとに豊かな個性を持っているんです。さらに同じ銘柄でも、産地によって味わいは異なる。私はこうした情報を、できるだけ具体的に説明するように心がけています。その上で、お客様が求めている“本当においしい米”を見きわめ、納得して買っていただきたいんです」。 前ページの写真のように、スズノブの店頭には、常時50種類以上の米が並んでいます。ケース内の米は玄米の状態で、客は自分の好みに応じて1キロ単位で精米してもらいます。この店で米のおいしさに出会い、リピーターになるお客さんも多いそうです。 客の好みに応じて米を選んでくれる“米のソムリエ”
このように、個性豊かな米を客のニーズに応じて販売する店として、スズノブの知名度は全国に広がっていきました。西島さん自身が確かな目と舌、そして経験で選び抜いた米は、一般消費者ばかりでなく、レストランなどの飲食店や企業にも、広く頼りにされています。そしていつしか、西島さんについた異名が「米のソムリエ」。 「これは、自分から名乗ったわけじゃありませんよ(笑)。お客様からいただいたニックネームなんです。ウチの店では、ご来店いただいたお客様に、まず『どんなお米が好きですか?』と伺うことから始めます。といっても、たいていのお客様は面食らうことが多いんです。そこで、『粘りはあった方がいいですか』『柔らかさはどのくらいがお好みですか?』など、さらに具体的にお客様の好みを聞いていきます。これはワインの選び方に似ていますよね。ワイン好きの方も、渋みや香り、重量感など、自分の好みをつぶさに伝えて自分が飲みたいものを選ぶ……それでいつの間にか“米のソムリエ”という呼び名が定着していったんです」。 それでは次のページで、“米のソムリエ”西島さんに、あなたに合った米の選び方を伝授してもらいましょう。 |
![]() 精米したての米。品種ごとの性質、その日の温度や湿度などを考慮し、小型の精米機で微妙な調整を行う。こうすることによって、炊いたときに米の特徴を最大限に引き出すことができるという。
|
店内に飾られていた亀のわら4細工。米農家が農閑期につくる、長寿を願う縁起物で、馴染みの米農家から贈られたものとか。生産者とのつながりの深さが感じられる。
|
![]() 精米した後には、ていねいにふるいにかけ、精米によって割れてしまった米をふるい落とす。割れた米が混じったままだと、炊きあがりがベタついてしまうためだ。
|