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![]() Profile きよの・れいこ
1968年、東京生まれ。2000年、料理から空間まですべてに関わるプロデューサーとしてヴィーガンフード(完全菜食主義)カフェ『カフェエイト』を誕生させた。友人と共にデザイン会社を経営し、アートディレクターとしても活躍中。著書に、簡単でおいしい野菜料理のレシピを満載した『VEGE BOOK』(リトルモア)がある。 |
家の近所に、すごく安くて新鮮な野菜をたくさん置いている、いい八百屋さんがあるんです。そこに行くと楽しくて、つい山のように買い込んでしまうんですよね(笑)。 実は私は、生まれながらのベジタリアン(笑)。母乳も粉ミルクも受け付けず、豆乳を飲んで育ったらしい。牛乳も牛肉もダメ。私が食べられるものが限られていて、母は料理に苦労したと思うのですが、そのことが、菜食という今の私の原点になっているのでしょう。 数年前からは、肉、魚だけでなく、乳製品や卵など動物性の食材を一切摂らない“ヴィーガン食”に切り替えました。身体を整えたいというのが最初の動機でしたが、今では菜食主義がすっかり定着。自分を厳しく律しているという意識はまったくないですねぇ。楽しくて、おいしくて、大好き……だから今のスタイルを通しているだけなんです。 普段から、野菜をたくさん使っていろいろな料理を楽しんでいます。といっても、簡単なものばかり。ひじきの煮物、グリルしただけの野菜、野菜たっぷりのチャーハン…素材の特徴を生かした料理というのでしょうか。冬なら、週末に根菜をたくさん入れたみそ汁を大量に仕込んでおいて、平日に一食分ずつ温めて食べることも。いずれにせよ、あまり手が込んだものではありませんね(笑)。 でも、自分がこれだけ野菜を食べていると、あまり野菜を食べない人を見て心配になる(笑)。私はアートディレクターでもあるのですが、デザイン会社を一緒にやっている友人がそうで、私はずっと彼女に言い続けていたんです。「ちゃんと野菜を食べなくちゃ」って。 2000年にオープンした『カフェエイト』は、まさにその発想から生まれました。動物性の食材を一切使わない料理やデザートを提供するカフェのコンセプトは“Eat Your Vegetables!(ちゃんと野菜を食べなさい)”。どこの国でもお母さんが子どもに言う言葉で、思いやりにあふれていますよね。それが出発点となり、野菜が不足している人、野菜が苦手な人たちに、母親が手間暇かけてつくってくれたような野菜たっぷりの料理を食べて欲しいと思ったんです。 料理は、私が普段から食べているものが中心ですが、海外の伝統料理を取り入れたりもしています。例えば中近東諸国やインドなどには、宗教的な理由から動物性のものを使用しない伝統料理がいっぱい。伝統料理はレシピ自体がとても力強くて、誰が食べても「おいしい!」と思えるものがほとんどです。ときには“もどき料理”を発案することも。例えば、うちではテンペというインドネシアの大豆発酵食品をよく使いますが、ある日、ふと思ったんです。「これを照り焼き風にして押し寿司をつくったら穴子寿司になるのでは!?」と。実際やってみたら、まさに!(笑) 菜食はおいしくて楽しいもの。全然ストイックでもない。そんなことをポジティブに伝えられたら…それが私の願いです。 |