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特集1 食料の未来をたしかなものに(4)-1/2-

「完全自給食」を体験!〜もし、食料の輸入が止まったら〜

日本の食料自給率は39%。もし何らかの理由で海外からの食材や家畜のエサになる飼料穀物の輸入がすべてストップした場合、私たち日本人の食生活はどんなものになるのでしょうか?
読売新聞の二階堂祥生記者が体験しました。
読売新聞の二階堂祥生記者
読売新聞ホームページ
「二階堂記者の『完全自給食』体験記」
http://www.yomiuri.co.jp/feature/foodexp/
fe_fo_01.htm
「昨年末、食料品の値上げが相次いだことから、読売新聞では食の問題を08年のテーマとして扱っていくことになりました。その一環として“完全自給食”を体験してみようという企画が持ち上がったんです」

そう語るのは、読売新聞経済部記者の二階堂祥生さん。今年1月21日から24日の4日間にわたり、前半の2日間は1日996キロカロリー、後半2日間は1日2020キロカロリーの“完全自給食”で生活し、その体験を紙上リポートした。

ちなみに「2020キロカロリー」は、平成27年度の食料自給率目標などの条件が達成された場合に自給可能なカロリー。一方「996キロカロリー」は、輸入がストップした場合に、政府の食料備蓄や食料品の流通在庫を除いて今すぐに国内で生産できるカロリーだ。

「体験取材初日の朝、メニューを見て絶句しました。その日の3食分のメニューをまとめて撮影したんですが、ふだんの1食分ぐらいの量なんです」

左ページの写真が、その日のメニュー。確かに、量はかなり寂しい。しかし、それ以上に辛かったのは、料理の“味気なさ”だという。

「朝食の根菜汁は味噌が3グラム入っているので、味噌汁のように見えますが、実際に食べてみると、味は味噌を入れる前のだし汁に近い。夕食のチンゲン菜も、普段なら醤油をたらしたいところですが、醤油はほぼ100%輸入大豆でつくられているため、今回は使えなかったんです。おいしい、という満足感が得られないのは、かなりこたえました」

体験2日目に入ると、体調に変化が現れる。二階堂記者のレポートを読むと、気力や集中力に影響が出てきていることがわかる。

『普通なら数分で着く距離だが、今日は何となく体が重い。早く歩く気が全くしない。会見中、何となく頭の回転も悪い気がするが、空腹のせいにしていいのだろうか?』

3日目からは2020キロカロリーのメニューとなり、体調はやや回復。「長いような短いような」(二階堂記者)4日間は終了した。“完全自給食”を体験してみて、二階堂記者は何を感じたのだろうか?

「食事の内容はともかく、腹がいっぱいになるということはとても幸せなことなんだと痛感しました。そして最も強く感じたのは“食べ残しは重罪だ”ということ。新聞記者をやっていると、企業の懇親会などに招かれてホテルの立食パーティーに参加する機会もあるんですが、たいていの記者はできるだけいろいろな方と話をしたいので、料理を食べている時間がないんです。そして、ふと気づくとテーブルに並んだ料理がほとんど残っている。『この料理はパーティーが終わった後、捨てられてしまうんだろうな』と思うと、複雑な気持ちになります。ある意味で自分もそれに荷担しているのかもしれないなぁ、と。うちには4歳の娘がいるんですが、今回の体験を終えた後は、これまで以上に厳しく、食べ残しを叱るようになりました」

二階堂記者の体験記を読んで、読者の皆さんも、日頃の食生活について、家族や周囲の人と話し合ってみては?


一日996kcal 二階堂記者が体験した「完全自給食」メニュー

朝ごはん
朝ごはん
■ごはん:白米75g ■根菜汁:だし汁150cc、大根40g、ゴボウ10g、ニンジン10g、味噌3g、砂糖1g、塩
昼ごはん
昼ごはん
■ふかし芋: サツマイモ40g ■温野菜:カボチャ40g ■フルーツ:ミカン40g
夜ごはん
夜ごはん
■ごはん:白米75g ■焼き魚:サバ50g、塩 ■青菜のボイル:チンゲン菜60g ■酢の物:キュウリ40g、ワカメ2g、酢4g、砂糖1g

写真提供・読売新聞社


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