【affラボ】 温暖な関東・東海地方でもおいしく育つパン用小麦「ユメシホウ」
これまでaffラボで紹介した新しい農産物の多くが生み出されている茨城県つくば市には、人気パン店が集まる「パンの街」という顔もあります。市で進められている「パンの街つくば」プロジェクトには、農研機構「作物研究所」も参加しています。
日本ではもともとパン用より、うどんなどの麺用の需要が多かったため、パン用小麦の開発にあまり重きが置かれてきませんでした。それでも外国の品種を導入しやすい気候の北海道では、パン用小麦の開発が行われてきましたが、それらを関東地域で栽培することは、気候があわず無理だったのです。つくば市でも、地元産の小麦を使ったパンはまだ少ないのが現状です。
今回、関東地域での栽培に適したパン用小麦を開発した同研究所小麦育種グループの乙部千雅子上席研究員は「地産地消の流れの中から『関東でもパン用小麦を』というニーズが出てきたので、10年程前から本格的にパン用の品種改良をはじめました。パンに向いた小麦と、関東での栽培に適した小麦を交配し、選抜を重ねた結果、残ったのが『ユメシホウ』。関東にあった栽培性と、パンとしての品質の両立に苦労しました。関東地域で広く栽培されているうどん用の『農林61号』より背丈が低く栽培しやすい品種ですが、麦踏みをしっかり行い、きちんと追肥をすることが、上手に育てるコツです」と話していました。
今秋から、つくば市内のパン店などで「ユメシホウ」を使ったパンが発売される予定です。