ホーム > 報道・広報 > 2012年aff(あふ)5月号 > aff(あふ)バックナンバー > 09年1月号目次 > 魚柄仁之助の「もったいなくない食生活」 第7回
![]() 昭和14年発行「婦人倶楽部」(講談社)の付録「家庭西洋料理全集」より
![]() Profile うおつか・じんのすけ
食文化史研究家。1956年、福岡県北九州生まれ。大学で農業を学び、その後バイク店を18カ月間、古道具店を10年間経営。以後、健康的で無駄のない食生活を提言し続ける。『冷蔵庫で食品を腐らす日本人』『うおつか流 大人の食育』など著書多数。最新刊は『食べかた上手だった日本人』。 |
いやまあ、何ともニッポン的な料理であることよ。昭和14年の料理本に出ておったのだが、一人前が里芋5〜6個に対し、ひき肉はいいとこ10gくらいのもんですわ。しかし、このくらいのバランスでいいんですなあ。最近の里芋煮は肉が多すぎると思うのです。 東北の秋冬に行われる「芋煮会」も、近頃のはゼータクになりすぎております。「里芋+牛肉+しょうゆ」というタイプ、「里芋+豚肉+味噌」「里芋+鶏肉+しょうゆ」などなど、地域によって違いはありますが、本来の主役は里芋とネギであり、肉はあくまでも旨味づけ用だったんです。昭和初期の文献によると東北名物の芋煮は豚や牛の脂肪、筋、内臓などを少々入れたものや、鶏ガラなどを入れたものがメインだったらしい。実際に作ってみても、肉を少なくした方が里芋の味が引き立つようですぞ。昭和14年のレシピにはなかったが、あたしゃ里芋と同じ大きさの玉こんにゃくも一緒に煮てみたです。こりゃええ♡薄茶色に煮染まった里芋と玉こんにゃくに鶏のそぼろあんがトロリとからむ。こりゃあ酒がすすんでもうてかなわんのだが、もちろんごはんのおかずにもいいのだ。 この里芋の煮たのを木ベラでつぶして平べったいハンバーグ状にまとめ、パン粉をまぶしてフライパンで油焼きにすると、外側はカリッとして中はネットリの里芋フライになる。これまた「変わりコロッケ」といった感でタマランのです。 そしてもう一品。おいさんは乾物屋で「こわれホタテ」を買ってきたのです。干しホタテといえばけっこう高いものなのだが、小さくこわれたホタテになると値段は3分の1以下で買える。食べるときは砕いて戻して使うわけだからコレで十分なんですな。米をフツーに研ぎ、フツーに水加減をしたとこにこわれホタテをパラパラとばらまく。ここまでやって「おやすみ」すれば、翌朝は旨いだしのきいたホタテごはんにありつけるのでした。 |
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【里芋のそぼろかけ】 材料(1人分) 里芋5〜6個、鶏ひき肉10g、昆布、かつお節、しょうゆ、みりん、片栗粉各適宜 作り方
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