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特集2 季節の食材まるかじり 第7回(1)

イチゴの香り

季節が冬から春へと変わる頃、イチゴの甘い香りが漂い始めます。形のきれいなもの、甘さが強いもの、とにかく大きいも。日本中の産地が競争して、イチゴがますますおいしくなっています
消費者の好みに合わせてイチゴが進化しています

東京都の大田市場には毎朝、全国の産地からさまざまなイチゴが届く
東京都の大田市場には毎朝、全国の産地からさまざまなイチゴが届く
東京都の大田市場には毎朝、全国の産地からさまざまなイチゴが届く
消費者の好みに合わせてイチゴが進化しています

そのまま食べられる手軽さと、赤くてきれいな姿、誰にも好まれる甘さが多くの人をひきつけています。

かつて、イチゴといえば、関東の「女峰(にょほう)」、九州の「とよのか」が東西の両横綱と言われました。日本中どこでも、どちらかのイチゴが見られたものですが、21世紀を迎えるころから、世代交代が始まりました。

今では、栃木県を中心に東日本の広い範囲で栽培される「とちおとめ」、九州では福岡県の「あまおう」、佐賀県の「さがほのか」「さちのか」など、新しい品種が次々に登場。また、静岡県の「紅(べに)ほっぺ」、愛知県の「ゆめのか」、徳島県の「ももいちご」なども人気です。関東、九州の二大産地だけでなく、日本全国でおいしいイチゴをめぐる産地間競争が激化しているのです。

「生食用に、各産地からどんどん大粒イチゴが出てきています。新しくできた良い品種同士を交配することで、さらに良いものができます。おいしいものを求める消費者に合わせて、イチゴの開発のペースは速いのかもしれません」と語るのは、青果卸売業最大手の東京青果株式会社営業本部の大石富出実(ふでみ)副部長。

大粒のイチゴは、贈答用としても好まれているそうです。これからの時期はバレンタインデーのプレゼントにも最適。また、「冬のくだもの」という印象が強いイチゴですが、元々は春から夏にかけて収穫されていました。春先に収穫されるイチゴは、香りがさらに強くなるそうです。年末から4月頃まで、長く楽しめるのも魅力の一つです。

「子どもにも人気があるイチゴは、今後も消費の伸びが期待できる将来性のある農産物だと思います」と大石さん。

消費者に愛されることで、イチゴは進化を続けています。いろいろな産地の品種を食べ比べて、自分好みのイチゴを探してみませんか。

都道府県が独自開発した主なイチゴ品種、都道府県別収穫量ベスト10

藤原武史、加藤タケ美、向井渉=写真
東田勉=文

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