【affラボ】 東北でも栽培できる赤く輝くモチ米品種「夕やけもち」
affラボでは、暮らしに役立つ農林水産分野の最新の研究成果を紹介します。

「夕やけもち」の玄米。美しい赤褐色が特徴。写真右は同じ東北地方のモチ米「ヒメノモチ」(撮影/向井渉)
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圃場の「夕やけもち」(写真提供/農 研機構東北農業研究センター)
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最近の雑穀ブームを背景に、黒米、赤米などへの関心が高まっています。こうした雑穀は、全国各地で小規模で栽培される“地域限定”がほとんど。各地域独自の菓子や酒の原料となるなど、地域おこしにも活用されています。こうした流れの中で、九州、中国地方などでは、次々に加工品などへの用途が広い赤いモチ米品種が開発されましたが、冷涼な東北地方での栽培には向きませんでした。
「東北地方にも独自の赤いモチ米が欲しい」という関係者からの熱烈なリクエストに応えて登場したのが「夕やけもち」です。
農研機構東北農業研究センター低コスト稲育種研究東北サブチーム長の山口誠之さんは、「早く品種を作ってほしいという要望があったため、できるだけ早く育成しようと努めました。通常は交配から品種になるまでに10年はかかるところを、8年で育成することができました。赤く染まった夕焼けのように美しく輝く赤モチ米であることを表して『夕やけもち』と名付けました」と語ります。
「夕やけもち」は、最近注目の体に良い成分も含まれています。「一般のモチ米よりも食物繊維を多く含み、またポリフェノールの一種であるタンニン、カテキンを多く含んでいます。さらに、アントシアニジンという物質を含み、生活習慣病などの原因の一つとされる活性酸素を除くはたらきが強くなっています」と山口さん。
「夕やけもち」はすでに、雑穀米を扱う店や通信販売などで発売されているほか、夕やけもちを使った醸造酒、そば、大福もちなどが開発されています。酒は、玄米の色を残した桜色で、色のイメージ通りに少し甘めの味わいだそうです。
「夕やけもち」を使った、酒、そばなどが商品化されている(写真提供/農研機構東北農業研究センター)