ホーム > 報道・広報 > 2012年aff(あふ)2月号 > aff(あふ)バックナンバー > 09年9月号目次 > 駅弁紀行 第5回
| 柔らかく煮付けられたニシンと大粒の数の子がたっぷり入った北海の親子弁当。 |
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鰊みがき弁当
昭和41年から販売されている、みかど伝統の親子弁当。840円 製造元:みかど Tel.0138-22-2690(函館駅駅弁販売店) *駅弁のみかど人気No.1は、いくら、うに、ほたて、カニ、身欠き鰊、 いかめしなど、北海道の海の幸を贅沢に詰め込んだ 「北の駅弁屋さん」(1,300円)だそうだ。 【おしながき】身欠きニシンの甘露煮/味付け数の子/茎わかめの醤油漬け/大根の味噌漬け ![]() ヨネスケ(桂 米助)
かつら・よねすけ/落語家。千葉県市原市出身。桂米丸氏に弟子入り、1967年デビュー、1981年真打ちに昇進。その人情味あふれるキャラクターで幅広い年齢層に親しまれる。日本テレビの「突撃! 隣の晩ごはん」では、全国津々浦々の家庭にいきなり訪問。アポなしながら最終的に歓迎されてしまうのは、やはりその人柄によるものであろう。また、こうした取材移動から、日本中の駅弁・空弁を食べ尽くし紹介するブログ「ヨネスケの駅弁! 空弁! 食べて答弁!!」を公開、大評判となっている。 http://blog.livedoor.jp/yonemeshi/ |
テレビのお取り寄せグルメ番組の取材で、函館に行った。 北海道の駅弁といえば「いかめし」でしょう。イカのおなかにうるち米が混ざったおこわを詰めて、甘辛のタレで炊き上げた、あの有名な「いかめし」である。 で、函館駅で探してみました。ところが、ない。どこにもない。「なぜだ?」と思った。 「元祖いかめし」の製造元は、函館本線森駅構内で営業認可を得た阿部弁当店。「いかめし」は森駅の専売特許ともいうべき駅弁で、人出の多い札幌駅なら定期的に販売されているが、函館駅には定期的に入荷しないらしい。残念! ということで、北海道なら「やはりこの魚でしょう」という食材が入った駅弁を購入。それが「鰊みがき弁当」である。 まず、ふたを開けて身欠きニシンと数の子の豪快さに驚いた。味をどうこう言う前に、このボリュームに恐れ入った。豪快な乗せっぷりなのに、この値段。安い! 北前船が行き交っていた時代、北海道で豊漁だったニシンは、各地でずい分取り引きされていた。この駅弁も、「まさに豊漁」といったボリュームである。 ニシンもほかの魚同様、生のままでは日もちしない。干物に加工したものが身欠きニシンだ。一般的に干物は焼いて食べるのに、なぜか身欠きニシンは煮物や甘露煮などにして食べることが多い。こうした先人の知恵に感謝である。 白いご飯の上に乗っているニシン3切れも甘露煮だった。味付け数の子も3切れ。それに茎わかめの醤油漬け、大根の味噌漬けが入っている。 食べてみると、身欠きニシンの味がしっかりしていて、旨い!タレもたっぷりかかっている。何といっても数の子の粒が大きい。その数の子も味付けがほど良くて、口の中でぷちぷちとはじけ、次の瞬間、旨みがじわーっと広がっていく。身欠きニシンの味と好対照の数の子の味。親子の違う味が楽しめて、お得感いっぱいである。 ご飯と数の子の間に、味付け濃いめの茎わかめがひっそりと納まっていた。これがまたご飯と相性抜群で、うれしくなる。どのおかずも、酒の肴としても十分いける。 さすが漁師町、函館。海の幸満載の美味しい駅弁に出会えて満足である。函館山からの夜景を眺めながら食べたら、さぞ感動することだろう。 ちなみに函館の夜景は、空気がクリアになる秋から冬に見るのがオススメである。(語り下ろし) |