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特集2 食材まるかじり ごまのチカラ(2)


食べ物から摂取した栄養素をからだの中でエネルギーに変える、新しい細胞を作るといった体内での化学反応をスムーズに行うために、ビタミンは欠かせない存在です。必要量は微量ですが、人間のからだの調子を整える役割をもつ栄養素といえるでしょう。ビタミンには13種類あり、その働きや必要量は異なります。さまざまなビタミンを摂取できるように、心がけましょう。

ごまの色いろ

色が違うと香りや味も微妙に変わる。あなたは何ごま派?

ごまの原産地は熱帯アフリカ。数千年前、アフリカからごまは世界に広がっていきました。日本には中国から伝えられたとされ、奈良時代にはすでに重要な作物としてごまが栽培されていたようです。
ごまは種子の外皮の色によって、白・黒・金の大きく3種類に分けられますが、世界には色や形、大きさなどさまざまなごまがあり、その数約3000種といわれています。白・黒・金の色別で、成分にそれほど大きな違いはありませんが、料理や調理法の向き・不向きはあります。

白ごま
白ごま

マイルドな風味でクセがなく、もっともポプュラーなごま。

温帯や亜熱帯地域で栽培され、アフリカや東南アジアなど、世界各地で生産されている。黒ごまと比べると脂質が若干多く、ごま油の原料としても使われている。日本での生産量も白ごまが1位。西日本では白ごまが好まれている。

黒ごま
黒ごま

香りが強いので料理のアクセントに。黒いパワーに注目。
お赤飯に白ごまでは物足りなさを感じるかも。小粒ながらその香りに強い存在感をもっているのが黒ごまの特徴。白ごまのように世界中で生産されているわけではなく、中国や東南アジアがおもな産地。種皮の黒い色にはブルーベリーと同じ、アントシアニンという色素が含まれている。種皮の割合が多く、そのぶんカルシウムなどが多く含まれているとされるが、皮がかたいので、すっていただくのが一般的。

金ごま
金ごま

黄金色をした希少なごま。脂質が高く、香り高いのが特徴。
「黄ごま」「茶ごま」などと呼ばれることもある。白や黒と比べると脂質が高く、コクのある味わい。香りも他より抜きでて高く、そのぶん値段も高価。懐石料理などで使われてきた。トルコ産が有名だが、近年では日本国内での栽培も増えている。



ごまの加工品
ごまは形態を変えることで、おいしく、たくさん食べられる。

ねりごま
すりごま
ごま油
ねりごま
ごまをすり続けると油分がでてきて、やがてなめらかなペースト状になる。これがねりごま。いりごまやすりごまよりもたくさんのごまが食べられ、消化吸収もよい。ごま豆腐やごまだれなどに使われる。担々麺などに使われる中華料理の調味料「芝麻醤(チーマージャン)」もねりごま。
すりごま
いったごまをすり鉢などですり、ごまの香りをだしたもの。「する」ことで消化吸収もよくなる。また、表面積が大きくなり、香りの成分の揮発や酸化が起こりやすくなる。時間がたつにつれて風味が劣化するので、自分でする場合は一度に使い切る量を。市販のすりごまはなるべく早く使い切るようにしたい。
ごま油
ごまをそのまま圧搾したものがごま油。多くのビタミンやミネラルを含み、酸化しにくい性質をもつことから、古くから世界中で作られている。ごま油には、ごまを焙煎してから搾った「焙煎油」と、焙煎せずに生のまま搾った「純白(太白)油」がある。前者はふだんよく目にする茶褐色をした香ばしい香りがするごま油で、後者は無色に近い淡黄色。香りもそれほど強くない。


ごまのパワー
小粒なボディに、優れた栄養素をバランスよく閉じ込めている。

ごまの栄養 ごまは「食べる丸薬」と言われるくらいすぐれた栄養食品。そのごまの栄養についてちょっと見てみましょう。
まず、最近注目されているのが、ごまにしか存在しない成分「ゴマリグナン」。抗酸化作用をもち、がんや生活習慣病の予防に効果的なほか、肝機能を高め、アルコールから肝臓を守る働きがあるとされています。

ごまの成分の半分を占める脂質は、ほとんどが「不飽和脂肪酸」。コレステロール値を下げ、善玉コレスレロール増やしてくれるとされる脂肪酸ですが酸化しやすいのが欠点。ところがごまには抗酸化物質が多く含まれているため、他の不飽和脂肪酸よりも酸化しにくくなっています。「ビタミンE」はごまの抗酸化性を高める重要な成分。先のゴマリグナンと一体になって強力な働きをします。

ごまの成分で脂質の次に多いのが「たんぱく質」で20%ほどを占めます。良質のたんぱく質で構成されているのが特徴で、必須アミノ酸が8種類。そのうち5種類は大豆よりも含有量が高いとされています。

カルシウム、マグネシウム、鉄など、体に重要なミネラルも、ごまには多く含まれています。

ごま雑学

*ごまは99.9%が輸入
国内に流通しているごまのほとんどが輸入品。おもな産地としては、トルコ、エジプト、中国、ミャンマー、ペルーなど、約30カ国。国内では、鹿児島県がもっとも生産量が多い。機械化できる部分が少なく、手間がかかるため、国内での生産増はなかなか難しいのが現状。

*ごまの選び方
小粒なごまにも善し悪しはある。ごまの色と形は整っているほうがよい。これは栽培地で品種が統一されているかどうかを見るポイントにもなる。粒ぞろいが悪いごまは雑味や苦みが出やすいこともある。いりごまを選ぶときには、できるだけふっくらとして丸みの帯びたものがよい。

*ごまの保存法
抗酸化物質が多く含まれているごまは、酸化しにくい食材ではあるが、新鮮なものほど香りはよい。密封できる袋や瓶などに詰め替えて、湿気がなく涼しい場所に保存しておく。冷凍庫で保存しておくといつまでも香りのよいごまが味わえる。すりごまにした場合はできるだけ早く使うこと。

*ごまと相性が良い食材
ごまはいろいろな食材と一緒に食べることで、栄養を補足する効果が期待できる。たとえば、ごまと大豆を一緒に食べると良質のたんぱく質を摂取することができる。それぞれに含まれる必須アミノ酸のうち、互いに不足しているアミノ酸を補足しあい、栄養価値が高まるため。

*アーユルヴェーダにごま油
インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」では、ごま油をオイルマッサージなどに用いる。体を温める作用があり、乾燥した肌に潤いを与えたり、発汗作用などがあるとされる。脳のマッサージとも呼ばれる、額にオイルを垂らす施術「シロダーラ」で用いられているのもごま油。


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