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特集2 食材まるかじり マルゴトタマゴ(2)

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温泉タマゴ 性質

タマゴは卵黄と卵白では異なる性質をもっています。卵黄ならではの性質は「乳化性」。これは卵黄に含まれるレシチンという脂肪によるものです。この乳化性を活かして作られるのが「マヨネーズ」。酢と油を卵黄で乳化させて作ります。

一方、卵白のおもな性質は「起泡性」。泡がたちやすく、泡の安定性もあります。この性質は「メレンゲ」などの洋菓子でよく使われています。

卵黄と卵白は固まる温度にも差があります。卵白は約60度前後でゲル状に固まりはじめ、80度以上になると、流動性を失い完全に固まります。卵黄の場合は、65~70度になると完全に固まります。
この温度差を活かしてできるのが「温泉タマゴ」。約70度に保ったお湯に15~20分入れておくことで、卵黄は半熟に固まり、卵白はとろとろにやわらかい状態に仕上がります。

温泉タマゴ
卵黄と卵白の固まる温度が違う性質を活かしてできる温泉タマゴ



ゆでたまごをつくる 調理法

日本は世界有数のタマゴ消費国。一人あたり年間3百数十個のタマゴを食べていることになります。

日本で鶏卵を食材として使うようになったのは江戸時代のことで、1695年に出版された「本朝食鑑」では、茹でタマゴやタマゴ焼きなど、数々のタマゴ料理が紹介されています。
加熱すると固まる、乳化する、泡立つといった性質をもつタマゴは、調理法も豊富。調理する際の火加減やお湯の温度などで仕上がりにも違いがでてくるので、研究のしがいがある食材といえるでしょう。

ゆでたまごをつくる
ツルンとむける茹でタマゴの作り方

せっかく茹でタマゴを作っても、殻が白身に付いてむきにくく、見た目の悪い茹でタマゴになってしまうことありませんか? 茹で加減や冷水につけることよりも、まず絶対的に抑えておきたいポイントがありました。これでストレスなくツルンとむける茹でタマゴがきっと作れます!

POINT!

★産みたてのタマゴは使わない
産みたてのタマゴは、卵白に含まれている炭酸ガスが加熱されることで急激に発散され、殻に密着してしまいます。これが、殻がむきにくくなる原因。産みたてのタマゴを数日間放置しておくことで炭酸ガスが抜け、ツルンとむくことができます。放置期間の目安は産卵後、冷蔵庫で3~4日間。

★茹でる前に室温にしておく
冷蔵庫から出していきなり茹でるのではなく、しばらく室温に置いてから茹でましょう。

作り方
1 タマゴを冷蔵庫から出して室温にする。鍋にお湯をわかし、塩ひとつまみか、あるいは酢大さじ1杯を入れる。
※塩や酢を入れるのは、殻が割れた時に中身が流れ出るのを防ぐため。
2 沸騰したら、お玉などを使ってタマゴをそっと鍋に入れる。半熟に仕上げる場合は、ここから6分程度、固ゆでの場合は12分程度茹でる。
※茹で時間は火加減などにもよる。
3 時間がきたらタマゴを冷水につけて、タマゴの平らな面(尖っていないほう)からむく。



タマゴ
湿気を防ぎ、臭いを寄せつけないよう、タマゴのパックやふたつきの容器に入れて保存する。臭いの強いものの近くに置かないこと
保存法

タマゴの保存は低温で、表面をできるだけ乾燥させておく必要があります。家庭では10度以下の冷蔵庫で保存するのがベストです。

ただし、冷蔵庫からの出し入れには注意が必要です。冷蔵庫から室温に出すと、その温度変化でタマゴが汗をかいた状態になってしまうので、冷蔵庫から出したらすぐに使うことが大切です。汗をかいたタマゴを再冷蔵すると冷蔵庫内の細菌繁殖にもつながります。


割卵機

卵殻カルシウムの優れた点
  • 吸収性に優れている。
    卵殻カルシウムは多孔質な構造のため、消化吸収に優れています。
  • リン含量が少ない。
    リンの含量が多いと、せっかく摂ったカルシウムを体外に排出してしまうとされています。卵殻の約95%が炭酸カルシウムで、リン含量は0.1%程度。利用されやすいカルシウムといえます

取材協力:キユーピー株式会社
キユーピータマゴ株式会社

タマゴの殻は貴重な資源です。
タマゴを大量に使うマヨネーズ工場では、殻をどのように処理しているのでしょう? マヨネーズでおなじみのキユーピー株式会社に聞いてみました。

キユーピーグループのタマゴの使用量は、日本で生産されるタマゴの約9%。そこから出てくるタマゴの殻は年間2万3000トンにもなるそうです。

この殻はゴミにはなりません。卵殻には質のいいカルシウムが豊富に含まれており、価値ある資源として様々な用途で活躍。近年問題になっている骨粗鬆症の改善にも、卵殻カルシウムは有効とされています。また、タマゴの内側についている卵殻膜についても、そこに含まれるたんぱく質成分を活かし、化粧品やドレッシングなどの用途で使われています。

キユーピーグループでは、2002年、タマゴの殻の100%再資源化を実現。今後もタマゴの殻を活用する場を増やしていこうと研究開発に力を入れています。

卵殻