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農林水産省

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MAFF TOPICS(3)

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affラボ 「特許を取得した高校生たちの取り組み」

安心して食べられるおいしいハムを!

affラボでは、暮らしに役立つ農林水産分野の最新研究成果を紹介します。


茨城県立水戸農業高校食品化学部生徒10人が昨年申請した 「食品添加物を使用しない食肉加工品の製造方法」が
今年の4月に特許を取得しました。在学中の研究成果での特許取得は努力の賜物!

真剣なまなざしで実験をおこなう生徒たち
真剣なまなざしで実験をおこなう生徒たち。地道な積み重ねがすばらしい結果に結びついた


特許を取得した生徒たち
特許を取得した生徒たち。パテントコンテストで総数214校から、特許出願支援対象の15校のひとつに選ばれた(写真は水戸農業高校在学当時のもの

きれいなピンク色のハム
きれいなピンク色のハム。「おいしく」仕上げるのにはかなり苦労した
野菜に含まれる物質に注目
いま農業高校ではさまざまな研究や取り組みが行われています。
affラボでは特許を取得した一例として、水戸農業高校・食品化学部の活動をご紹介します。
通常、ハムなどの食肉加工品は製造過程で塩漬けするときに、きれいなピンクに発色させるため、亜硝酸ナトリウムなどの食品添加物を使用します。

食品化学部では食品添加物を使わずに、天然の素材でハムを発色させられないかと、こつこつと研究を続けてきました。

研究を重ねる中で、亜硝酸ナトリウムの代用として注目したものが、野菜の中には必ず含まれる硝酸イオンでした。この硝酸イオンにかんきつ類や野菜に含まれるL‐アスコルビン酸、ハチミツの還元糖を組み合わせることでハムの製造過程での発色に成功したのです。

研究は基本的に総合実習や課題研究の授業で行われました。しかし成功するまでには、試行錯誤を繰り返しながら試作を行わなくてはならず、決められた授業時間内では賄えませんでした。放課後や土曜日、日曜日も返上して生徒たちは研究に没頭したといいます。もちろん食べものですから、安全性以外においしさも重要な要素。こちらも何度も失敗を重ねながら満足する味に仕上げました。
パテントコンテストを経て特許の申請へ
この研究は全国の高校、高専、大学を対象に特許庁などが主催する「パテントコンテスト」で特許出願支援対象のひとつに選ばれました。特許の出願も申請者が高校生で未成年なので、通常の何倍もの労力がかかりました。生徒たちの家族の協力もあり出願してから1年半後、やっと特許を取得することができました。

特許をとったメンバーのひとりは「今でも自分たちの研究で特許を取れた、というのは信じられずにいます。このときのメンバーはもう高校を卒業してしまいましたが、いまでも結束しています」と語ってくれました。

柔軟な発想力と行動力で、今後も特許取得をする農業高校生たちが現れることが期待できそうです。

写真協力:茨城県女性青少年課

お詫び

本記事中、誤解を招く表現がありました。本文では「食品添加物を使用しない食肉加工品の製造方法」で特許を取得した高校生の取り組みを紹介しました。この特許は、亜硝酸ナトリウムなどの食品添加物を使用しない天然の素材でハムを発色させる方法についてです。しかし、この方法で製造したものを商品として販売するなどの場合には、天然の素材であっても食品添加物としての表示が必要になります。本件は読者の方からご指摘いただきました。不明確な表現により、関係者の皆様にはご迷惑をおかけしましたこと深くお詫び申し上げます。