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特集2 食材まるかじり 花を食べる。(2)

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南房総・千倉で見つけた 春の花づくし御膳


その温暖な気候から、東京よりもひと足早く春が訪れる、千葉県南房総市の千倉。「花の街」としても知られる千倉では、花を見て、摘んで、 食べてもらうという花づくしの企画が人気です。その企画の考案者である、千倉の民宿「政右ヱ門(まさえもん)」の堀江洋一さんに、千倉ならではの花料理を作っていただきました。
地元でとれた新鮮な魚介をふんだんに使った、華やかな花料理
東京から特急列車に乗って2時間の距離にある、南房総の千倉。以前から「花の街」として知られ、海を見渡す花畑での花摘みなど、あたたかい季節には花目的で訪れる観光客も多い町です。その千倉で、地元の花を利用した町おこしの取り組みが、地元民宿の経営者を中心に行われています。花を見るだけではなく、摘んで、食べてもらおうという企画で、その名も〈 花の宿 おもてなし宣言 〉。

企画のなかでももっとも力を注いだのが、「花を食べてもらう」こと。この企画が立ち上がった7年ほど前から、地元農家に協力してもらい、無農薬で食用花が栽培できるよう、花畑の土壌を変えることからはじめました。

あとは、おいしい花料理を作ってお客様に喜んでもらいたい。
「菜の花や菊は食べているけれど、花を食べる文化は、あまり日本に根づいていない。でも、食べてもらうと分かるのですが、味に個性があり、存在感もあり、花はメインの食材に成り得るのです」と、「政右ヱ門」の堀江洋一さん。

政右ヱ門の自慢は、地元でとれた新鮮な魚介をふんだんに使った、華やかな花料理。現在、千倉の13の旅館で、各宿が趣向をこらした花料理がいただけます。


地魚の舟盛り
地魚の舟盛り
<ナスタチューム、スナップドラゴン>
ワサビのようなほのかな辛みが特徴のナスタチュームは、刺身とも相性良し

旬の野菜の煮物
旬の野菜の煮物
<菜の花、他>
ナスと菜の花の煮浸しに、カニ爪を添えて。椀の中に散りばめた花びらがキレイ

メイン食材は千倉で育てた花たちです。

ストック スナップドラゴン 菜の花 ナスタチューム
ストック スナップドラゴン
(キンギョソウ)
菜の花 ナスタチューム

矢車菊 ビオラ キンセンカ  
矢車菊 ビオラ キンセンカ(カレンデュラ)  

ストック:春の房総を代表する花。ピリッとした辛みがある
矢車菊:花びらが美しく、ポプリやドライフラワーに使われている
キンセンカ(カレンデュラ):欧州や中国では薬用とされ、栄養価も高い
ナスタチューム:クレソンやワサビのようなピリッとした風味が特徴


フルーツ盛り合わせ スナップドラゴンのゼリー 旬の魚介と花の鍋物 花の天ぷら
フルーツ盛り合わせ
<ビオラ>
皿の上のフルーツを引き立てる独特の存在感のビオラ。花にしか成し得ない技
スナップドラゴンのゼリー
<スナップドラゴン>
ゼリーの中にスナップドラゴンを閉じ込めて。上から見ると金魚が泳いでいるよう
旬の魚介と花の鍋物
<キンセンカ、菜の花>
鍋物に花とは意外な組み合わせ。キンセンカは煮ても変わらず、色や味、食感が楽しめる
花の天ぷら
<キンセンカ、他>
オレンジ色のものがキンセンカ。油で揚げても色がとばない。食感はもっちり

伊勢エビのテルミドール 花の生春巻き 花のちらし寿司 「政右ヱ門」代表の堀江洋一さん
伊勢エビのテルミドール
<矢車菊、ストック、他>
伊勢エビにクリームソースをのせて焼いた料理。花びらをのせ、より華やかに
花の生春巻き
<キンセンカ、矢車菊、他>
春巻きの皮からうっすら見えるカラフルな花がキレイ。おもてなし料理に最適
花のちらし寿司
<菜の花、キンセンカ、ストック、他>
色とりどりの花びらを散りばめた春のちらし寿司。花のほのかな苦みが食欲をそそる
「政右ヱ門」代表の堀江洋一さん。政右ヱ門は季節の新鮮な魚介をいただけるグルメ派の宿。親子経営なのでアットホーム。行き届いたサービスも魅力
http://www.masaemon.net/

〈 花の宿 おもてなし宣言 〉
・ 花のような笑顔で接客します
・ 玄関に花を飾ります
・ お部屋に花を飾ります
・ お風呂に花を飾ります
・ 花のある料理でおもてなし

Photo:Keiko Urata