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特集 有機農業 -循環と共生-(2)

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有機JAS規格のベビーリーフを栽培 果実堂ファーム


土にこだわりながらベビーリーフのみを生産し、有機JAS認定を受けた農園があります。
熊本は阿蘇山のふもとでがんばる若い有機農業者たちを訪ねました。
果実堂ファーム

果実堂ファーム

は種から出荷まで
は種から出荷まで
ハウス内で2週間の育成後、カッターでていねいに収穫。滅菌された(株)果実堂の工場でパッキングされ箱詰めされる。

栄養たっぷりのベビーリーフサラダ
栄養たっぷりのベビーリーフサラダ
(株)果実堂でベビーリーフの味を引き立てる甘夏、トマト、ブルーベリーのドレッシングも開発
有機JASマークは安心の証し
有機JAS規格に適合した有機農産物を栽培するには細かい規定があり、有機JAS認定を受けるためには、生産管理マニュアルを作ったり、栽培記録を提出したり、現地調査による厳しい審査をクリアしなくてはなりません。

また、規定としてマークの下部に必ず認定した「登録認定機関名」を入れ、認定された後も生産農家や製造業者は、年に1度は認定機関の調査を受ける必要があります。申請する側の負担もあり、実際には有機で栽培していても有機JAS申請をしていない農家もあります。

「うちでは、新たなハウスも含め、ほぼ9割8分のほ場で有機JAS認定を受けています。認定を受けても年に1度の調査への対応はなかなか大変なことではありますが、有機JASマークはやはり消費者の皆さんにとって『安心の証し』になるのではないでしょうか」と話すのは、平成17年に設立された農業生産法人果実堂ファームの代表取締役であり、栽培管理を担当している山下弘幸さん。

若い力が有機栽培を支えている
ベビーリーフとは、は種後14~45日の野菜の幼葉の総称です。同ファームでは年間を通じて8~12種類を作付けしています。は種から刈取まで夏ならおよそ2週間。ひとつのハウスでは種から収穫まで10サイクル。年間総生産量は180トン余り。

有機栽培では土壌が重要。種まきのときは土壌を荒らさないようにかんじきを履き、手押しは種機でまきます。虫の駆除にはその虫が嫌う匂いの葉を周りに植えたり、虫取り網を使って捕獲したり。何よりも虫の密度をあげないことが大切です。

この春、11棟の新たなハウスが完成し、山下さんは7名のスタッフとともに計300棟のハウスを管理しています。雑草は手作業で抜き、収穫も葉の栄養が壊れないように、また傷がつかないように1枚1枚カッターで刈り取ります。これはなかなかの重労働。「でも、みんな若いですから。平均年齢26歳です」と山下さん。

生産履歴を追跡できるシステムも確立
「収穫までの期間が短く、また品種も多いので、どこのハウスでどういった作業が進行中か、だれが何を刈り取ったかなどの記録を付け、それぞれが把握してきました。生産場所、刈り取り時間や作業場への持ち込み時間など、自分たちのためにやってきた記録によって、結果的に履歴の追跡を可能にし、徹底した品質管理につながっています」

収穫されたベビーリーフは農場から遠くない場所にある、(株)果実堂の有機JAS認定工場に運ばれます。虫などが入り込まないように密閉され、衛生管理の行き届いた作業場の中で、刈り取ったばかりの新鮮なベビーリーフが選別され、合格した葉っぱのみがひとつのパックに5種類以上パッキングされていきます。

有機栽培のベビーリーフでは、当社が国内最大の生産量を誇っていますが、全国への普及となるとまだまだ足りません。全国の子どもからお年寄りまで幅広く、栄養価の高いおいしい健康野菜を提供していきたい」と山下さんは目を輝かせながら、抱負を語ってくれました。




輸入品にもJASマーク?
輸入品にも「有機JAS」マークがついているって知っていましたか?JAS法と同等の基準を持つ国として、省令で定められている国(同等国)から有機食品(有機農産物および有機農産物加工食品)を輸入する場合には、登録認定機関から認定を受けた輸入業者が有機JASマークをつけて販売することができます

同等国はアメリカ、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランド、スイスとEU15カ国(平成22年3月現在)。

それ以外の国の有機食品に関しては、その国の製造業者などが個々に登録認定機関から認定を受けたうえで、有機JASマークをつけて日本に輸出します。