このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

特集2 地元食材でおいしく楽しく! 地産地消カレー(1)

  • 印刷


朝でも、昼でも、夜でも、暑くて食欲のない日でもなぜかおいしく食べられる、
日本人の誰もが大好きなカレー料理!
最近はこのカレーを地元の食材でつくる地産地消の動きが全国に広がっています。
なぜカレーなのか、どんなオリジナルカレーが味わえるのか最新のカレー事情を探ってみました。

地産地消カレーマップ

士別サフォークラム・スープカレー&カレー   美瑛カレーうどん   苫小牧・ホッキ貝カレー
(1)北海道
士別サフォークラム・スープカレー&カレー
広大な北の台地で、地元の乾草と穀類(大豆・小麦・ビートパルプ)などを食べて育ったサフォーク種の1歳未満の羊(ラム)を、地元野菜と一緒に煮込んだカレー料理。市内の提供店4店舗でいただけます。いまや士別市の観光の目玉に。
北海道カレーネットワーク・士別市
http://www.hokkaido-curry.net/shibetsu_top.html
 
(2)北海道
美瑛カレーうどん
地元産の小麦(香麦)を使った風味とコシのあるうどんと、地元野菜を煮込んだカレーソース、美瑛豚のしゃぶしゃぶ肉を組み合わせたつけ麺スタイル。提供店は町内に6店舗あり、びえい牛乳」を1本つけるのがルール。
美瑛カレーうどん研究会
http://ameblo.jp/bieicurry/
 
(3)北海道
苫小牧・ホッキ貝カレー
10年連続で水揚げ日本一を誇る、名産のホッキ貝を煮込んだカレーは、地元の家庭料理として古くから親しまれていたもの。それを観光の目玉として市内のレストラン等で提供することに。シコシコした貝の食感とルーの甘さが絶妙にマッチする。
苫小牧観光協会
http://www.tomakomai-kanko.jp/

八甲田丸カレー   感動の一日四尺たけのこカレー   土浦ツェッペリンカレー
(4)青森県
八甲田丸カレー
1988年まで就航していた青函連絡船の船体をメモリアルシップとしてそのまま利用した博物館「八甲田丸」内のレストランでいただけるカレーライス。むつ湾産のほたてがぎっしり入ったスパイシーなカレーはここでしか味わえないおいしさ。売り上げの一部は八甲田丸の保存活動に利用される。
あおもりみなとクラブ
http://www7.ocn.ne.jp/~hakkouda/hakoindex.html
 
(5)宮城県
感動の一日四尺たけのこカレー
「ここのたけのこはおいしい!」という観光客の声に応えて、村の小さな直売所を営むご主人が自ら掘ったたけのこでレトルトカレーを制作。昨年収穫したたけのこは約800本!茹でたたけのこを知的障がいを持つ方たちの福祉施設に運んで加工してもらうなど、町おこしにも貢献している。1パックに70g、ゴロゴロと入ったたけのこの食感が実にいい!
ビビッド耕野(やしまや) TEL.0224-75-2569
http://www.sendaitravis.jp/specialgoods/02.html
 
(6)茨城県
土浦ツェッペリンカレー
1929年ドイツの大型飛行船ツェッペリン伯号が、世界一周の途中に立ち寄ったとき、地元産のじゃがいもを入れたカレーを乗組員にふるまったという話を元に命名したご当地カレー。土浦産のれんこんや野菜をトッピングする「元祖スタイル」は土浦市内の喫茶店「蔵」でいただける。レトルトパックは地元野菜&豚をじっくり煮込んだもの。
土浦市商工会議所 TEL.029-822-0391
http://www.tcci.jp/curry/index.html

銚子サバカレー   朝霞カレー   土浦ツェッペリンカレー
(7)千葉県
銚子サバカレー
1996年に発売されたまさにご当地カレーの元祖。水揚げされたばかりの新鮮なサバの鮮度管理とスパイスの工夫で魚臭を除去したのが成功の鍵といわれる。今でも根強いファンが多く、千葉県の観光みやげの定番に。
信田缶詰(株) TEL.0479-22-7555
http://www.fis-net.co.jp/shida/sabacurry.html
 
(8)埼玉県
朝霞カレー
名産のにんじんとほうれん草を利用したカレーが作りたいと、地元有志と朝霞市の産業振興課がタッグを組んで開発。小麦粉と動物性油脂を使用せず、ゴロンとたっぷりの野菜と47種のスパイス&ハーブで煮込んだ薬膳風味がおいしい。市内店舗や陸上自衛隊広報センターなどで購入できる。
金子園 TEL.048-463-5824
http://www.city.asaka.saitama.jp/brand/02_09.html
 
(9)山梨県
桃カレー
山梨の桃、八ヶ岳のニンニク、勝沼のワイン…山梨の特産品を作る若き農業家3人が開発に取り組み、今年4月に発売された新作カレー。日本一の桃の里らしく、桃の果肉がたっぷり入ったフルーティーかつスパイシーな味覚はとても新鮮。
(株)ROOTS TEL.055-287-7544
http://www.momocurry.net/

奥美濃カレー   大津まるごとカレー   京野菜カレー
(10)岐阜県
奥美濃カレー
岐阜県郡上市で販売されている名物カレーの総称で、豊かな山と川の恵みを受けた地元食材とともに名産の「郡上味噌」を加えることになっている。市内の加盟店では「美濃健豚」や「奥美濃古地鶏」「ひるがの高原牛乳」といった名産を加えたバラエティ豊かなメニューがひしめき、観光客にも好評。写真はよもぎ餅入りカレーうどん。
奥美濃カレー協同組合
http://www.okuminocurry.com/
 
(11)滋賀県
大津まるごとカレー
琵琶湖の名産「ふなずし」を作る老舗メーカーが、滋賀県を愛するミュージシャンや放送局とタッグを組み「滋賀が誇れる地産地消のカレーを作ろう」というプロジェクトの第2弾。地元農家の作るにんじん、小松菜、大豆、里芋、にんにく、干し柿、蜂蜜などがたっぷり入ったレトルトパックは「生産農家から届く食材で作れるだけ」というのが正真正銘の地産地消らしさの現れ。
(株)いのうえ
http://www.funazusi.com/goinoue/index.html
 
(12)京都府
京野菜カレー
京都の伝統野菜を煮込んだ、濃厚で上品な味わいが特徴のカレー。契約生産者から届く旬の素材を加工するため、大量生産はできない。「夏野菜」と「冬野菜」の2バージョンに分けて販売するのがいかにも地産地消らしい取り組み方だ。
(株)京野菜 かね正 TEL.075-724-0707
http://www.kyoyasai.co.jp/

泉州だこと泉州たまねぎのカレー   備前カレー   オリーブカレー
(13)大阪府
泉州だこと泉州たまねぎのカレー
「日本のたまねぎ栽培発祥の地」といわれる泉州地域のたまねぎと、浪速の海で獲れた泉州たこを使ってじっくり煮込んだカレーは、甘みがあって子どもや高齢者にも喜んでもらえる味。大阪で生産される野菜や果物、水揚げされる魚介類のうち「特産品」として認められた加工食品につけられる「おおさかもんマーク」がついた、大阪公認カレーである。
大阪府漁業協同組合連合会 TEL.0724-22-4763
http://www.osakagyoren.or.jp/
 
(14)岡山県
備前カレー
頭数が少なく、一般にはなかなか出回らないといわれている貴重な備前牛を煮込み、イチジクのジャムで風味をつけたキーマカレー(写真右)。特製の備前鍋で供されるスープカレーには瀬戸内の牡蠣がふんだんに使われていてとても豪華(写真左)。備前焼の器に盛られ市内の「備前カレー加盟店」で提供している。
備前焼衆楽館 TEL.0869-63-1019
http://www.culture.co.jp/bizen/
 
(15)香川県
オリーブカレー
香川県と共同で讃岐三畜カレーを開発してきたメーカーが、今度は小豆島産のオリーブで挑戦。地元野菜と一緒に大釜で煮込んだ手作り感あふれる贅沢なカレー。お皿に盛ると丸ごとオリーブがコロコロ出てくるのがうれしい。小豆島産の醤油が隠し味に。
宝食品(株) TEL.0879-82-2233
http://www.takara-s.co.jp/curry/detail.html

泉州だこと泉州たまねぎのカレー   備前カレー    
(16)大分県
豊後きのこカレー
大分県の特産品、乾燥椎茸(どんこ)を使った珍しいカレー。時間をかけて水で戻した若芽どんこを地元野菜と一緒に長時間煮込んだ奥深い味わいが好評だ。レトルトカレーの紹介サイトでも常に人気上位の実績を誇る隠れた逸品。
大分県椎茸農業協同組合 TEL.097-532-9141
http://www.osk-shiitake.or.jp/
 
(17)沖縄県
パパイヤカレー「ゆいが行く」
パパイヤの栽培法で特許をとった石垣市が、公募で選ばれた地元の企業とタイアップして開発した新顔レトルトカレー。昔から命薬(ぬちぐすい)と呼ばれたパパイヤのフルーティーな味覚を存分に引き出した100%植物性のまろやかカレーで、スパイシーな赤と薬膳風な緑の2種類。石垣空港やホテルなどで購入できる。
パパイヤ研究所 TEL.0980-88-8818
http://www.888818.net/papaya/pcurry_f.html
   

井上岳久

井上岳久
(カレー総合研究所 所長)
http://www.currysoken.jp/
真の名物カレーを目指して
インドを発祥とするカレー料理が、日本に入ってきたのは江戸時代後期。当時は幕末のエリートたちだけが口にする高級料理でしたが、時を経ていまや国民食とも呼ばれるほど日本全土に普及した背景には、戦争当時に軍隊食に利用されたこと、戦後の学校給食の献立に採用されたことが大きく影響しています。戦地から帰還した「お父さん」が家族に伝え、また学校でカレーライスを食べた子どもたちが「家でも作ってよ」とねだる。そんな家庭の会話から世界でも唯一の「日本流カレー文化」が確立されました。

とにかく、カレーの素晴らしさは、「大鍋で一度にたくさん作れること」「ごはんと一緒に盛り付ければたった1皿ですむこと」「どんな食材を使ってもおいしく仕上がること」の3点。これが基本となります。

時は移り、昭和の時代にお袋の味となった「カレー」は、平成の世になって「ご当地料理」を作りたい人たちにとってのまたとない最高の素材となりました。

2002年、私が「横濱カレーミュージアム」のプロデューサーを務めていた当時に把握していたご当地カレーの数は約50種類。それが翌年には100種に、それ以降、1,000種類まで増えました。今では約2,000種類程度はあると思いますが、これだけのご当地カレーが誕生するなかで、末永く日本人に愛される名物カレーになるには、きちんとした食材を使って地道にていねいに作り続けることしかありません。

「スープカレー」が有名な札幌には30年も前から、地元の野菜をコトコト煮たスープを作っていたお店がありました。

B級グルメで一躍有名になった「門司港焼きカレー」も、今のブームの中にあっても流されることのない老舗が町にしっかり存在します。そういう食文化の土台のある場所では、真の名物カレーが育ちます。

今話題の「地産地消カレー」も、「名物をひとつ入れただけ」という安易さではなく、素材の生産者や地域の料理人と連携をとり、安心・安全で、おいしいカレー作りを続けていってほしいですね(談)。