ホーム > 報道・広報 > 2012年aff(あふ)5月号 > aff(あふ)バックナンバー > 10年9月号目次 > 戸別所得補償モデル対策 食料自給率の向上のために!
| 飼料用のトウモロコシはほぼ全量を海外から輸入しています。 近年のトウモロコシの国際価格の高騰は、飼料代が生産費の大半を占める養豚農家の経営に大きな影響を与えました。いま改めて飼料用米を利用した豚用飼料が注目されています。 |
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![]() ![]() 使用する飼料用米は秋田県と岩手県の休耕田を活用し作付けされたもの ![]() 飼料用米を利用した配合飼料。10〜60%の米添加の飼料を試作し、1〜3カ月間豚に与え肉質や食味を調査。籾米と玄米での給餌や破砕の有無での嗜好性実験などを経て現在の餌が採用された |
消費者にも支えられて
秋田県鹿角郡のポークランドグループは、稲作農家や全農岩手県本部・全農秋田県本部、JA新いわて、JAかづの、パルシステムなどと連携し「ポークランドこめ豚推進協議会」を平成20年に発足。飼料用米の配合飼料で育てた「日本のこめ豚」の生産に積極的に取り組んでいます。推進協議会が発足した当時、9ヘクタールだった飼料用米の作付け面積は、いまでは83ヘクタールにまで拡大。飼料用米を混ぜた配合飼料で育った豚の今年の出荷頭数は1万8000頭を予定しています。 こめ豚が市場に出回って今年で3年目。トウモロコシを主原料にした飼料に比べて、飼料用米を混ぜた飼料は価格が高いため、米で育てた豚肉も若干販売価格が高くなっています。それにもかかわらず、前年に比べて消費は伸びています。消費者からは、「もちもちしている」「おいしい」「脂がさっぱりしていて、いくらでも食べられる」と好評を得ています。 「飼料用米で育った豚を、買って食べることで自給率の向上や日本の農業に貢献することができる。そうした意識をもった消費者に支えられているのだと思います」と、ポークランドグループ代表の豊下勝彦さんは販売が増えている理由を分析します。 この飼料用米の取り組みにより、いままで希薄な関係だった地域の稲作農家と畜産農家の結びつきが強くなった、という思わぬメリットも生まれました。 農地、農村存続のために
現在ポークランドグループでは餌の飼料用米の添加率を増やし、トウモロコシをなるべく使わない養豚に挑戦しています。「ポークランドグループが飼育している豚の全頭数分の飼料を10%飼料用米に変えるだけで、500ヘクタールの休耕田や耕作放棄地が蘇ります。日本の農地や地域の農村文化の存続のために、私たちができることはすべて行いたいですね」と豊下さんは力強く語ります。 ポークランドグループは独自に耕作放棄地を借り入れ、豚の放牧や飼料用米の生産を始めているほか、3年前からより良い飼料用米の生産を目指して実験ほ場を立ち上げています。 「実験ほ場では、たい肥を有効に活用した低コストで高収量となる栽培方法を追及しているほか、当地での栽培に適した品種の選定を目指しています。そして良いデータが得られたときには、その情報を飼料用米の生産農家に提供しています」 戸別所得補償モデル対策では、飼料用米の生産を支援しており、これにより飼料用米の活用が普及していくことが期待されます。 |