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農林水産省

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特集1 いろんな豆(2)

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全国一の産地より

豆王国・北海道のあずき物語


あずきの作付面積の約8割、また花豆を含むいんげん豆の作付面積の約9割を北海道が占めています。
まさに豆王国・北海道。北の大地で豆はどのように生産されているのでしょうか。
かつては秋の風物詩だった「にお積み」の風景
かつては秋の風物詩だった「にお積み」の風景

生育期のあずき

生育期のあずき

生育期のあずき

生育期のあずき

生育初期のあずきとあずきの花。さやができ始めた様子(上から)

収穫されたあずき

収穫されたあずき

このあと加工調製に回される
一面の豆畑は圧巻
 私たちになじみが深い豆といえば、やはり大豆とあずきではないでしょうか。大豆は以前、平成21年5月号の「特集2」で取り上げているので、今回はあずきに注目です。

 縄文時代から古墳時代前期までの遺跡から炭化した種子が発見され、『古事記』にもその名が登場するあずき。あずきは私たち日本人の食生活に古くからかかわってきた豆のひとつです。

 あずきは沖縄を除く全国各地で生産されていますが、何といっても北海道が全国の8割を占める生産量を誇り、なかでも十勝はその半分以上を生産する大産地です。

 果てしなく広がるなだらかな丘陵地帯にあずきの苗が緑に萌え、大地を覆い尽くす初夏の風景は圧巻です。

品種改良や機械化が目覚ましい豆の栽培
 あずきのなかでも、大粒で煮ても皮が破れにくい品種は「大納言」と呼ばれ、普通のあずきと区別して扱われていますが、一般的に「あずき」というときには、大納言以外の普通のあずきを指します。

 北海道で生産されている主なあずきの品種は「エリモショウズ」「きたのおとめ」「しゅまり」などがありますが、作付面積は「エリモショウズ」が約5割を占めています。「エリモショウズ」は病気や寒さなどに強く、安定した収穫量と食味のよさを併せもつ品種で、北海道の気候条件や栽培環境に合ったあずきなのです。

 それでも北海道では、さらに優れたあずきの品種開発の研究が進んでいます。あずきは家庭で利用されるより、多くが餡(あん)に加工されます。生産性だけでなく、加工特性も重要な改良ポイントです。粒が大きく収穫量もあり、病害に強い道央・道南向けの「きたあすか」という新品種が、今、北海道立十勝農業試験場から品種登録の出願中です。

 畑一枚の広さが本州とは大きく異なる北海道では、機械化は必須。かつてあずきの「にお」を積んだ畑の風景は、北海道の秋の風物詩でした。「にお」とは収穫した豆類を天日乾燥させるために、刈った株を円錐形に野積みしたものです。その作業は手作業で行われていました。今では、ほ場内を走行しながら、完熟後のあずきの株の刈取り作業と脱粒作業を同時に行う専用の機械が開発され、省力化が進められています。

徹底した加工調製
 収穫されたあずきは農協や産地の集荷業者のもとに納められるのですが、そのまま問屋に販売されるわけではありません。厳しい加工調製の工程が待っているのです。

 石粒の除去から未成熟の粒や虫に食われた粒の除去、X線や磁石による異物の除去に加えて、粒の選別や研磨など実に10工程以上の選別調製を経て消費地に届けられます。ピカピカのあずきは厳選された証拠なのです。

 現在では、高速で的確に豆の色彩選別を行う、特殊なCCDカメラを搭載した最新の選別機器も開発され、さらなる効率化が図られています。

協力:地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部 中央農業試験場

あずきの約7割が餡(あん)になります
日本では生産されたあずきやいんげん豆の8割近くが餡や和菓子に加工されます。また、一般的にも「豆は甘く味付けするもの」というイメージがあるようです。
しかし、世界各地の豆料理を見ても分かるように、豆はさまざまな料理に利用できます。栄養価の高い豆類を取り入れない手はないですよね。

大豆以外の乾燥豆用途別消費割合

北海道 あずきの栽培暦
作型=夏型

北海道 あずきの栽培暦

北海道 あずきの栽培暦