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農林水産省

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特集2 食材まるかじり(1)

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我が家の味・ふるさとの味

お雑煮


お正月、私たちはごく当然のようにお雑煮を食べて新年を祝います。
なぜお雑煮を食べるの? みんなどんなお雑煮を食べているの?
今回は、全国のお雑煮の種類やそれにまつわる風習などをご紹介します。

香川のあんもち雑煮
香川のあんもち雑煮

あんこ入りの丸もちを味噌仕立ての汁にいれた讃岐地方の名物雑煮。砂糖と讃岐の白みそ、どちらも土地の特産品である
(写真/香川県農政水産部)

お雑煮とは、土地の産物ともちをひとつの鍋で煮た料理のこと。室町時代には貴族や武家など上流階級の間で、縁起のよい食事、祝いの食事として定着。庶民に広まったのは元禄時代だそうです。

伝承料理研究家の奥村彪生(あやお)さんによると「そもそももちは、農耕民族の日本人にとって稲穂の魂がこめられた大切な食物。それを神様にお供えし、ありがたく一緒にいただく神人共食の祭事がお雑煮の原型。ハレの食事であり、それが新年の祭事に取り入れられ、お正月の料理として今に伝えられています。昔は祝い事のたびに食されました。目上の方のおもてなしの最初の酒肴や、また始儀のお色直しでも出されました」と教えてくれました。

何しろ「神様へささげる供物」ですから、その土地でとれた特上の食材を使います。究極の地産地消です。ところで、日本中を実際に調査された奥村さんによると「実はどれ1つとして同じ雑煮はない」とのこと。そこには土地のしきたり以上に各家庭の伝統や個性が色濃く反映されているそう。伝統食なのに原型、お手本のない独特な料理、おもしろいと思いませんか?

お雑煮文化圏マップ
もちの形や汁の味、具材の違いなどによって、全国には非常に個性豊かなお雑煮が存在します。大きく分けると、宮廷文化の伝統が色濃く残る関西では丸もちで味噌仕立て、武家の支配が長かった東日本は角もちにすまし汁が多いといわれますが、そのもちも焼いたり煮たり違いはさまざま。全国のどこでどんなお雑煮が食べられているのかご覧ください。作図:奥村彪生(伝承料理研究家)

お雑煮文化圏マップ


江戸雑煮
東のお雑煮の原点

江戸雑煮
武家が支配した東日本では「敵をのす」の縁起から、のしもちを切った角もちを焼いて使うことが多い。汁は「みそをつける」といってみそ仕立てを嫌い、かつおだしのすまし汁。具は鶏肉、大根、三つ葉など。

京都雑煮
西のお雑煮の原点

京都雑煮
京都では昆布だしで丸もちをやわらかく煮、白みそで仕立てることが多い。具は里いもや大根。「人の頭になるように」と頭いもを入れることもある。雑煮は京生まれだが、もともとはみそのすまし汁で味つけをしていた。