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特集2 食材まるかじり(1)

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東北のおいしいものを食べよう!

もうすぐ食べごろ 産地レポート


豊かな自然に恵まれた東北地方はまさに日本の食の宝庫。
長い冬を終え、若葉が芽を吹く春から一気に夏がおとずれると豊饒(ほうじょう)な大地には野菜や果物がいっせいに実ります。
今年の夏休みは、東北を旅して山海の食体験をしてみませんか。
お取り寄せして家庭の食卓で楽しむこともできます。

東北のおいしいものを食べよう!


「紅さやか」が真っ赤な実をつけた三橋さんの果樹園はこの地方でも一番古い観光果樹園

「紅さやか」が真っ赤な実をつけた三橋さんの果樹園はこの地方でも一番古い観光果樹園。他園に先駆けて「さくらんぼ狩り」がスタートする

「紅さやか」が真っ赤な実をつけた三橋さんの果樹園はこの地方でも一番古い観光果樹園

8月中旬以降に収穫する桃の青い実を摘果する川島さん。

8月中旬以降に収穫する桃の青い実を摘果する川島さん。早生の桃はつぼみのうちに摘み取って、肥大化を促すのだそう。一番収穫が遅い「川中島」は摘果1回で非常に大きくなるそうだ

8月中旬以降に収穫する桃の青い実を摘果する川島さん。

6月後半から食べごろを迎える佐藤錦。

6月後半から食べごろを迎える佐藤錦。上品な甘さがあって不動の人気を誇るさくらんぼの代表格

青い桃と青梅との違いは、うっすら表面を覆う産毛。

青い桃と青梅との違いは、うっすら表面を覆う産毛。川島さんは一度も袋がけしないので虫や表面の傷つきには非常に気を使う
1.福島県北会津の果物
さくらんぼから桃へ夏の果物が目白押し

6月の初旬、鶴ヶ城で知られる会津若松市の西部に広がる北会津地方をいくと、ひときわ目を引いたのが真っ赤なさくらんぼが実った、三橋俊太郎さんの観光果樹園「会津さくらんぼ村」。「紅さやか」という早生の品種を育て、観光客をいち早く迎える体制が整っています。「温度より光で色づくさくらんぼの特性に合うよう、地面にシルバーシートを敷いて着色を促したり、12、13種の品種を取り混ぜ、雨よけのハウスも用意して、長い間いつでもおいしいさくらんぼが食べられるよう調整が大変です」と語ります。

また、30年ほど前、水田作からの転作で数種類の果樹栽培に踏み切った川島幸男さんの観光果樹園には色づき始めた「佐藤錦」がありました。「佐藤錦」後には「紅秀峰(べにしゅうほう)」、7月に入ると「ナポレオン」「ジャンボ錦」などが続きます。「さくらんぼはミツバチを介した他家受粉で実をつける果実で、非常にデリケートなのですが今年はとても豊作。4月の天候不順の影響で全体に生育が遅いのも手伝って7月後半まで食べられそうです。ぜひ多くのお客さんに来て欲しいですね」と期待を寄せます。

川島さんのさくらんぼ園の隣には、青い実をつけた桃園があります。今はちょうど青梅くらいの大きさ。少しずつ摘果し、2~3回で全体の約3分の2の実を落とし、実のなりや収穫時期を調整するのだそうです。川島さんは、桃の見た目を整えるための袋がけをせず、しっかりと日を浴びさせて甘味のぎっしり詰まった桃を育てる名人です。今ではその濃厚な甘味が評判を呼び、横浜のホテルからも名指しで注文がくるのだとか。そのお話を聞くと8月の北会津をまた訪ねてみたくなりました。JAあいづが運営する「フルーツランド北会津」には、三橋さんや川島さんの他にも多くの農園が加盟しており、その時々に応じておいしい農園が紹介してもらえます。

Photo:Eisuke Soda

フルーツランド北会津の果物狩りカレンダー

さくらんぼ

さくらんぼ
6月~7月中旬(今年は7月下旬まで)
収穫時期の順に、紅さやか、高砂、佐藤錦、ナポレオン、紅秀峰、大将錦などがある。さくらんぼ園は多種の木が混在しているため、タイミングがよいと多品種の味や香りが楽しめます。
  ブルーベリー

ブルーベリー
6月中旬~8月下旬
品種はビックスパータン、ブルークロップ、エリオット、ノースランド、ニュージャージーなど。食べ放題のほか、ジャム作りなどに利用するお土産も多数用意。
  桃


8月いっぱい
品種は暁生(ぎょうせい)、日川白鳳、あかつき、白鳳、川中島、黄金桃、ゆうぞらなど。8月後半になるほど大きな実の品種が味わえます。

取材協力/フルーツランド北会津 
TEL.0242-58-3646
http://www.aizufruit-l.com/

会津で出会いました!

もとは地這いのきゅうりだが、形を整えるためつるをネットに絡ませて育てている

もとは地這いのきゅうりだが、形を整えるためつるをネットに絡ませて育てている

もとは地這いのきゅうりだが、形を整えるためつるをネットに絡ませて育てている
会津の伝統野菜「余蒔胡瓜(よまききゅうり)」をつくる長谷川純一さん
60年ほど前までは会津でごく普通に食べられていたのに、新種の登場で姿を消してしまった幻のきゅうり、「余蒔胡瓜」。そのタネ50粒を、偶然人を介して手に入れ、栽培に成功したのが長谷川純一さん。会津若松城のそばで土を耕す農家の5代目です。

作付けには他品種との交雑をさけるために慎重に場所を選び、江戸時代の会津地方の農業の指南書「会津農書」を参考にして、気候風土にあった伝統的な栽培法に努めました。以来10年。今では毎年300本ほどの苗から収穫した余蒔胡瓜を地元の直売所や小学校の地産地消給食、リゾートホテルなどに販売しています。

「食感は柔らかくて味は濃厚。漬物やみそ汁、肉と合わせて油いためにもできる便利な野菜です。会津の伝統野菜として、県外からの注文にも応えられるよう広めていきたいです」。7月中旬から9月中旬が食べごろです。