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明日を担う若い力 チャレンジャーズ 第54回

国立(くにたち)ファーム株式会社「山形ガールズ農場」

本気の女子たちが挑戦する新たな農業スタイル!

山形県村山市

山形ガールズ農場のスタッフ

山形ガールズ農場のスタッフ。平均年齢は24歳。ほとんどのスタッフが新規就農で県外から来ている。職場の仲間ではなく姉妹のような関係だそうで、とにかく農業は楽しいという

農薬や化学肥料を使わずに、30種類以上の漢方薬が入ったミストを田に撒いて育てた山形ガールズ農場米

農薬や化学肥料を使わずに、30種類以上の漢方薬が入ったミストを田に撒いて育てた山形ガールズ農場米

稲刈りが終了した田で作業をするガールズたち。米は2.5ヘクタールの田で栽培している

稲刈りが終了した田で作業をするガールズたち。米は2.5ヘクタールの田で栽培している

サトイモ畑で収穫中

サトイモ畑で収穫中。スタッフは3グループに分かれ各担当の畑で作業をする。ジャガイモ、ナス、トマト、ホウレンソウなどいろいろな種類の野菜を栽培

京都北山スギプロジェクトの一環として、京都大学の学園祭で丸太磨きの体験ブースを開いた

農業生産のほか加工も行う。農場で収穫したサトイモ、トマト、枝豆、カボチャとガールズ農場で栽培した飼料用米で育てた鶏の卵で作ったプリン。素材を生かし、ほどよい甘さの上品な味。12種類の「野菜ぷりん」がある

「林業カフェ」。一般向けに、楽しみながら森林や林業を考える勉強会を行っている

女子大生プロジェクトの参加者とガールズ農場のスタッフ。プロジェクトは2007年開始以来、約130人が2泊3日の農作業や郷土料理作りを体験している。終了時には作文を書いてもらうが、体験後、食べ物に対する意識が変わったと書く学生が多い

山形ガールズ農場代表取締役の菜穂子さん

山形ガールズ農場代表取締役の菜穂子さん。「女子の視点と感性を生かした、新たな農業に挑戦したい」という
女子の視点から農業を魅力あるものへ
「実家は農家ですが、私の就農に家族は反対でした。でも大学で教育学を専攻し、在学中から農業をする立場で教育に携われないか、と考えていましたし、農業が後継者不足なら人任せではなく、自分が後継者になろうとも思っていました」と話すのは、山形県村山市で山形ガールズ農場代表取締役を務める菜穂子(なほこ)さんだ。

大学卒業後、父親のもとで農業を学び始めるも、農作業に追われ疲れて寝てしまう日々。充実はしていたが農業から教育へというアプローチもできず、また労働に見合った対価も得られず、農業はやめておけと言った父親の言葉が身にしみたという。

それでも「やり方次第で農業はビジネスチャンスにあふれている」と信じて、菜穂子さんは自ら販路を開拓していった。ところが次の段階に進みたくても、父親と2人だけでは生産・出荷で手いっぱい。ビジネス展開することへの限界も感じていた。

そんなとき、国立ファーム有限会社代表取締役の高橋がなりさんの講演を聞く機会に恵まれた。その理念に共感した菜穂子さんは、同社の門をたたき入社をする。会社は東京だが村山市に在住のまま、実家の農業も継続しつつ、農家から野菜を買い付けて同社のレストランに卸すバイヤーの仕事を任された。

その2年後の2009年、菜穂子さんは国立ファーム株式会社山形ガールズ農場を立ち上げ、2名の新規就農者を雇って、国立ファームのグループ企業のひとつとしてスタートを切った。

目指したのは「女性のための女性の農場」。例えば母親が子どもの弁当を作るとき、カラフルで甘いトマトが欲しいだろう、と考えいろいろな種類のトマトを作る。また国立ファームの経営するレストランで、野菜好きな女性たちが欲しがるものをリサーチし、作付けに反映させ消費者のニーズに合わせた生産を行う。女性の感性を生かした農業経営だ。

農業から教育へのアプローチは、食育として女子大生に2泊3日で農作業を体験してもらう女子大生プロジェクトと、夏の収穫体験ツアーという形で実現している。

「親の食生活が子どもに影響を与えます。女子大生はいずれ母となる人たちです。農業の魅力に触れて、お米や野菜など食べ物のことを考える機会を持ってもらいたい」と菜穂子さんの思いが込められているプロジェクトだ。夏の収穫体験ツアーは2日間限定で小学生と保護者が対象、畑でトウモロコシやスイカを収穫してその場で食べてもらう。今年は約450人が参加したそうだ。

現在、農場では9人の女性が働いており、就農希望者の問い合わせも予想より多いという。

「プライドを持って農業ができる場所。サポート的な立場ではなく、女性が仕事として農業を選べる環境を作りたいですね」と魅力的な笑顔で語ってくれた菜穂子さん。スタッフ全員が生き生きとした表情で農作業をする姿も印象的だった。

30品種以上の野菜を栽培

30品種以上の野菜を栽培。ガールズ農場野菜BOXは季節の旬の野菜10種類以上を箱に詰めて通信販売。スーパーなどでは手に入りにくい珍しい野菜も。写真は秋野菜BOX
  山形ガールズ農場産のサンふじやニンジンなどを絞ったストレートジュース

山形ガールズ農場産のサンふじやニンジンなどを絞ったストレートジュース


地図


山形ガールズ農場 http://www.kf831.com/girls/

Photo:Shinjiro Yoshioka


チャレンジャーズでは、農林水産分野で先進的、かつユニークな活動を行っている人々をご紹介します。

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