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行って実感、見て納得 食の工場探訪

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タカノフーズ 水戸工場

日本伝統の発酵食品である納豆の不思議満載の90分

今、工場見学がブームです。
個人でも見学できる工場や見学館の中から、食に関わる身近な製品が製造される現場を紹介していきます。

タカノフーズ 水戸工場

タカノフーズ


タカノフーズ水戸工場
茨城県小美玉市野田1542
TEL.0120-58-7010

見学時間:午前・午後各1回(開始時間は予約時に要確認)
所要時間:約90分(入場無料・予約制)
日曜および年末年始は見学不可
※見学希望者は必ず事前にご予約ください。
http://www.takanofoods.co.jp/
okame/museum.html#annai
1日に200万食を生産する大規模工場
ふくよかで幸せそうな「おかめ」の顔を意匠とし、「おいしいからこの笑顔」をキャッチフレーズに、納豆を生産し続けて80年近く。タカノフーズ株式会社は、いち早く納豆の量産体制を整備し、他社に先駆けてカップ納豆やミニトレー納豆などの商品を全国に供給した大手納豆メーカーである。

茨城県霞ケ浦にあった工場を、水戸工場として現在の場所に移設したのは昭和57年のこと。その際、併せて工場見学ができる通路を設けたという。9カ所ある同社の関連工場では、合わせて1日400万食の納豆が生産されているが、水戸工場ではその半分の200万食を生産している。

工場を見学する前に大ホールでビデオを見る。「畑の肉」と称される大豆を厳選する同社のこだわりや大豆が納豆になるまでの具体的な工程、納豆菌の研究や大豆の品種開発の話まで盛りだくさんの内容だった。

納豆菌のパワーを実感
さて、納豆の起源には諸説あるが、稲作が始まった縄文時代、わらづと(わらなどを束ねて中に食材などを入れた包み)に煮豆を入れたことから、偶然生まれたという説もある。わらには1本当たり1,000万個の納豆菌が付いているため、納豆菌が煮豆の発酵を促したと考えられる。

江戸時代、納豆は「カラスの鳴かぬ日はあっても、納豆売りの来ない日はない」といわれるほど、江戸庶民にとって身近な食べ物だった。しかし「納豆菌」の存在が解明されたのは、明治時代になってから。江戸時代には経験則から定着した食品だったに違いない。

そういった納豆と庶民の暮らし、全国各地の手作り納豆など、納豆に関するさまざまな資料が展示されているのが、工場見学後のコースとなっている納豆博物館である。同館の入口手前は直売所になっていて、納豆だけでなく、納豆を素材にした菓子類や可愛い「おかめちゃん」のキャラクターグッズなどが購入できる。

見学希望者は納豆博物館がある工場見学案内所に集合する

(1)見学希望者は納豆博物館がある工場見学案内所に集合する

  大ホールで納豆の製造工程を解説したVTRを見る(約15分間)

(2)大ホールで納豆の製造工程を解説したVTRを見る(約15分間)

敷地内にある4階建ての工場に移動して、工場の設備について説明を受ける

(3)敷地内にある4階建ての工場に移動して、工場の設備について説明を受ける。VTRで見た原料となる大豆の選別・洗浄、浸漬(しんせき)、蒸し煮・納豆菌接種のラインについて、改めてパネルで確認

  これは納豆菌をスプレーした煮豆が、容器に充填(じゅうてん)されるライン

(4)これは納豆菌をスプレーした煮豆が、容器に充填(じゅうてん)されるライン。煮豆が盛りつけられるとその上にフィルムが置かれ、タレとからしが乗せられる

「室(むろ)」と呼ばれる発酵室

(5)「室(むろ)」と呼ばれる発酵室。大豆や商品によって発酵パターンは異なるが、室は発酵に最適な温度(40~50℃)と湿度(90~95%)を保つようにコンピュータ制御されている。発酵後、5℃の冷蔵庫で丸1日熟成させる

  容器に商品ラベルをかけ、金属探知機に通す

(6)容器に商品ラベルをかけ、金属探知機に通す。原料の選別から出荷までに行うチェック項目は50以上にのぼる。衛生検査や人間の五感で行う「官能検査」と呼ばれる品質チェックも毎日厳密に繰り返される


起源から効能まで納豆のすべてが分かる
納豆博物館
平成8年、新研究棟とともに竣工された納豆の博物館。納豆誕生の秘密から歴史、全国の納豆分布図、作り方などなど、納豆に関するさまざまな資料が展示してあり、興味深い。納豆についてどれだけ知っているか、コンピュータによる納豆ミニテストにチャレンジしてみよう!

納豆博物館

  納豆博物館

納豆博物館

 



地図

すごいぞ! 納豆菌
すごいぞ! 納豆菌
納豆菌は、稲わらや土壌中など自然界に幅広く存在する常在細菌の一種である。納豆菌は胞子の状態でそのまま生き続けることができ、ほとんどの細菌が死滅してしまう摂氏100℃でも生き続ける強い生命力をもっているという。納豆菌は乳酸菌のように数多くの種類があり、種類によってでき上がる納豆の特徴が変わる。

タカノフーズでは、さまざまな土壌から有益な納豆菌を発掘し、保存している。その中から、より大豆を柔らかくする、粘りや味が強くでるなどの特性を有する納豆菌を選び出し、新商品の開発につなげている。

発酵が大豆の栄養価をアップ
発酵が大豆の栄養価をアップ
大豆は煮て発酵させることにより栄養価が上がる。例えばビタミンB2は6倍、葉酸は3倍、ビタミンKは86倍に。納豆に変身すれば、1パック当たり食物繊維はレタス1個分、鉄分はほうれん草3分の1束分、カルシウムはシラス20g分になるという。それ以外にもマグネシウムやアルギニン、ムチン、レシチン、イソフラボンなど、近年注目されている栄養素が含まれている。(タカノフーズの解説より)

進化する納豆

進化する納豆
進化する納豆
粒の大きさやパッケージの種類、しそや梅の風味、切り干し大根入りなどの味付けだけでなく、「食べてきれいになりたい」という女性開発チームの思いが形になった「発酵コラーゲン納豆」など、新しいコンセプトの納豆が販売されている。さらに、ご飯にもパンにも合う納豆まで登場。超極小粒の大豆を用いたニューフェイス「ごぱん納豆」は、バター醤油風味のタレが斬新で、納豆が苦手な人にもおすすめ!

Photo:Yuriko Nakajima