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MAFF TOPICS(2)

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生ごみや野菜くずなどの食品廃棄物をリサイクルして

循環型農業で地域の環境保全に貢献


田や畑の土の中に生息する微生物や虫には堆肥をさらに分解し、農産物が養分として吸収できる形に変える働きがあります。
全国で地域の食品廃棄物や野草などを堆肥として有効利用する取り組みが広がっています。

食品廃棄物を堆肥化する装置(リサイクルセンター内)

食品廃棄物を堆肥化する装置(リサイクルセンター内)

食品廃棄物から作られた堆肥を使って農作物を栽培している

食品廃棄物から作られた堆肥を使って農作物を栽培している

阿蘇草原の野草を堆肥として利用した農作物や草原再生PRのためイベントにも出店

阿蘇草原の野草を堆肥として利用した農作物や草原再生PRのためイベントにも出店

阿蘇草原再生シールが貼られた野菜

阿蘇草原再生シールが貼られた野菜
地域全体で協力し循環システムを構築
地域の食品産業から出る生ごみや、家畜の排せつ物で作った堆肥は田畑に播かれ、農作物に養分として与えられています。

田畑の土の中に生息する微生物や虫は、堆肥をさらに分解し、農作物が養分として吸収しやすい形に変える働き「有機性廃棄物分解機能」があります。

福岡県北九州市の「楽しい株式会社」は「有機性廃棄物分解機能」を積極的に活用して、企業や農家と協力し循環型農業で地域環境保全を行っています。

同社は地域の自治体、マンション、食品加工業者、外食産業、スーパーなどから出る食品廃棄物(生ごみ)を1次発酵装置で処理したのち回収し、リサイクルセンターの2次・3次発酵装置で微生物を利用した堆肥づくりをしています。堆肥は近隣の契約農家に提供され、生産された農産物はマンションでの直売やスーパー・食品産業に出荷される、という循環システムを築いています。

食品廃棄物を堆肥化し農地に戻すことは、生ごみの量と処理コストの低減になるだけではなく、生ごみの焼却処理に比べてCO2排出量の削減にも貢献をしています。

こうした取り組みに対して「近隣のマンション、レストランなどの生ごみを使い、リサイクルセンターで管理・製造された堆肥なので安心して使用できる」「化成肥料を減らし、より安全な野菜を作れる」などと農家にも好評です。また、消費者からは「生ごみ堆肥を使ってできた、安全・安心な野菜を進んで購入しています」と言う声や、「生ごみを分別しリサイクルすることで、従業員の意識が向上した」といったレストランやスーパーの事業者からの声も上がっています。

阿蘇の草原の野草を利用
一方、熊本県阿蘇市の「阿蘇草原再生シール生産者の会」では、広大な阿蘇の草原の野草を堆肥化し、それを利用した農産物の生産を行っています。約600種もの植物が生育すると言われる、美しい阿蘇の草原は1000年以上にわたり放牧や野焼きなどを行うことで環境が維持されてきました。しかし近年、管理する農家が減少しており、野草の利用が減り草原の環境保全も難しくなってきていました。

野草の堆肥で育てた農産物には「阿蘇草原再生シール」が貼ってあり、阿蘇市内の直売所やイベントなどの会場で販売されています。阿蘇の草原環境の保全という趣旨に賛同し、シールを見て購入する消費者も増えています。

こうした循環型農業を通じた地域環境保全の取り組みは、全国各地でさらに広がることが期待されています。

生ごみの発生する場所近くで1次発酵させたものをリサイクルセンターで堆肥化し、契約農家、農協、農業法人などに提供

生ごみの発生する場所近くで1次発酵させたものをリサイクルセンターで堆肥化し、契約農家、農協、農業法人などに提供。その堆肥で育てられた農作物は再びスーパーや外食産業、消費者の元に届けられる、という楽しい株式会社の循環システム

楽しい株式会社 http://www.fun-c.jp/
阿蘇草原再生シール生産者の会 http://www.aso-sougen.com/producer/index.html
農林水産省 多面的機能 http://www.maff.go.jp/j/nousin/noukan/nougyo_kinou/index.html