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農林水産省

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特集2 新・日本の郷土食(2)

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夏からがおいしい川魚料理


日本の河川で古くから食用とされてきたのは、アユ、イワナ、ヤマメ、ウグイ、カジカやウナギなど。
エビやカニもあります。また田んぼや池に生息するドジョウやコイ、フナも貴重な食べ物とされてきました。
川魚料理は、水清き日本ならではの伝統的な食文化です。

写真:飛騨季節料理 肴

写真:飛騨季節料理 肴
アユ
日本人に最も愛されている川魚で、5月下旬から6月の漁の解禁を迎えると、全国の清流で釣り人がいっせいに糸を垂らす。稚魚は海で育ち、川を上りながら成魚となり、1年で一生を終える「年魚」。川藻、コケなどを食べ、独特の芳香を放つため「香魚」とも呼ばれる。

アユの姿ずし

アユの姿ずし
腹から開き、塩を振ったあと、酢と昆布でしっかり締めたアユを、酢飯にのせて形を整えた姿ずし。その地方で採れるユズ、カボス、スダチなどを加えた香りのよい酢を使うことが多い。西日本の清流域でよく食べられる。
写真:「これぞ 岡山ご当地グルメ」
http://www.okayama-kanko.jp/info/panf01.htm

アユ飯

アユ飯
といだお米の上にアユをのせ、水、醤油、酒、砂糖で味を調えて炊いたご飯。炊き上がったら、身をほぐしてご飯によく混ぜていただく。獲れたてのアユを丸のまま使ったもの、頭や内臓を落としたアユを入れるもの、焼いたり、干したアユを使うものもあり、地方によって作り方に特徴がある。アユのほのかな香りと、苦みが絶妙の一品だ。
写真:秩父館「丹一」
TEL.0494-66-0010
http://www.chichibu-kan.co.jp/tan-ichi

アユのなれずし

アユのなれずし
アユをご飯と一緒に数カ月間漬け込んで発酵させたもの。なれずしでは滋賀県・琵琶湖のフナずしが有名だが、アユのなれずしも歴史は古く、江戸時代には庶民の口には入らない高級料理だった。濃厚な味わいのフナに比べて強い臭みがなく、酸味が強くて口当たり良いのが特徴。滋賀県や岐阜県、和歌山県、鳥取県などで作られている郷土食。
写真:琵琶近江どっとこむ
TEL.0749-62-2765
http://www.biwa-oumi.com/ayu_zushi/

アユのうるか

アユのうるか
うるかとは、アユの塩辛のこと。新鮮なアユのはらわたを使った「苦(にが)うるか」、卵巣を使った「子うるか」、精巣の「白うるか」、ほぐし身を入れた「身うるか」などがある。岐阜県の長良川、島根県の高津川、大分県の小野川などの清流域のものが有名だ。酒の肴にするほか、サトイモなどと和えたり、うるか汁に仕立てるなどさまざまな料理の味の決め手に使われる。
写真:春光園
TEL.0973-22-2824
http://shunkoen.web.fc2.com

  イワナの刺身

イワナの刺身
水温15℃以下と冷たく、エサとなる昆虫や水生生物の多い清流に棲むイワナは、「渓流の王者」「幻の怪魚」などとも形容される、野性味あふれる川魚。白~褐色の斑紋が特徴だ。中型は塩焼きに、30cm以上の大型のものは刺身にするとおいしい。たくさん釣ったらはらわたを抜いて塩漬けにし、干したり、燻製にして保存食にする。はらわたは味噌漬けにすると美味。
写真:秋田県 由利地域振興局地域企画課
TEL.0184-22-5432

  ヤマメの背ごし

ヤマメの背ごし
「背ごし」とは魚の頭やヒレ、はらわたなどを取り、中骨のあるまま薄切りにする調理法。ヤマメの背ごしは、生きたままさばき、刺身にする、まさに鮮度が命の料理だ。熊本県阿蘇の山間部では、骨もやわらかい若いヤマメを使い、酢醤油や柚子胡椒をそえていただく。
写真:田楽 奥阿蘇
TEL.0967-62-3228
http://aso-dengaku.com/

コイこく

コイこく
コイこくとは「コイ濃漿(こくしょう)」の略。濃漿とは味噌仕立ての汁で長時間煮込み、魚や肉の臭みを取る伝統料理のことで「コイこく」はその代表例。1~3kgの大きなコイをぶつ切りにし、はらわたや卵も一緒に味噌仕立ての汁に入れ、丹念にアクを取りながら1~2時間煮込むと、骨まで軟らかく、味のしみでた旨い料理となる。長野県上田地方では年越しに食べる風習がある。
写真:鯉西(Photo:Koji Sugawara)
TEL.0268-22-5124
http://www.koinishi.com/

  フナのすずめ焼き

フナのすずめ焼き
小ぶりのフナを開いて焼き、しっかり干してから唐揚げにして甘だれに絡ませた、保存性の高い料理。その姿を、小さなすずめの焼き鳥に見立てた名称だ。大きな河川のない長野県の塩田平地方では、春に農業への灌漑用水としてため池から放水する際に、池底から現れる小ブナを利用している。
写真:鯉西(Photo:Koji Sugawara)
TEL.0268-22-5124
http://www.koinishi.com/
  ナマズのかば焼き

ナマズのかば焼き
岐阜県から愛知県にかけて、木曽川と長良川に挟まれた地域には、ナマズを使った郷土料理が多い。中でも岐阜県羽島市は「美濃竹鼻なまずまつり」が行われるほどのナマズ好き。淡白な味のナマズはナマズ鍋やナマズ汁、唐揚げなどさまざまな料理に使われているが、濃厚なたれをつけた「かば焼き」が一番人気だ。ちなみに、ナマズ料理は埼玉県や群馬県でも好まれている。
写真:羽島市役所 商工観光課
TEL.058-392-9943

キュウリと川エビの煮物

キュウリと川エビの煮物
「手長エビ」とも呼ばれる川エビは、カリッとした食感の殻と、プリプリした身がおいしい、清流のごちそう。高知県の四万十川では、今でも伝統漁法によって捕獲されている。塩ゆでや唐揚げにして食べるとおいしいが、夏の暑い季節にはキュウリなどの夏野菜と一緒に煮込んで、サッパリとした料理に仕上げる。エビに片栗粉をまぶしてから煮ると、とろみが出てなおおいしい。
写真:高知県農業振興部地域農業推進課
TEL.088-821-4540

  アジメドジョウの旨煮

アジメドジョウの旨煮
アジメドジョウは、池ではなく清流に棲む、体長10cm程度、黄褐色のきれいなドジョウで、今では生息数も少ないため、川魚の高級魚とも言われる。アユと同様川藻を食べて育つから美味。このアジメドジョウが獲れる岐阜県、飛騨高山地方では、唐揚げや旨煮にして夏のごちそうとしている。
写真:飛騨季節料理 肴
TEL.0577-36-1288
http://www.gix.or.jp/~sakana/

  モクズガニのゆで上げ

モクズガニのゆで上げ
甲羅の幅は約7~8cm。日本の川に生息するカニの中では大型種で、ほぼ日本全域に生息する。「モクゾウガニ」「ツガニ」「ズガニ」「川ガニ」などさまざまな名称で呼ばれ、昔から貴重なタンパク源とされてきた。そのまま塩ゆでにして食べるのがおいしい。身をほぐしてすり鉢ですり、みそ汁に浮べる「モクズガニ汁」や「カニみそ和え」などもある。
写真:高津川漁業協同組合
TEL.0856-25-2911
http://www.takatugawa.or.jp/

アジメドジョウの旨煮

ビワマスの刺身
サケ科に属する淡水魚で滋賀県の琵琶湖にのみ生息する固有種で、「アメノウオ」または「アメノイオ」という別名を持つ。サケのように産卵期は川を遡上し、稚魚は琵琶湖で小アユなどを食べ、2~3年過ごして成長する。いわば、琵琶湖を海に見立てて進化した魚なのである。7月~9月が旬で、産卵前の脂ののったトロは、サーモンに負けない甘さを持つ。古くから「アメノイオご飯」という炊き込みご飯も食べられている。
写真:長浜市産業経済部商工振興課
TEL.0749-62-4810
http://www.biobiz.jp/n-biwasalmon/

  カジカの唐揚げ

カジカの唐揚げ
「ゴリ」「ドンコ」などとも呼ばれ、北海道南部以南の各地に生息する、日本固有の淡水魚。一生を川で過ごす種類と、川と海を行き来するものがいるが、清流を好み、イワナやヤマメと同じような場所に棲む。小型のカジカは丸のまま唐揚げに。大きく成長したカジカはぶつ切りにしてみそ仕立ての鍋で煮る「カジカ汁」にするとおいしい。旬は7月から。冬までおいしく食べられる。
写真:飛騨季節料理 肴
TEL.0577-36-1288
http://www.gix.or.jp/~sakana/