このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

四季の花

  • 印刷

7月 スカシユリ


7月 スカシユリ
イラスト:朝生ゆり子
文:藤沼裕司
欧米の花市場で主役の座を占めた優美な草姿
江戸時代に、日本の海浜部に自生するエゾスカシユリとイワトユリとの交配によりつくられた改良種とされ、草丈は20~70㎝、花の形は杯状や星状、上を向いて咲く。香りはない。花期は5~8月、庭植えや鉢植え、切り花として用いられる。名前は花びら下部が細く、そこにできるすき間を「透かし」といったことによる。

日本原産のユリのほとんどは野生種のまま観賞されたが、スカシユリは早くから盛んに園芸品種がつくられた。園芸バブル隆盛の江戸時代後期に改良が進み、当時作出された新品種は、おりからのブームに乗って高値で取引されたという。明治に入ると海外へ輸出され、欧米の花市場では主役の座を占めた。

今日、アメリカでオニユリなどとの交配によりつくられた“エンチャントメント”などを基に、さらに交配を繰り返したスカシユリ系交配種が多く出回っている。色も従来の橙系から種類を増やし、花の大型化、多花性など、ますます優美な姿に魅力を添えている。