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特集1 鯨を学ぶ(1)

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鯨肉にはヘルシーな魅力がたくさんです。


1982年の国際捕鯨委員会(IWC)での商業捕鯨一時停止によって、食卓に上がることが少なくなってしまった鯨料理。
しかし、古来鯨に親しんできた日本人にとって、鯨を食べることは忘れることのできない大切な食文化です。
さらに、鯨の赤身肉(赤肉)は低脂肪・高タンパクなヘルシー食品であり、
豊富に含まれている抗疲労成分「バレニン」も注目されています。
今、古くて新しい食材「鯨」について考えてみたいと思います。

潮を吹くミンククジラ
潮を吹くミンククジラ

おいしい鯨

鯨肉のいろいろ
鯨の赤肉と、豚肉・うなぎなどの一般的に疲労回復に効果的と思われている食品の栄養成分を比較してみると、鯨の赤肉のカロリーは、豚肉の約3割、うなぎの約4割と低カロリーです。その理由は、タンパク質と脂肪含有量の違いで、タンパク質は多く含まれているのに、脂質は少ないからです。鯨の赤肉は、筋トレやダイエットをしている人にとって理想的なタンパク源といわれる鶏ささみと同等のカロリーですが、その脂肪分はさらに低く、鶏ささみの半分です。

また、女性に不足しやすい鉄分が吸収されやすい形で豊富に含まれ、貧血の予防に役立つほか、お父さんたちが気にするコレステロールは低く、生活習慣病の予防にも最適です。(グラフ参照)

「コレステロール」出典:文部科学技術・学術審議会資源調査分科会編「五訂増補 日本食品標準成分表」より

「たんぱく質」出典:文部科学技術・学術審議会資源調査分科会編「五訂増補 日本食品標準成分表」より

「鉄分」出典:文部科学技術・学術審議会資源調査分科会編「五訂増補 日本食品標準成分表」より

「エネルギー」出典:文部科学技術・学術審議会資源調査分科会編「五訂増補 日本食品標準成分表」より

「脂質」出典:文部科学技術・学術審議会資源調査分科会編「五訂増補 日本食品標準成分表」より

出典:文部科学技術・学術審議会資源調査分科会編「五訂増補 日本食品標準成分表」より

バレニンで、みんな元気!

バレニンで、みんな元気!
大海原を泳ぎ続ける鯨のスタミナは、
体内に大量に含まれているアミノ酸物質「バレニン」に秘密があると考えられています。
鯨肉は「バレニン」というアミノ酸を多量に含んでおり、これが抗疲労効果のある成分であることが分かってきました。「バレニン」は、鯨に多く含まれる特有の成分です。回遊する鯨の多くは、1年の半分をエサ場である高緯度の冷たい海で過ごしており、残りの半年は繁殖のため、エサ場から数千キロも離れた暖かい海へ移動し、ほとんど餌を食べずに子育てをします。半年も断食状態で出産し、そのまま数千キロも不眠で泳ぎ続ける驚異的なパワーが鯨の特有成分「バレニン」ではないかと考えられています。

「バレニン」含有

出典:「鯨肉に含まれるバレニンについて」(畑中寛)、
釧路水産試験場「平成21年度事業報告書」鯨種別の遊離アミノ酸組成(2009年)より