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農林水産分野の最新研究成果を紹介! アフ・ラボ

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パンが膨らむごはんのパワー

手軽でおいしい「ごはんパン」の魅力


最近スーパーなどの店頭でもよく見かけるようになった「米粉パン」ですが、
炊いたごはんを使って、より手軽においしく作れる「ごはんパン」についての研究が進み、私たちの身近な存在となってきています。

パンの膨らみ方の違い
「ごはんパン」の膨らみの大きさがはっきりとわかる

各地の製パンメーカーへの「ごはんパン」の技術指導も進められている

各地の製パンメーカーへの「ごはんパン」の技術指導も進められている
より身近なごはんを使った「ごはんパン」
米の消費拡大につながる、米粉を利用した「米粉パン」は、すでに広く知られ、消費されるようになってきています。しかし、いざ作るとなると、グルテンを入れる、米粉の入手先が限られる、またパンの膨らみが悪いなどの問題もありました。そこで、新たに注目されるようになってきたのが「ごはんパン」です。

「ごはんパン」は、生米の粉を使う「米粉パン」に対して、炊いたごはんを利用するものです。最近は「ごはんパン」作りに対応したホームベーカリーの機種も増え、一般家庭での利用を考えると、いつも食べているごはんを利用する「ごはんパン」は、米粉に比べてより身近なものといえます。

さらに、パンの場合、膨らみに欠かせないのが小麦粉に含まれるグルテンというタンパク質ですが、炊いたごはんにはのり状になったデンプンが含まれ、これがグルテンと同じような役割を果たすため、「ごはんパン」は「米粉パン」よりも膨らみやすくなっています。さらに「ごはんパン」には、焼き上げた後も固くなりにくいという特性もあります。

最適な炊飯米置換率(ちかんりつ)は30%
「ごはんパン」を作る上でもっとも重要となるのが、小麦粉の代わりにどれだけごはん(炊飯米)を使うかという割合(置換率)です。

この置換率を30%(乾物換算)にすることで、「もちもち」「しっとり」といった米粉パンと同じような風味・食感がもっとも得られることを、独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構  食品総合研究所が明らかにしました。さらに、膨らみ具合(比容積)は、もち米や低アミロース米が大きく、中・高アミロース米は小さいといったことも判明しています(※)。

また、原材料の入手がしやすい「ごはんパン」は、一般家庭だけでなく、中小規模の製パン会社やパン屋においても小ロットで製造しやすく、地域特産食材を用いるなど特徴ある商品を開発することもできます。製パン設備と炊飯設備を持つ学校給食製造施設などでも、利用の拡大が見込まれます。

このように「ごはんパン」の製パン特性が明らかになるとともに、より手軽に作ることのできる「ごはんパン」の今後の普及拡大に期待が高まっています。

(※)低アミロース米にはミルキークイーン、中アミロース米にはコシヒカリ、高アミロース米には夢十色などの品種が知られている。


独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/narc/2008/narc08-44.html
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nfri/2011/330b0_01_46.html