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農林水産分野の最新研究成果を紹介! アフ・ラボ

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短期間で省力的に栽培できるネギの新品種を開発

コンパクトで食味もよい「ゆめわらべ」


現在では一年中味わうことのできるネギですが、元々は冬場が旬の食べ物。しかし、初夏から夏にかけても生産しやすく、また、短く持ち運びにも適した新品種「ゆめわらべ」が開発されました。

理想のネギをイメージさせる「ゆめ」と、短く軟らかいネギが力強く育つことを表現する「わらべ」を合わせて命名された

理想のネギをイメージさせる「ゆめ」と、短く軟らかいネギが力強く育つことを表現する「わらべ」を合わせて命名された

一般的なネギ品種(右)の長さが約60cmに対して、「ゆめわらべ」(左)は約40cmと短く、葉鞘部も太くなっている

一般的なネギ品種(右)の長さが約60cmに対して、「ゆめわらべ」(左)は約40cmと短く、葉鞘部も太くなっている
生産者も消費者も求めた新品種ネギ
ネギは古くから食用とされてきた野菜ですが、一般的には、関西では緑の葉の先端部まで食べられる柔らかい葉ネギが栽培され、関東では主に白い部分(葉鞘・ようしょう)を食べる根深ネギが栽培されてきました。

この、白く長いネギを作るためには、葉鞘の部分を日光に当てないようにまわりを土で覆う「土寄せ」の作業を5~6回行う必要があります。このため、栽培期間は8カ月以上と長期に及び、生産者にとっては過大な労力となっていました。さらに、栽培期間が長いので気象災害や病虫害の影響を受けやすいといった問題もありました。そこで、ネギの葉鞘を短くし、土寄せ回数が少なく、短期間で省力的に栽培できる品種が求められていました。

一方、消費者からも、買い物袋や冷蔵庫に収納しやすく、少人数でも使い切れるコンパクトなネギのニーズが高まっていました。このような生産者側と消費者側の思惑の一致が、新しいネギの誕生した背景となっています。

「ふゆわらべ」を改良幅広い栽培期間に
平成21年に、食味が良く、コンパクトで短期・省力的に栽培できる「ふゆわらべ」が開発されました。しかし、このネギは冬どり(冬の収穫)に適した品種であったことから、生産を普及拡大するためには、周年的に安定した収量・品質が必要でした。そこで「ふゆわらべ」を改良し、より幅広い栽培期間を持ち安定した収量と品質を示す「ゆめわらべ」が生まれたのです。

「ゆめわらべ」の土寄せ作業は一般的なネギより2、3回少なくて済み、栽培期間も1、2カ月短く、秋冬どり、および初夏から夏どりと幅広い収穫が可能となっています。品質の点では、一般的なネギよりも短く、葉鞘部は太く、夏場においても高い収量を得られます。さらに、辛みは少なく緑の葉の部分も軟らかく丸ごと食べることができます。

平成24年に品種登録出願された「ゆめわらべ」は、2、3年後には実際に市場に出回り、私たちも味わうことができるようになります。コンパクトでおいしく、さらに生産しやすい「ゆめわらべ」の登場が期待されます。

「ゆめわらべ」と「ふゆわらべ」の適応作型

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
http://www.naro.affrc.go.jp/patent/breed/0300/0312/042353/index.html