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農林水産分野の最新研究成果を紹介! アフ・ラボ

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牛肉の食感を誰もが共通に理解するために

「やわらかさ」など食感の評価・表示研究


牛肉の食感を、誰もが同じように理解できる用語で評価・表示する技術の開発が進められています。

一般モニターによる牛肉のサンプル試食風景

一般モニターによる牛肉のサンプル試食風景

2cm角に切られた牛肉は、部位と加熱温度の違いによって分けられ、試食される

2cm角に切られた牛肉は、部位と加熱温度の違いによって分けられ、試食される
「やわらかさ」の客観化
おいしいと感じる牛肉のやわらかさ(かたさ)には、人それぞれ好みがあり、やわらかい肉が好きな方、噛みごたえのある肉(あまりやわらかくない肉)が好きな方等、いろいろな方がいらっしゃるのではないでしょうか。

もし、店頭に並んでいる牛肉のやわらかさが、ことばや表示でひと目で分かるようになったら、消費者が牛肉を購入する時に便利で役立つ情報になることでしょう。

また、生産者にとっても、これまで以上に消費者のニーズにあった食感の肉牛を育てられるようになり、国産牛肉の消費促進や国際競争力の強化という面でも役立つものと思われます。

そこで、牛肉の食感を、誰もが同じように理解できる評価や表示法の技術が求められていたのです。

「かみ切りやすさ」と「変形しやすさ」
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所では、牛肉のやわらかさを表現するための研究を行っています。研究では、まず、多くのモニターに複数の部位の食肉サンプルを試食してもらいました。そして、国際規格で定められた官能評価用語(「かみ切りにくい」「切れやすい」「ぶよぶよした」など)の中から、サンプルの食感についての特徴を表すことばを選択してもらい、その後、より特徴があることばを選び出すという手法がとられました。

この結果、選ばれたことばを分析すると、「かみ切りやすさ」と「変形しやすさ」に分類される表現が多く含まれていました。つまり、牛肉の「やわらかさ」は主に「かみ切りやすさ」と「変形のしやすさ」という2つの要素から成っていることが分かりました。しかも、この2つは、別々の食感として認知されていることも分かりました。さらに、この2つは、牛肉の加熱(調理)温度により、感じ方が変化することも判明しています。

これにより「かみ切りやすさ」と「変形しやすさ」それぞれを表すことばを定義し、分けて評価することで、将来的には牛肉の食感を客観的に特徴づけられるのではと期待されています。

さらに、牛肉のおいしさは、「やわらかさ」だけでなく、味や香りも大きな要素となりますが、この研究が進み、牛肉の品質について、消費者、流通業者、生産者が共通の尺度で評価することができるようになったり、また「おいしさ」を総合的に表示するための技術への応用も期待されています。

牛肉の食感における「かみ切りやすさ」「変形しやすさ」およびその調理変化に関する概念図

牛肉の食感における「かみ切りやすさ」「変形しやすさ」およびその調理変化に関する概念図

独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nilgs/2010/nilgs10-41.html