特集1 守っていきたい、次世代に伝えたい ようこそ! 世界農業遺産へ(1)
伝統的な農業やこれと一体となった文化、景観、生物多様性などの保全を目的に、国連食糧農業機関(FAO)が認定する世 界農業遺産(GIAHS)。第4回の国際会議が、5月に石川県の能登で開催され、日本から静岡県の掛川、熊本県の阿蘇、大分 県の国東半島宇佐が新たな地域として認定されました。3地域の豊かな農業や自然などにスポットを当て、私たちの身近 にもたくさんある、農業の役割について紹介します。 |
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これまで日本では、2011年に新潟県の佐渡と石川県の能登が認定されています。 |
![]() 日本、中国、チリ、ペルーの代表などによるパネルディスカッション。 ![]() 今回認定された地域の代表者 |
会議では、認定申請した地域のプレゼンテーションが行われ、日本3地域のほか、インド1地域、中国2地域が新たに世界農業遺産に認定されました。今回は、「持続可能な世界に向けた世界農業遺産の貢献」をテーマに、国際機関や各国政府の高官が参加する講演やシンポジウム、能登・佐渡の現地視察なども行われました。 しめくくりには、認定された地域の活力維持や認定地域相互の交流、今後さらに認定地域を増やしていくことを目的とする、「能登コミュニケ」が採択されました。 |
文/柳本 操、吉塚さおり 写真/多田昌弘、寺井信治、野村一郎 写真提供/大分県農林水産部農村整備計画課、FAO、静岡県農林技術研究所、熊本県観光課 |